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実はコレってスゴくない?

先日東京に出張に行ったときのこと。

ようやく商談が終わり、
帰りの新幹線を予約しようと
スマホを取り出した。

スマホで予約して、
後は改札でカードをタッチするだけなので
新幹線に乗ることのハードルは
以前に比べればかなり下がった。

とはいえ、金曜日の夕方なので
新幹線はかなりの乗車率である。

幾ら指定席とはいえ
3人掛けの真ん中は嫌なので
早く席を確保したい。

そう思いながら調べてみると、
15号車にちょうどいい席があったので
そこを予約することにした。

逆にそこ以外はほぼ座席は埋まっていたので、
もしかすると偶然キャンセルが出たタイミングで
私が見たのかもしれない。

ならばラッキーである。

予約した新幹線は今から20分後に出発するので
サッと東京駅で家用のお土産と
電車内で食べるじゃがりこを購入して
目的のホームに向かった。

東京方面には時々出張はするのだが、
品川駅で乗り降りすることが多いので
東京駅はいまいちよくわからない。

ホームに上がると、ちょうど私が乗る車両とは
反対側の方向に来てしまったらしい。

東京駅は始発駅なので、既に乗る新幹線は
ホーム上に停まっている。

仕方がないのでホーム上で私が乗る車両まで
歩くことにしたのだが、
その距離の長さに私は驚いてしまった。

歩けど歩けど私が乗る車両が
近づいてこないのである。

新幹線に乗る機会は比較的多いし、
ことさら珍しいことでもないはずなのに、
私はこれまでその長さを意識したことが
なかった。

だが、今回停まっている新幹線の横を
歩いてみると、
その長さを嫌というほど実感したのである。

しかも、驚いたことに
その中にはかなりの乗車率で乗客が
座っているのだ。

日ごろ何気なく見ている新幹線であるが、
これは実はとてもすごいことではないだろうか。

しばらく歩き、軽い運動をしたような
心地で座席についた後、
新幹線について調べてみると
車両1つ辺り25mもあり、
16両編成では400mもの長さになるそうである。

400mといえば東京タワーの高さよりも
長い距離である。

東京タワーよりも長いものが線路の上を
豪速で走っていると思うと、
いかにとんでもないことかお分かり頂けるだろう。

ではそんな車両には何人収容できるかというと、
1319席である。

もちろん、3人掛けの座席の真ん中までは
埋まらないことが多いので、
仮に乗車率は8割程度だと仮定しても
1055人は乗っている計算である。

ジャンボジェットの愛称で知られる
ボーイング747でも収容人数は500人程度。

その倍以上の人数が巨大な新幹線に乗り、
ピークの時間帯なら数分に1本のペースで
線路上を往復し続けている。

走る距離は東京から博多まで1175㎞。

福岡市内から韓国の首都ソウルまで約540㎞なので
その倍以上もの距離をあの頻度で
運行していると思うと、
新幹線がいかにスゴいかを感じるであろう。

私が子供の頃から当たり前のようにあった
新幹線であるが、
今回こうして新幹線の横を歩いてみて
初めてそのスゴさに気が付いた。

他国の鉄道事情はあまり深く知らない。

しかし、間違いなく新幹線は我が国が誇る
素晴らしい乗り物である。

にもかかわらずそのすごさは
私たち日本人にも理解されていない気がする。

これは実にもったいないことではないだろうか。

私達日本人が作り上げてきた素晴らしいものは
他にも世の中に沢山ある。

それらに目を向けず、私達はつい足りないものに
目を向けてしまいがちであるが、
実は私たちの”当たり前”の中には
素晴らしいものが山ほど転がっている。

そんなことに改めて気づかされるた気がした。

私が乗った座席の周りにも海外からの観光客が
何人も乗っていたが、
彼らにとって新幹線に乗ったことは
日本での思い出の一つになったであろう。

走り出した新幹線の中で
巨大な乗り物の旅をじゃがりこと共に
味わった私であった。

ちなみに記事の中で
やたらと”じゃがりこ”を強調したが、
なぜか新幹線に乗ると無性にじゃがりこが
食べたくなるのだ。

在来線なら決して中でものを食べないのに
新幹線ならOKな感じが何だか嬉しくて
ついつい食べてしまう。

家でじゃがりこを食べたならば
間違いなく子供たちに大半を食べられてしまうので
新幹線の中が唯一私にとって
じゃがりこをじっくりと味わえる空間なのかもしれない。

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