
カレーを切り口に、マレーシア食文化全体像の一つの俯瞰
「マレーシア料理」と聞いて、皆さんはまず何を思われますか?
「サテー」「ナシゴレン」「ミーゴレン」「チキンライス」・・
少し知ってくると「ナシレマ」「バクテー」「ラクサ」・・・
いや、ただ私の認知の順番です。
実は、私には、ここ1年強マレーシアにかなりハマった結果では、「カレー」なんです。
マレーシアという国の特色を挙げると、まずは「多民族国家」となるかと思います。「マレー系(人口比で約60%)」「中華系(約23%)」「インド系(約7%)」「その他(約10%)」。これらの諸食文化が、ある料理では伝統を引き継がれ、多くがこの地ならではの現地化をもたらし、更に様々の「融合」を生んできている。そして、ほとんどの料理は、「〇〇系」といった言い方で分類がされています。
しかし、我がカレー!は、とにかく幅広いんです。多少はカレーの定義を広げることになるかもしれませんが、インド系、中華系、マレー系、そしてプラナカン(ニョニャ)系、すべてがそれぞれに重要な参画をして、それぞれの融合を見せている。これってまさに「多民族文化」の象徴だと思うんです。まさしく「カレーを切り口にマレーシアの文化が俯瞰できる!」と思うのです。

今回、9月末からシンガポール、マレーシアを回るにあたり、インド、中華、マレー、ニョニャのそれぞれの食文化が、カレーにどのような影響を生んで、マレーシアの食文化としてどのように展開されているのか、見て食べて会話してきたいと思います。
様々な店の特色、そしてその料理の歴史的展開。
例えば、先日、こちらのNOTEでもご活躍で「南インド周辺仲間!」である「とこらぼさん」にお付き合いいただいて銀座のラサマレーシアで「ニョニャチキンカレー」と「フィッシュヘッドカレー」を楽しんできました。二品とも大変おいしいのですが、ニョニャチキンのほうが、インドのスパイスをより感じられ、フィッシュヘッドのほうが、より中華寄りに感じられました。
それぞれの店の個性!



ものすごく意味不明な憶測なのですが、いつか、この4つの食文化がもっと進んで統合されるような形で、新たに「マレーシアカレー」がマレーシア国民の合意でできるのではないかと思うのです。例えば、手前味噌ながら、つい先ほども家でカレーを作りました。こんな形も、ぜひ候補に入れて欲しいです。 ①ココナッツミルクでまろやかに ②ホールスパイスを炒めてしっかり香りだし(テンパリングというそうです) ③レモングラス、バイマックルー(こぶみかん)カレーリーフの南国ハーブでしっかり香り付け。

旅の結果については、年内には纏めた形でご報告できる予定です。