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映画「エゴイスト」から見る社会構造上の歪み

映画「エゴイスト」を観ました。
鈴木亮平さん、宮沢氷魚さんの演技力の素晴らしさはもちろんのこと
阿川佐和子さんの“お母さん”が本当に素敵でした。

またこの映画はLGBTQに関する内容でもあるのですが、LGBTQについては見聞が浅いため割愛いたします。

さて、物語は主人公の浩輔(鈴木亮平さん)が龍太(宮沢氷魚さん)と出会うことから始まります。

ふたりは立場が大きく異なり、
浩輔は大学を出てファッション雑誌の編集者として働き、ブランドの洋服や友だちと飲みに行くお金もあり、素敵なお部屋に住んでいます。

片や龍太はパーソナルトレーナーとして働くものの稼ぎが少なく、また高校中退のため良い仕事に就くことが難しく母親を支えるため体を売ってお金を稼いでいます。

彼らの共通点は“ひとり親育ち”という点です。
浩輔は14歳で母親をなくし、父子家庭。
龍太は14歳で両親が離婚し、母子家庭。

龍太の母親は足が悪いようで仕事に就くことが難しく、龍太は高校を中退して働く道を選択しました。

ただ、もし、龍太の母親が働くことができていても母子家庭で大学まで通わせることは難しかったのではないでしょうか。


“社会に出たら学歴は関係ない”と言われますが、
大卒、高卒、ましてや中卒では就くことができる職業が大きく異なります。

結果的に仕事のキツさや稼げるお金の額も大きく異なります。

そうやって貧困は連鎖するのです。


母子家庭やそれ以外の理由で貧困層に陥ってしまった家族に対してどこまで『自己責任だ』と言えるでしょうか。

『自己責任』外のこともあるのです。

いまの社会は自己責任論ですべてを片付けようとする風潮が強いように感じるのですが、

自己責任ではなく社会構造上の歪みのひずみに意図せず落ちてしまう人が少なからずいるのです。

逆にいまあなたが大学を出てそれなりのお給料がもらえるお仕事に就いているのであれば、それは本当に素晴らしいことです。

もちろんあなたの『たゆまぬ努力』とたまたま環境に恵まれた『運』もあると思います。
それははむちゃんもそうです。

またエゴイストは実話(自叙伝)だと言われていて、原作者の高山真さんは闘病の末に残念ながら2020年にお亡くなりになっているとのことでした。
ご冥福をお祈り申し上げます。

ここまで読んでくれてありがとう!



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「はむちゃん」@熱いゆるキャリ
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