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【イベントレポート】LAPRAS&iCAREに聞く!自慢の採用手法とは

2019年11月25日、「採用ピッチ資料公開企業に聞く!採用情報のオープン化を推進するスタートアップの採用手法とは」が開催されました。
実際に採用ピッチ資料を作成&公開している株式会社iCARE、LAPRAS株式会社の2社をお迎えし、各社の取り組み事例をお話しいただきました!イベントレポートとして、当日のお話の一部をお届けいたします。

登壇者

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石野 良朋:株式会社iCARE 取締役CTO 兼 人事部長
伊藤哲弥:LAPRAS株式会社 PR責任者
大上諒:HeaR株式会社 代表取締役 (モデレーター)

イントロダクション

今後の採用トレンドとして、良いCXの提供が欠かせません。
候補者が企業を認知してから選考を終えるまでのタッチポイント一つひとつに価値を提供することで、採用力向上ならびに自社のファン獲得に繋がります。

今回は採用ピッチ資料とCX施策を中心にお聞きしました!

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採用情報のオープン化の一つの施策として採用ピッチ資料を公開している企業が多いなか、LAPRAS社とiCARE社の効果について迫りました!

Q1:採用ピッチ資料の公開後に応募数は増えましたか?

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石野さん:『○』
応募者数に関してはそこまで増えた訳ではないですが、採用ピッチ資料を公開して、7月から9月にかけて5万PVありました。認知度が上がったことは確実です。
求職者の方だけではなく、イベントなどに参加した際に「採用ピッチ資料を公開された、iCAREさんですね!」と声をかけていただくことも増えました。採用だけではなく、会社の広報としての効果もあったと思います。


伊藤さん:『×』
もともと採用ピッチ資料に準ずるものと自社情報がまとまっているマスターデータがありました。これを公開しようとして、ピッチ資料を作成することになったんです。応募数が増えること自体あまり期待はしていませんでした。採用ピッチ資料を公開した目的は“情報をオープンにしたい”思いが第一だったからです。採用ピッチ資料を通して応募が増えたり注目を浴びる目的ではありませんでした。弊社の場合は最低給与額まで公開したので、「ここまで公開するんですね」といった反応が多かったです。LAPRASという会社についてより深く知ってもらえる資料となったので、面接がやりやすく、とても有効なツールです。情報公開はCXの観点でも大事だと思います。


Q2:候補者の意欲は上がりましたか?

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伊藤さん:『○』
LAPRASの採用ピッチ資料は“オープンさ”を体現できるような構成です。
特に給与テーブルまですべて載せているので、温度感が高まった状態で面接に来ていただくことが多いです。“良い会社”というイメージを持って来てくれるので、確実に話しやすくなりました。
また採用ピッチ資料のどの部分に興味を持ってくれたのか質問することで、相手の価値観を深掘りしやすいです。そこでカルチャーマッチも確認できたりするのでスクリーニングや、ミスマッチを防ぐ観点からのメリットもありますね。

石野さん:『×』
面接に来られる方は、採用ピッチ資料を確実に読んできてくださいます。そのため説明の時間が省けたメリットはありますが、意欲は上がってはいません。企業文化を伝えられたうえでのスクリーニングには有効だったと思いますけどね。

大上:弊社の場合はピッチ資料を公開せず、面接の3日以上前に送付するようにしています。HeaRの採用ピッチ資料は口調が強い部分や課題も全てオープンに記載していることから、3割の方からお断りをいただくことがあります。スクリーニングの効果があるので、事前にお送りすることをオススメしていますね。


Q3:採用ピッチ資料を作る際に意識することは?

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石野さん:“常に新しい情報を発信する”ことを意識。何度も修正を重ねた結果、10回以上は更新しています。新たに入ったメンバーのことや事業の拡大スピード、現場の生の声を反映する必要があると考えるからです。古い情報のままだと、求職者の方にすべてを誠実に伝えきれないからです。またデザインをガラッと変えたり、求職者の反応を見ながら、エンジニアに刺さりそうな言葉を入れたりしますね。

伊藤さん:みなさんに意識してほしいのは、何の目的をもって採用ピッチ資料を作るか。認知が目的だったら、刺さる言葉やキャッチーな言葉で作成する必要があります。弊社では採用ピッチ資料を作成し、公開することで認知度を上げることはあまり意識していません。面接前に情報をお渡しすることで、自社に興味のある人にしっかり伝えることが大事だと考えています。弊社はとにかく“オープンに伝える”ことを大切にしています。


Q4:採用広報にKGI/KPIを設定している?

