すごい俳優
あなたはロビン・ウィリアムズという
俳優をご存知だろうか。
私は今年から洋画をほぼ毎日観るようになって
「いまを生きる」という名作に出会い
初めてロビン・ウィリアムズが出演する映画を観た。
この「いまを生きる」という作品でも
ロビン・ウィリアムズ演じるキーティングの教えは
とても印象に残り、
あまり映画俳優は知らない私でも
この役はロビン・ウィリアムズ以外では
成り立たないと思わせるほど
彼にピッタリな役であった。
とてもおおらかで魅力的なのに
どこかに見え隠れする狂気のような部分が
彼の笑顔をとてもミステリアスに見せていて、
これは誰が演じてもできるものではないと
この映画を観た時に私は感じた。
この映画のレビューについては
↑の記事にまとめているので
そちらをご参照頂きたいのだが、
この映画を観て1か月半ほど経過して
私はとある映画に出会った。
それがこの作品「ミセス・ダウト」である。
(原作のタイトルは”Mrs. Doubtfire)
冒頭にも書いたように私は洋画をほぼ毎日
観ているが、
それは英語の学習を目的としたものなので
できるだけ色んなジャンルの映画を
見るようにしている。
なので、どの俳優が出ているかという情報は
基本的に見ずに視聴し始めることが多く、
視聴し始めてから「あれ?これって〇〇?」と
出演俳優に気付く場合がほとんどである。
そして、この「ミセス・ダウト」についても
私はタイトルと作品紹介画像に出ている
老女の顔写真だけを見て視聴することを決めたので、
映画の最初にロビン・ウィリアムズが
主演のような形で登場して驚いた。
なぜなら、この映画の主人公は完全に
画像にでている老女だと思っていたからである。
「あれ?老女はいつ出てくるんだろう?」
そんな風に思いながら視聴をし始めて
途中からあることに気が付いた。
まさにあの写真の老女こそが
ロビン・ウィリアムズ演じるダニエルだったのである。
妻から離婚を切り出されたダニエルが
親権を妻に奪われ、最愛の子供たちと会える機会を
いかに作るかを考えた結果、
女装して家政婦として入り込むことであった。
そうして老女に扮したダニエルと
家族の物語が展開していくというのが
この映画のあらすじなのだが、
これだけ見ると、「何だかコントみたいな映画」と
思われる方も多いのではないだろうか。
確かにシチュエーションだけ見てみれば
志村けんのコントに出てきそうな
感じもする。
私がこの映画を観たことがないとして、
第三者からこのような映画説明を受けたとしても
同じように「バカげた映画だな」ぐらいにしか
思わなかったであろう。
だが、実際にこの映画を観てみて私は驚いた。
この映画は何一つバカげてなどおらず、
驚くほど物語に引き込まれたからである。
では、こんなにぶっ飛んだ設定なのに
物語に引き込まれるのはなぜか。
それはロビン・ウィリアムズの演技が
恐ろしくリアルだからである。
もちろん、老女に変身するメイクも
すごいと思うが、
何よりも老女に扮したダニエル(ロビン・ウィリアムズ)の
身のこなし、話し方、声などは
黙っていれば老女にしか見えないのだ。
映画の後半にとある事件でダニエルの変装が
妻にバレてしまうわけであるが、
正直この映画で妻が元旦那が扮する老女の正体に
事件が起きるまで気が付かないのも
納得できるほどの違和感のなさなのである。
そして、これが実現するのは
まさにロビン・ウィリアムズの演技のすごさだと
私は思うのだ。
この映画の冒頭、ロビン・ウィリアムズ演じるダニエルは
声優の仕事をしている。
バッグス・バニーのようないかにもアメリカの
アニメのキャラクターの声をレコーディングする様子が
登場するのだが、
その声の口調や、話し方はどう考えても
ホンモノの声優にしか聞こえなかった。
これもロビン・ウィリアムズだからこそできる
芸当なのであろう。
残念ながらロビン・ウィリアムズは
いまから10年前に亡くなられており、
今の彼の映画を観ることは叶わないが、
彼が出演した多くの映画作品は
私が見た2本以外にも彼でなくては成り立たないような
作品ばかりではないだろうか。
このような唯一無二の俳優に出会えるのも
映画の醍醐味なのであろう。
プライム会員なら、この「ミセス・ダウト」は
無料で視聴できるので
まだ観たことがないならばぜひ視聴してみて欲しい。
間違いなくロビン・ウィリアムズの演技に
引き込まれてしまうはずである。