”このままじゃダメだ”という燃料
今回海外に来て改めて実感したことが一つある。
それは”このままじゃダメだ”ということである。
一体何に対して思っているのか、
今日はそんな話を書こうと思う。
私がnoteを毎日更新し始めて間もなく
2年が過ぎようとしている。
その期間に合計4回の海外出張をした。
いずれの出張も目的は同じ。
グローバルの各拠点のメンバーが集まり、
様々な意見交換、プロジェクトの進捗確認、
そして各拠点での活動内容を現地を見ながら
情報交換する会議のためである。
世界各地で同じような商品を作りながらも
各拠点で製造方法や品質など最適解を模索して
それぞれの道を進んでいる状況は
グループとしてもあまり良い状態ではない。
せっかく各地で活動をしているならば、
それをFace to Faceで情報交換し、
またそれをITの力を使って共有することで
さらにグループを発展させようという思惑で
昨年の6月から開始された。
昨年6月にこの会議を取り仕切るメンバーから
参加してほしいとの招待が来たときには
とてもエキサイティングで面白そうだと
二つ返事で参加することにした。
だが、実際に参加してみて私の中で
非常に大きな疑問が生まれた。
なぜ私がこの会議に選ばれたのかということである。
日本からはもう一人参加者がいるのだが、
その人の肩書は”本部長”。
方や私は”課長”である。
そして、他の拠点からの参加者は皆が
General Managerクラスで日本でいう
本部長クラスなのだ。
もちろん役職など気にしなくていいとは
私も理解はしているが、
この会議で持ち帰った情報を社内に展開し
実際に製造工程に落とし込むプロセスで
難しさを感じることがとても多いのも事実である。
日本の工場では英語を話せる人が
全くいないからというのは私が選ばれた理由の
一つであることは間違いないだろう。
しかし、この会議に参加して色んな拠点の
人たちに出会う中で、
自分に求められているものが実はそれだけでは
ないのではないかと思うようになった。
この会議は基本的にはいつものメンバーで
進めていくスタンスであるが、
毎回各拠点の担当者が自分たちの活動を
説明してくれる機会がある。
その担当者は大抵私と同じぐらいの年齢。
だが、彼らの話を聞いていると、
仕事の進め方、説明する内容、プレゼンのレベル
そして英語力など、どれをとってもスゴい人ばかりなのである。
今回訪問した拠点ではその担当者が
実質メインになって会議の進行などを
進めているが、
彼の圧倒的なマネジメントスキルとリーダーシップ、
そしてコミュニケーション能力に
私は心底驚いてしまった。
そして、まさにこのような姿こそが
私に求められていることなのではないかと
思うようになった。
確かに私はのJob titleは”Manager”かもしれないが、
リーダーシップがあれば、それは大きな問題ではない。
そのように言われているような気がする。
実際、私がこの会議に参加してとても強く感じることは
このままでは日本は存在価値がないと
判断されてしまう可能性が高いということである。
かつてこのグループの中で日本の拠点は
売り上げも利益率も圧倒的に高い時代があった。
それは時代的な背景もあったのだろうが、
その頃には日本式のモノづくりがもてはやされていた。
それ故に、グループの中でも日本の立ち位置は
非常に高いものであったし、
製造に携わる人たちは自分たちのやり方に
誇りを持っていたはずである。
だが、その構図が今は明らかに変わっている。
その原因は明らか。日本の変化が遅かったからである。
こうしてこの会議に参加して各拠点の進め方を見ていると
自分たちのやり方がいかに古く、
利益に直結しないものなのかを痛感させられるのだ。
本来ならば、この会議には日本からも
製造のトップが参加し、私が感じたようなことを
自らが実感して、変化を起こすのが普通の形であろう。
しかし、グローバルはそれを選ばず、私を選んだ。
現にこの会議を日本で開催したときに
日本の製造のトップに自らの口で説明をする
いい機会だと伝えると、
「英語ができんから任せるわ」というスタンスであった。
私の中ではこの時点で他の拠点と埋めがたい差が
生まれてしまっていると思ったのだが、
それに気づく機会すら失っていることに本人は
気づいていなかった。
これはまさに、私が彼らを引っ張っていけという
メッセージと受け取って間違いない。
正直、保守的な彼らを動かすのは
全く一筋縄ではいかないし、
下手をするとへそを曲げられかねないので
気をつかうばかりであるが、
これは私に与えられたミッションなのであろう。
何だか今回の会議はとても過去の会に比べても
さらに背中を押されたような気がする。
まさに私は今成長のいいチャンスをつかんでいるのだ。
この感覚をしっかりと燃料にして
どんどん前に進んでいこうと思う。