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ひげを伸ばしてみて気づいたこと

昨年もこの時期にnoteで紹介したが、
実は今ひげを伸ばしている。

Movember(モーベンバー)という活動の一環で、
男性特有のガン予防の啓もう活動として
11月にヒゲを伸ばすというものである。

実際海外では職場で1日付け髭を付けたりして
仕事をするような会社もあるようだが、
日本の会社ではなかなかそのような
楽し気なイベントは職場ではしにくい。

なので、今年も11月にヒゲを伸ばし、
その様子をグループ会社共通のWebにアップすることにした。

去年もこの活動を実施して、
何人かに声をかけたのものの協力いただける方がおらず
結局私が一人ですることになったのだが、
今年は何とか仲間を増やしたい。

そう思い、比較的外部との接触が少なく、
ひげを伸ばすことに抵抗がなさそうな
設備メンテナンスの方2人に声をかけると
快く引き受けてくださった。

そうして、私含め3人で今年はひっそりと
Movemberの活動を実施している。

私以外のお二人はもともとヒゲが濃いタイプらしく、
開始して2日目には既にヒゲを伸ばしているのが
分かるようになっていたが、
残念ながら私はひげがとても薄く、
去年は1か月伸ばしても口ひげがあることは
認識されないレベル。

なので、今年は10月の中旬からくちひげを
剃るのをやめて伸ばしており、
今でひげを伸ばし始めて1か月ほどになるが、
ようやく色んな方から
「ひげ、伸びてきたね」と言われるようになった。

日ごろひげを伸ばすことなどないので、
違和感はずっとあるし、
自分でアゴや口に触れてみると
なんとも言えない気持ち悪さはあるが、
何となく自分のイメージが変わったような気がして
小さなイメチェン感を味わっていた。

ところが先日、夕食の片づけを終えて
風呂に入ろうと洗面台を横切った際に
ふと自分の顔を見て私は驚愕した。

私は疲れると目が窪んでくるタイプで、
そのせいで夜になるといかにも疲れているという
顔になることがあるのだが、
その日はまさにその状態。

それに加えて直前に服を脱いだ際に
髪の毛が乱れていたせいで
鏡に映った自分が一瞬、浮浪者のように
見えたのである。

以前から自分の目が窪んでいるなと
認識しながら鏡を見たことはあるし、
髪の毛が乱れたまま自分の姿を見たこともある。

だが、その時にはそれほど持たなかった感覚を
私は強く持ってしまったのである。

これはまさにひげの影響である。

実はひげを伸ばすようになってから
服装を選ぶのが難しいと感じることが増えた。

冷静に考えてみればアゴと口の上に
毛が生えただけなのだが、
ひげがあることでいつも通りの服も
着るのが難しくなった気がするのだ。

それはなぜか。

ひげがあることで、その他をしっかりと
整えておかないと、
一気に汚い印象になってしまうからである。

ある意味、ひげは清潔感のハードルを
とてもあげてしまうのもなのだ。

私は服にこだわりがあるタイプではなく、
どちらかというと保守的ではあるが、
着るときにサイズ感と清潔感だけは
いつも意識している。

逆にそれさえちゃんと守って保守的な服を着ることが
一番のオシャレではないかとすら
思っているのだが、
そこにひげが入ると清潔感のハードルが
急激に上がり、着こなしが難しくなる。

今回ひげを伸ばしてみてそのことに気が付いた。

オシャレでひげを伸ばしている人を
時々お見掛けすることがあるが、
まさにあのような方は自分の見た目をちゃんと
コントロールできるからこそ成り立つのだ。

そう思うと、ひげを伸ばす事は
実はとても自分と向き合ういい機会に
なるのではないだろうか。

当然ひげも伸ばしっぱなしでサンタクロースのように
なってしまえばオシャレさが亡くなるので、
適度に長さをそろえなくてはならないだろうし、
私が強く感じたように清潔感を保つために
服装のハードルもあがる。

正直、今回ひげを伸ばしてみて
自分はこんな顔をしていたのかと
改めて感じることがあったし、
いつも以上に鏡に向き合う時間が
長くなったのは間違いない。

年齢を重ねるごとに自分に対する
興味が薄れる傾向にあると感じていたが、
ひげを伸ばすことで改めて自分で自分に注目することが
出来るようになったのは
私にとって大きな収穫であった。

そんなひげとの付き合いも残り十日あまり。

せっかくの機会なのでひげがある生活を
いろいろと楽しんでみようと思う。

取り急ぎ、夕食時にはワイングラスにファンタをいれて
「ルネッサーンス」と言いながら乾杯しようと思う。

ちなみに息子や同僚からは私のひげ姿は
あまり好評ではないものの、
妻や娘、職場の女性などからは比較的好意的な
評価を頂くことが多い。

ひげを伸ばす事に抵抗を感じる男性は多いが、
実は女性ウケは良くなる秘策なのかもしれない。

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