短編|アクションコメディ|ミルティッロ班の場合 -4-
「ああん、もう! すばしっこくて腹立つなぁ!」
ジネストゥラは両手で柄を握ってぶんと鎖大鎌を振った。
死神を彷彿とさせる三日月型の大きな刃が、今まさに跳躍してふたりに襲いかかろうとしていた魔物を牽制する。
金色の髪に同色の大きな瞳。
愛らしい容姿とは裏腹に、その手に握られている不気味に黒光りする柄は小柄なジネストゥラの背丈よりも長く、その先についた刃は顔よりもずっと大きい。さらに、柄尻に取り付けられた鎖の先には彼の足よりも大きい分銅がついている。
「いくらパター