
2025/01/06 白鯨(上 78)
白鯨おざなり日記
仕事はじめ。3日前に上の子にリップスティックの乗り方を教わったときの筋肉痛がまだ若干残っている。あと何日か練習すれば少しは乗りこなせるようになると思う。自分の体をどうコントロールするか、ボードに何度も乗ってリアクションをじわじわ蓄えて、また動きにそれをフィードバックさせていくのが楽しい。年取った人がよく骨折をしているらしいから気をつけろ、と奥さんに言われた。
白鯨はあまり読めなかった。というのも前日の日記を書いていたからで、書いていたら読めない。当たり前のことにいつもハッとする。そう書いていて思うけど、私は要領が悪いんだと思う。それに気づかずに要領が悪いのを誤魔化すようなことをこれまでに沢山してきたと思うけど今さら仕様もない。それに何かしら報いることができるわけではないけど、これからは愚鈍でいればいいと思っている。この書き物だってそうだ。
かろうじて読んだ1ページには、ボロ宿に入ってすぐに飾ってある抽象的な(?)古い油絵について、語り手が考える何を描いたものなのかの結論が書いてあった。その結論と関連する内容として、訳注にこんなことが書いてある。
28) この曖昧朦朧とした一幅の油絵の記述は、その曖昧さにもかかわらず、イギリスの画家J・M・W・ターナー(一七七五ー一八五一)のやはり朦朧とした一種の抽象画である「捕鯨船」(一八四五年)を明瞭に思い出させる。ちなみにメルヴィルはターナーを敬愛し、その絵の銅版画を収集していた。ロバート・ウォレスに「メルヴィルとターナー』(一九九二年)という両者の芸術観と技法を比較研究する大著がある。ちなみに、この絵の主題をメルヴィルが「暴風にもまれるホーン岬まわりの船」としたのは、メルヴィル自身が乗った捕鯨船アクーシュネット号もこの難所まわりで太平洋に出たことと無関係ではあるまい。
訳注を読んですぐにターナーの『捕鯨船』を見た。これを書いているいま山下達郎の『ターナーの汽罐車』を聴いている。
いいなと思ったら応援しよう!
