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失恋したときは
本や映画の中から失恋したときに読んでいたものを紹介します。
くまちゃん
登場人物が(男も女も)全員ふられる、オムニバス小説です。
「仕事ぶりがかっこいいという理由で恋をしたり、恋をしたから仕事をがんばる、といったような、仕事(生き方)と複雑に絡み合った恋を描きたかった」と、あとがきで解説されていました。
わかりやすいアドバイスやあたりさわりのない慰めの言葉などを欲してあそこにきている人はだれもいない
そんなこと大したことじゃないわ、もっとつらい思いをした人もいる、十年たてば笑えるはず、恋愛なんて人生の重要事ではないじゃない。
そんなことを口にすれば、取り返しのつかないほど場が白けるだろう
恋愛についての描写ではないのですが、誰かの才能を「ぱっとするかどうか分かる」のは本当に不思議だよなあと思います。
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何かをやりたいと願い、それが実現するときというのは、不思議なくらい他人が気にならない。意識のなかから他人という概念がそっくりそのまま抜け落ちて、あとはもう、自分しかいない。自分が何をやりたいかしかない。
だれが馬鹿だとか、だれが実力不足だとか、だれがコネでのしあがったとか、だれが理解しないとか、だれが自分より上でだれが下かとか、本当にいっさい、頭のなかから消え失せる。
ねずみ女房
こちらは子供向けの絵本です。
英題は"The Mousewife"
表紙の絵にもある通り、カゴに閉じ込められたハトをネズミが助ける話です。本編の引用ではなく、別の本の中で紹介されていた箇所から↓
ほんとうに素晴らしいと思うのは、「あれが飛ぶことなんだ!わかった!」というのと、「ハトがいなくなる」というのとが一緒なんですね。
ハトを一緒にずっとかごの中に閉じこめていたら、うれしいような気がするけど、飛ぶということはわからない。人間というのは、ほんとうに大事なことがわかるときは、絶対に大事なものを失わないと獲得できないと僕は思います。
ブリジット・ジョーンズの日記
大事な人に捨てられると、その人が恋しいということはあるし、その人と一緒につくりあげた小さな世界ががらがらと崩れてしまうとか、何を見ても何を聞いてもその人のことを思い出してしまうということもあるけど、それは別にして何よりもつらいのは、さんざん相手のテストを受け、いくつもの事実を積み重ねたあげく、最終的に愛するその相手から「却下」というスタンプを押されてしまうということだ。
(基本的には)ハッピーエンドのラブコメ。
映画が有名なので見た方も多いと思いますが、小説も楽しい。亀井よし子さんの訳文が独特でおもしろいです。
余談ですが、
今回の記事のためにAmazonページにアクセスしたら
全部の本のページで購入した日付(=失恋した時期)が出てきて、デジタル社会みを感じました🤣
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