サービス担当者会議でリハビリ療法士に聞くべき5つのこと
タイトルで「お!あの会議のことか!」と分かる方は介護サービスに従事されている方、もしくはよっぽど介護保険を理解しているご本人、ご家族です。
正直に言います。リハビリ療法士でも「なにをする会議なの?」って分かってないことが多いです(そんなことも無いか‥)。
そんな療法士へ切れ味の良い刀(しつもん・ぎもん)を担いで、切り込んでいってもらいたい!という、わたしの願いがあります。その手厳しさが明日への良いセラピストを育てるんですね。
もし、今後にこの会議が開催される!となった場合にリハビリ療法士に「なにを聞いた方がいいのか?」のポイントを整理し、より納得してサービスを受けれるよう、お役立てになればと思います。
スバリ!聞いてもらいたいことは5つです
①なにを目標としていますか?
②それはいつ、どのように達成できそうですか?
③なにがその達成をできない原因となっていますか?
④現在はリハビリ練習で、どれぐらいの進みぐあいですか?
⑤その目標を達成するために、助けられることはありますか?
ひとつずつ、ポイント解説しますが、まずはこの会議ってなんだろう?
この会議は、なに者ぞ?
この会議は介護保険を使うにあたって、おもに3つのタイミングで開催されます。
①新しいサービスを使う時
②介護認定の更新時
③問題発生時
特に、今回のお話は
①新しいサービスを使う時
③問題発生時
の2つのタイミングの時に焦点をあてています。
一つ、わかりやすく書いている外部リンクを見つけたので、お時間あれば読んでください。(出典:介護ワーカー)
①なにを目標としていますか?
シンプルに、何のために介入しているか聞いてしまいましょう。
そりゃ筋力つけるためでしょ!歳に負けないためでしょ!
このアタリ前でリハビリをぼんやり眺めてしまうの、ピピピ!要注意です。
ハイキングをイメージしてください。
もし、目的地が無いハイキングがあったら、それを歩いているだけで楽しいじゃん!って思えますか?
いや、良いながめを見たい、いつも行けない道を感じたい、そよ風に吹かれる、山々の香りがするから楽しいですよね?
通勤途中のいつもの道でルンルン♪は歩けないのです。
サービス担当者会議も一緒。リハビリで向かうべき「良い景色」を聞いてしまいましょう。
それによって、リハビリへのモチベーションが維持できるか?の分かれ道になります。
②それはいつ、どのように達成できそうですか?
この質問、ズバッと答えるセラピストはいないでしょう。
タバスコを一気飲み!するぐらいの厳しい質問です。
ここでの注意点は「実際にその期間で達成できるんですよね?」
と、追い詰めるのが目的ではありません。
目標への時間的イメージ、達成イメージを具体的に持っていますか?と、確認する目的です。
リハビリは時に数年かかる暗くて、長いトンネルを一緒にトボトボ歩くぐらい迷走するのがつきものです。
一歩、一歩すすめていくために、目の前の目標をどのような形で達成できるのかを確認してください。
③なにがその達成をできない原因となっていますか?
サービス開始時にはこの質問はいらないです。
しかし、③問題発生時、にはここをクッキリと浮き立たせないと何が原因なのかが見えません。
ご家族からの、ヘルパーさんからの、看護師からの、福祉用具さんからの原因など、よりどりミドリの原因が出ればGOODです。
その中の一つとしてリハビリ療法士から見た原因を確認してください。あくまでリハビリ目線からの意見です。
時に「本人のやる気が足りない」や「家族のほめコトバが足りない」など、精神論やおカド違いの結論になってしまいます。
あくまで、リハビリとして、カラダの運動機能として確認できれば、福祉用具の新しい視点や介護方法を見つけるヒントになります。
④現在はリハビリ練習で、どれぐらいの進みぐあいですか?
これはできる時とできない時の比較や、目標とするゴールへの達成度を聞いちゃいましょう。
特に、さいきんのリハビリ業界の傾向ではモミモミ「筋肉をほぐすだけ」リハビリはご法度となっています。
これは突き詰めるところ、「動きの練習しないと良くならないよね」という業界のアイコトバから来ています。
進みぐあいを聞いて、アワアワ回答となっている場合は「1回のリハビリで、動きの練習時間を何分ぐらい取っているか?」を確認しましょう。
ほとんど時間を確保していないのであれば、動きが良くなるのはあまり期待できないかもしれません。
⑤その目標を達成するために助けられることはありますか?
これはキラーワードです。
実際に、わたしはこの質問を受けて「あぁ、これはみんな、仲間だよねっていう会議なんだな!」と嬉しくなってしまったことがあります。
この会議は結局、だれが原因か?を明らかにするんじゃなくて、わたしたちチーム○○○さん!チカラ合わせよう!会議なんですよね。
そもそも、①〜④の質問はちょっとリハビリ療法士にとって手厳しい質問です。
空気もピリピリするかもしれませんが、ここでホロリとチーム医療・介護であることを確認しましょう。
まとめ
①なにを目標としていますか?
②それはいつ、どのように達成できそうですか?
③なにがその達成をできない原因となっていますか?
④現在はリハビリ練習で、どれぐらいの進みぐあいですか?
⑤その目標を達成するために、助けられることはありますか?
この5つの質問を心がけてください。
状況によっては②を抜いたり、質問を付け足すことが良いかもしれません。
ただ、この会議でチームの団結力がさらに強くなり、一枚岩で生活をすすめていけるきっかけになるはずです。
※
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