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エッセイ集 へいたのはなし

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エッセイ集です。ここに書いていることだけは本当の話です。おそらく、多分、だいたいは。
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2024年2月の記事一覧

エッセイ 東風吹かば

エッセイ 東風吹かば

 梅の花には苦い思い出がある。

 大学の終わり、4年生に書いた公募の台本が関西の人形劇のフェスティバルの公募に残り(この公募はもうない)、表彰式と上演を見に行った。近くに天神社があり、早咲きの梅が咲いていた。

 縁ができて、それから数年、私は上演してくださったアマチュア劇団に年に1つ程度の台本を書いた。初演を観に行くのは春の初め。行く時はいつも天神社に寄る。(そして近くの商店街でたませんを食べ

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エッセイ 歩くことは信じること(「みちのく潮風トレイル記 潮風ふわり」ほか感想)

エッセイ 歩くことは信じること(「みちのく潮風トレイル記 潮風ふわり」ほか感想)

 昨年の12月に文学フリマ東京にお邪魔した際、少し早くに東京駅まで行って開場までの時間で東京ステーションギャラリーで開催中だった「みちのくいとしい仏たち」展をみてきました。東北地方に残る民間仏の美術展です。

 観光で行くような由緒正しいお寺にある立派な仏師が作った立派な仏ではなく、地方の村で大工さんが作ったりした仏像の展覧会で、タイトルがいいなあと思って気になっていました。(下は展覧会のリンクで

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エッセイ 背水の陣は、避けたい【ねこの悪だくみ2024年2月】

エッセイ 背水の陣は、避けたい【ねこの悪だくみ2024年2月】

 毎月、月初めに計画などを書いています。
 達成できたりできなかったりします。悪しからず。

 ここ数ヶ月、noteを休みがちにも関わらず、密かに目標にしていることがあります。それは「特定の曜日を全部公募作で埋めること」です。
 イレギュラーなことが苦手なたちな上に、職業的な習慣で、なんでもかんでもすぐに計画を立てようとします。noteも。月刊で記事のスケジュールを立てて、隙を見ては前倒し前倒し。

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