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石野さん:『○』
弊社のKGIは、仮に採用できなくても自社を好きになってもらうことです。「また応募したい」と思ってもらえるようにしています。実際の数字では測りきれない部分もありますが、様々な施策を愚直に試す弊社では今までの努力もあってか採用における“掘り起こし”もあります。記事を発信することはもちろん、メンバーが率先してSNSで情報発信もしてくれてるんです。


伊藤さん:『×』
KGIやKPIは設定していません。なぜなら“採用が順調にいっている”からでもあります(笑)
コンテンツを作るときの目的は、スカウトメールを送った際により深く興味を持ってもらえるようにすることです。そのためKPIには数字を設定せず、弊社が求める人材に刺さるコンテンツを届けられているかを見ています。なので、コンテンツのPV数も気にしません。スカウトメールを送付したり少しでもLAPRASに興味を持った人がLAPRASの良さや文化を体現できるようなコンテンツ制作を意識しています。


Q5:面接時の評価制度は綿密?

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石野さん:『×』
綿密な評価は行なっていません。弊社は、代表には採用の決定権がありません。すべてチーム長が決めるので、「この人と働きたい!」と思ったら採用します。もちろん一定のスキルも必要ですが、一番大切にしているのはクレドやカルチャーに共感して、それらを実行できるかどうかです。カルチャーフィットは定性の部分が多いので、「×」にしました。

伊藤さん:『○』
評価制度は綿密です。LAPRASでは採用選考フェーズの後半に「全メンバー 対 候補者1名」による面接を行っています。また評価の基準がブレないように、統一の判断基準を設けています。
例えばAir Planeテストを実施しています。これは飛行機が欠航し、自分と候補者の2人で空港に取り残されても一夜を一緒に明かせるイメージをできるかといったものです。面接前にはいくつかの評価項目を予め作成して、面接前に全メンバーに共有しています。


皆さん、お気づきでしょうか?
お二人とも最後まで回答が一度も被りませんでした(笑)

2社ともエンジニアを採用している企業ではありますが、全ての質問に対する答えが違っていて、各社の取り組みがとても勉強になりました!


各社のCX自慢!

石野さん:なにか特別なことをやっているわけではありません。とにかく地道に様々なことをやっていかないといけないと思います。私は採用において“銀の弾丸などない”と思っているので、とくに弊社のようなスタートアップは愚直になんでもやらないといけないんです。

(↑先日、自社で行なっている採用活動について伺いました!)

オンラインではブログで情報を発信すること、オフラインでは候補者との接点を増やすためミートアップを開催してきました。このような当たり前の施策もコツコツと継続し、積み上げていかないと本当に優秀な人材を採用することはできません。そして、マネージャー陣だけではなく、現場のメンバーを巻き込むことも重要です。
“1→10”の時代は私一人でも採用はできていました。ただ今のような”10→50”の段階では、現場のメンバーも候補者をアトラクトできなければいけません。そのために文化をメンバーへしっかり伝えるようにしたり、そもそも採用段階においてカルチャーフィットを重要視しています。

伊藤さん:リファラル採用時のCXについてお話しすると、メンバーが選考する側に立った場合、知人との関係性が悪化する可能性があります。そのため、知人が選考を望んだ際はメンバーは選考に一切関わらないこととしてます。選考フェーズに乗った場合、HRBPがすべて巻き取る。LAPRASではリファラル採用を進めるうえで 「紹介してくれたメンバーと選考を受けてくれた友人の信頼関係を守ること」を最優先としているんです。もし友人が落ちてしまった場合、食事に行ってもらったりして、交友関係が悪化しないようにフォローしています。


交流会の様子

登壇者の方に質問をしたり、参加者同士で意見交換をする場を設けました。

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皆さん、活発的に交流されている様子でした!

編集後記

いかがでしたか?
両社とも、現場の社員を巻き込みながら、色んな施策を取り組まれてました!

候補者から選ばれる企業になるためにできることがたくさんありそうですね!
是非みなさんも実践してみてください!

他にもCXの事例について気になる方はこちらもご覧ください!

またCXを向上させるための、候補者とのタッチポイントをまとめた資料もぜひチェックしてみてください!


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