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『悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味 (講談社+α新書)』伊藤喜之 著

あっちゃんも、頑張ってるね。


私は昨年の8月、箕輪さんプロデュースのガーシーさんの本「死なばもろとも」が出たときに、すぐに読んでその感想をnoteにしました。
ガーシーチャンネルを見たことも無かったし、当然そこに至った経緯もわからなかったのですが、箕輪さんがこの人に関して本をプロデュースするということは、彼が「今の時代の重要な現象」だと思っているのだろうと思い読んでみたくなったのです。

衝撃を受けました。
それまでなんとなく感じていたことの一端を理解できたと思いました。

そして今回の中田さんの冒頭に紹介した動画。
客観的にこの事態をまとめてくれています。
コメント欄には中田さんへの感謝の言葉が多かった。

多くの人がこのガーシーさんの件で、一体何が起きているのかを知りません。
それは、まずTV・新聞などのオールドメディアが全く取材をせず、伝えていないから。

「文春」に載せられた話題をあれだけ騒ぐ人たちが、無反応。
(その解説も動画にあります)

私自身、昨年本を読んだ後、なぜ追加取材をして、その真偽を報道しないのか不思議に思っていました。
その答えが、中田さんの動画の中にありました。

「朝日新聞が東谷のインタビューの記事掲載を見送ったように、いつまでガーシーや「ガーシー」的な個人発信者をキワモノ扱いし、無視を決め込めるのか。国会の反応や警察の捜査状況に寄りかかってしかガーシーを報じない姿勢は、既存メディアのある種の傲慢と怠惰を世間に晒している気がしてならない。」

『悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味 (講談社+α新書)』
伊藤喜之 著

私が驚いたのは、この本を書いた人が元朝日新聞社の記者であり、記者としてガーシーさんを取材したということ。
一年近くも、彼とその彼の周囲で彼の人柄に集まり、「彼(ガーシーさん)にこのような行動をとらせた人たち」を丁寧に取材しています。

そんな今の時代の本当に重要な取材内容を、引用にもあるように、朝日新聞がこの記事の掲載を見送ったという事実でした。

この本は、彼が朝日新聞を辞めることで、出版できたものです。

「ジャーナリズム」の定義の中に「さまざまな分野の現代史を記録し続ける」というものがあります。

著者は自分の古巣に対して「傲慢と怠惰を世間に晒している気がしてならない」と書いていますが、かなり遠慮している表現ですよね。


この本のエピローグで著者は、
「ガーシーこと東谷義和とは一体、何者なのか。」と問い、
「トリックスターだ。」と言います。

トリックスター
「〈神話や民間伝承のなかで、トリック(詐術)を駆使するいたずら者として活躍する人物や動物。ときには愚かな失敗をし、みずからを破滅に追いやることもあるが、詐術的知恵や身体的敏捷性をもって神や王など秩序の体現者を愚弄し、世界(社会)秩序を混乱・破壊させる。一方、一般の人間界に知恵や道具をもたらす文化英雄としての役割も果し、両義的な性格をもつ〉」

ブリタニカ国際百科事典より

今、一体何が起きているのでしょうか。
この先、私たちが安心して「生きやすい社会」になることを望むなら、まずは「知る」こと。

●ガーシーさんはトリックスターなのか、否か。


●AIの進化の時代「好奇心こそが人間の価値だ」と言う落合陽一氏の言葉。

今起きているこれらのことを理解して自分の行動をもう一度考えてみる。

去年書いた私のnoteの最後の文。

この本(「死なばもろとも」)で、こんなにも考えさせられて、web3の未来技術によって生まれるかもしれない世界を改めて「妄想」するとは思っていませんでした。
さすが、箕輪厚介さん。

粛々と、自分のやるべきことに邁進するしかありません。
一人一人が正直に、おもいっきりpersonalityを発揮しながら。

私はその時のnoteを今は「下書き」に戻しています。
自分の感想が今の社会において、共感している人がどのくらいいるのか不安になったからだと思います。
そもそも、この状況・情報をきちんと知っている人が少ない状態では、私の感想はかなりおかしなことを言っていることになるし。

でも伊藤喜之氏の取材を通して、私が思った昨年の感想は間違っていなかったようです。



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