生きるのが楽になる!?自己一致とは何ぞや~NO6(最終話)
アメリカの歴史的大カウンセラー、カールロジャーズ。そのロジャーズ氏が提唱した来談者中心療法。その療法の三原則の1つ「自己一致」。自己一致できていれば生きるのがとても楽になります。では「自己一致」とはなんでしょうか?
前回はスポーツイメージトレーニングについて書きました。今回は自己俯瞰がなぜ、自己一致に繋がるのかを書いていきます。
↓前回の記事はこちらから読めます↓
2.自己俯瞰が、なぜ自己一致に繋がるのか?
自分を観るもう1人の自分=自己俯瞰。この視点があると感情だけに支配されることがなくなり、どこかに冷めた自分がいる。こういう自分をつくれると、自分の綺麗なところと醜いところを俯瞰して観れるんです。
得てして人間は自分の醜いところから目をそらしがちです。自己評価が高く、自分は綺麗な心の持ち主だと思いたがるのが人間の本質です。しかし、自己俯瞰すると嫌でもそういう自分を認めざる得ません。
・レジ待ちでイライラする自分
・自動車を運転していてイライラする自分
・嫌いな人にイイ顔する自分
・職場で楽な仕事をしたがる自分
・ついつい愚痴・悪口を言ってしまう自分
・お金にとてもせこい自分
・本音と建て前を使い分ける自分
最後の本音と建て前を使い分ける自分を例に書いてみましょう。
職場でとても苦手な人とどうしても一緒の作業をすることになりました。あなたはこう考えました。
「わたしはあの人のことがイヤでイヤで仕方ないけど、最優先されるのは一緒にやる作業をスムーズに終わらせること。なので上手くあわせてご機嫌良くしてどんどん終わらせよう。」
そしてなんとかその作業を終えました。苦手な人にあいさつをして、その場を離れます。そして一人になってこうつぶやきます。
「全くイヤでイヤでしょうがなかった。相変わらずイライラしてたな~、なんであんな変なプライドがあるんだろう、全く!本と仕事じゃなかったらお前なんかと口もきかないよ。あ~疲れた疲れた、二度と一緒に作業なんてしたくね~よ~!」
素晴らしい本音と建前の使い分けです。本人の前ではイイ顔して、裏に回ってボロクソ言う。吐き出すことによってストレスを最小限に抑え、なんとか精神衛生を保ちます。
自己一致できていれば裏と表の顔を上手に使い分けできます。そして、相手にはウソをつきますが自分にはウソをつかない。
どういうことかというと、相手を嫌っちゃいけないとか、好きだと思い込むようなことはしていません。嫌いな人は嫌いとしっかりと認めています。そのうえで優先事項を考えて、上手にあわせて目的達成です。
時と場合によっては相手にはウソをつく。でも、自分の本音には決してウソをつかない。自分にウソをつかないから必然、生きるのが楽になり、それが自分を好きになることにつながり、自己肯定につながる。これが自己一致です!
自分の自己一致の定義までたどり着きました。めでたしめでたしです。ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。