企業ブランディングの受注方法
はじめに
まず対象となるのが「営業が苦手」なフリーランスデザイナーです。
そう、僕のことです(笑)
僕自身営業が苦手ですが、それでもブランディングの仕事を受注し、仕事を続けています。
もちろん営業を頑張って受注する方法は山ほどあると思いますが、あくまで自分のような営業下手なフリーランスデザイナーがどうやってブランディングの仕事を受注するか、受注するだけでなく、それを続けていくかを伝えられればと思います。
受注方法その1:とにかく近くの人に語る
僕がフリーランス駆け出しの頃、パンフレットの制作や名刺の制作の仕事など、"点"の仕事をしていました。
そもそもその仕事を繋いでくれいたのは地元の印刷会社経営の友人で、孫請けという形で制作を引き受けていました。
その友人と会うごとに、ブランディングの話をし続けていました。
その当時はブランディングニーズなんてほとんど無いような時で、ただ一方的に語っていたし、多分友人も若干引いてたんじゃないかと思います。
ただ、しばらく経ったある時、その友人の知り合いの工務店の社長さんを繋いでくれることになりました。
どうも、会社の経営が怪しく新しい取り組みをしたいので、その相談相手を探しているということで、友人は僕のことを思い浮かべてくれたようです。
ブランディングの定義のところでも触れましたが、正に「マインドシェア」のことで、その友人の中では「ブランディングといえば平均値」となっていてくれたわけです。
これは後になっても効果を実感するのですが、「ブランディングといえば〇〇」でマインドシェアを獲得できているかどうかが、とても大事だと思うのです。
まずは身近な人に「ブランディングといえば〇〇」と思い出してもらえるように、ブランディングのことを少し熱めに語ってください。
若干引かれるくらいがちょうどいい?かもしれません。
ちなみに、その友人が繋いでくれた経営者との取り組みが、人生で初めてのトータルブランディングになりました。
まる一年をかけて、企業理念から戦略策定、ブランドネーム、WEB制作、パンフレット制作等々全てを手掛け、結果傾きかけていた経営は持ち直し(実際は廃業を検討する段階にありました)、地域ナンバーワンを獲得するブランドにまで成長し、少子高齢化、資材高騰にもびくともせず行列のできる工務店として成長しています。
受注方法その2:入り口を2つつくる
フリーランスデザイナーにとって、最初からトータルブランディングを依頼されることはまずありません。
大切なのはブランディングの「入り口」を用意することです。
「①ブランディングの入り口」と「②制作だけの入り口」この2つの入り口を用意し、トータルブランディングのメリットを伝えた上で、どちらの入り口から入るかをクライアントに委ねる。
そこから徐々にブランディングプロジェクトが生まれ、増えていきます。
注意点として、制作だけの入り口から入ってきているのに、なぜブランディングの入り口に入ってきてくれないのか、と憤ってはいけません。
制作は制作として割り切って仕事を完遂しましょう。
結果論ですが、何故か徐々に制作だけの仕事は減っていき、トータルブランディングの比重がどんどん高まっていきます。
引き寄せの法則、もしくはマーケティングの世界で言う「カラーバス効果」のような力が働いているのかもしれませんね。
受注方法その3:プロデューサーとつながる
ここは割と後になって気がついたことですが、今の僕の仕事の多くは「プロデューサー」の紹介で生まれています。
プロデューサー?そんな人近くにいないよ、と思いますよね。
確かにいないように感じるのですが、実際はいます。
例えば税理士さん。
税理士さんは沢山の企業をクライアントに抱え日々沢山の課題と向き合っています。
その中には新たなクリニックの開業だったり、リブランディングだったりを検討している企業もあり、そういったクライアントを紹介してもらうことがあります。
税理士さんは、企業を成長に導くプロジェクトのプロデューサーとも言えるのです。
実際にご自身の税務処理を見てもらう税理士さんでも良いと思いますし、僕の場合は税理士さんの税理士事務所全体のブランディングを担当させてもらった結果、信頼頂きプロジェクトのパートナーとして仕事をお手伝いしています。
また地元の商工会議所にもプロデューサーはいます。
商工会議所も日々地元の企業との繋がりの中で、多くの課題を把握していて、それを解決すべく「専門家派遣制度」という制度を使っています。
その専門家派遣を入り口に企業と繋いでもらい、トータルブランディングに着手した事例もあります。
つまり、商工会議所、もしくはその所員もやはり企業の課題解決プロジェクトのプロデューサーと捉えられるわけです。
実際、中の良い所員さんには「よっ、名プロデューサー❤️」と僕は伝えています(笑
こんな感じで、肩書きとしてプロデューサーを名乗っている人はいないけど、実質プロデュースの仕事をしている人は、かなりいます。
多数の企業と繋がっていて、それぞれの課題感を掴んでいる、だけどもそれを解決する術を自前では持っていない、そんな人は全てプロデューサー、もしくはプロデューサー予備軍です。
ぜひそんな視点で繋がりを見直すと、新たなチャンスのきっかけを掴めるかもしれませんので参考にしてみてください。
次回は「ブランドメッセンジャー」について書いていこうと思います。お楽しみに。
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