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インフルエンザが教えてくれたこと

今日ようやくインフルの呪縛から
解放される。

こんなにも会社に行って仕事をするのが
嬉しいと思えるのも久々な気がするが、
インフルの熱は休みの間に仕事のことを
考える余裕を無くさせるには十分なほど
しんどいものであった。

実際熱が出始めたときには
多少熱があっても家でメール対応ぐらいは
できるだろうと高をくくっていたのだが、
いざ熱が39℃ほど出てしまうと
そのようなことは不思議なぐらい考えらえなくなった。

もちろん頭は元気なので、
それ以外のことは問題なく考えられるのだが
未来のことを考える部分はどうしても
後回しになってしまう感覚である。

そんな熱からようやく解放されたのが土曜日。
だが、ここで無理をして再び熱が出たりすれば
月曜日からの出社はダメになってしまう。

ということで土曜日は1日大人しくし、
日曜日から少しずつ仕事を再開していった。

私と同じく金曜日にインフルと診断された娘は
金曜日の間こそ発熱していたものの、
彼女の回復力はすさまじく
土曜日には完全に熱を平熱まで押し戻してしまった。

そんな娘の様子を今回見ていると
あることに気が付いた。

熱が出ている時には娘はボケないということである。

「そんなの当たり前だろう」

そんなツッコミが入りそうな話であるが、
うちの娘は本当によく話すタイプである。

そして、その中で驚くほどボケてくる。

いつも冗談のようなことを言って
人を笑わせるのが好きらしい。

親の私がいうのもなんだが
娘の笑いのセンスがなかなかなものだと
思うほどである。

そんな娘も熱が出た時には
驚くほどボケなくなる。

頭はしっかりしているので
熱が出ていても一般から見れば
かなり話している部類だとは思うが
それでもいつものレベルからすれば
かなり口数は減っているし、
明らかにボケが無くなるのである。

熱が出た時に娘の話す様子を息子と
監察していると、
いつもの娘ならこう言うだろうと思うような
ボケが色々頭に浮かんできたが
見事なぐらいそれをスルーしていく娘。

熱が出ている時は体としても
緊急事態なので、
脳も余計なことを考えるのに
エネルギーを使わせないように
しているのであろう。

これはまさに私が発熱中に
仕事のことを全然考えられなくなったのと
同じである。

そう考えてみると、
娘がボケるということは
本質的には私が仕事をすることと
似ているのかもしれない。

なぜなら、娘は回りを笑わせたいという
気持ちでボケているが、
これは私が仕事をするときに
周りやお客さんの役に立ちたいと
思う気持ちと似ているからである。

もちろん相手を笑わせるのは
自分の為でもあるのだろうが、
仕事も周りに貢献したことで得られる満足感は
結局自分のためである。

そう思うと、これだけ日ごろからぼけて
皆を笑わせてくれる娘は
将来とても仕事がデキる女性になるのではないか。

そんな妄想を膨らましてくれる
今回のインフルエンザの経験であった。

ちなみに土曜日に平熱に戻った娘は
この土日外出はできなかったが、
タブレットを見ている時間以外は
家の中でいつものようにボケ倒しながら
ずっと話していた。

たった1日ではあるが
娘のボケがない一日をとても寂しく過ごした
私達はそれを思い切り味わった。

やはり家族元気でいれることが
何よりの幸せなのだ。

今回インフルエンザは色んなことを
私に教えてくれた。

もうしばらくこのしんどさは味わいたくないが
たまにはこういう病にかかることから
学ぶのも悪くないものである。



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