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よくわからないのに”美味しそう”と思ってしまうナゾ

先日ふとスーパーに買い物に行ったときのこと。

何気なく棚を見ているとこんな商品を見つけた。

既製品のパンケーキである。

別に何ということはない。パンケーキ。

パンケーキぐらいなら休日のヒマがあるときに焼いて
冷凍しとけばいいのにと内心で思いながら
その商品を見ていると、
そこに”リコッタチーズ”というワードが
書かれていることに気が付いた。

数年前(10年以上前か?)にパンケーキが
ブームになった頃、しばしば耳にしたワードで
どういうわけかパンケーキ以外では聞いたことのない
チーズの種類がリコッタチーズである。

名前は聞いたことがあるはずなのに、
リコッタチーズ単品が売られているのを
スーパーでは見たことがないし、
時々行くKALDIのチーズコーナーにもない。

そんな単品を見たことも食べたこともないものなのに
なぜかパッケージにはそれを使ったことが書かれ、
私はそれをなぜか無条件に”美味しそう”と
感じていたのである。

実はこの疑問は過去に”発酵バター”でも感じたことがあり、
その時にも記事にした記憶がある。

幸いな事に発酵バターについてはこれ以降に
一度単品の発酵バターを入手したことがあり、
自分の口でその味を確かめたので、
それ以降何となく発酵バター配合のお菓子を
認められるようになった。

実際にそれ単体の味を知らないと
それがどのように全体の味にインパクトを
与えるものなのかは想像できない。

しかも、穿(うが)った見方をするならば
ほんの少ししか入れていないのに
大々的に表示をしているモノもあるだろう。

先ほど書いたように私は発酵バター単体の味を知ったが、
お菓子の中にそれを入れた時に
普通のバターとどれほど違ってくるのか、
ショートニングやマーガリン+乳成分で作られた味との違いは
まったくわからない。

別に加工食品を否定するわけではないが、
何だか最近食品を購入してみて
裏の表示をよく見てみると「だまされた」と
思う機会が多くなった。

これは私の知識が増えたからというのもあるだろうが、
それ以上に消費者をだますような表示をしている
商品がいかに多いかということであろう。

※決して冒頭に紹介したパンケーキが
消費者をだます商品であるという意味ではない。

「小麦粉(国内製造)」という書き方も
一見すると国産の小麦の様に錯覚してしまうし、
国産のようなパッケージが書かれているのに
裏を見ると海外製のものは沢山ある。

別に海外製が悪いというわけではないが、
私達消費者にとって国産のモノというのは
安心感があるというのは事実。

もちろん中には誠実に安心できる原材料だけを
使用して作られた商品もあるだろうが、
そのような商品は価格競争力も無いだろうし、
大量生産が難しいので市場に出回る可能性は低い。

結局のところ、自分で確かな材料を見つけて
それを使って自分で作らない限り
よくわからないものを口にすることは
避けることができないのだ。

私が住む県で知事選が行われ、
メディアと情報の在り方が問われたのは
記憶に新しいが、
食品とのかかわり方についても
同じようなことが起こっているのではないだろうか。

私と同じように、何かおかしいと思いながらも
よくわからないので買い続けている人が実は沢山いて、
その人たちがテレビCMではなく自分で情報を
取りに行くようになれば、
消費者を誤解させるような表示をしているような商品は
淘汰されていくはずである。

全ての事に疑いを持ちながら生きるのは
一見するとつまらない生き方の様に思えるが、
実はそういう姿勢を持つ人が増えていけば
間違いなく安心できるものが世の中に増えて
生きやすくなるのだ。

そんな世の中になって欲しいし、
私達がそんな世の中にしていきたいと
スーパーの棚を眺める私であった。

ちなみにティラミスに使う
マスカルポーネチーズは以前に単品を買って
食べてみたことがある。

パンに塗ったりして食べると美味しいと
何かで読んだことがあったので
そうして食べてみたのだが、
正直私には単なるクリームパテの様にしか
思えなかった。

記事の中で書いた発酵バターやリコッタチーズも然り、
乳製品はナゾなものが実はとても多いのかもしれない。

記事を書き終わってからAmazonを見てみると
驚いたことにリコッタチーズ単品が売られていることに
気が付いた。

ちょっと試すには高い気がするが
自分でパンケーキに入れてどれだけ味に違いが出るのか
確かめてみたいと思う。

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