股関節の痛みを改善し、ご家族との時間を楽しめるようになった女性のお話
こんにちは。
奈良県生駒市で、はぎの台整骨院を主宰しております松本です。
なかなかレジャーや学校行事も行えないので、ご家族とおうちや近くの公園で過ごす時間が増えているという声をよく聞きます。しかし、今回は楽しみたくても、お身体の痛みでご家族との時間をとることができないといったご相談をいただきました。このような生活様式の変化で受ける影響は、本当に辛いですよね…
患者さん概要
ご自宅の近所におこさん家族がお住まいの60代の女性。こどもさんのご家族は共働きのため、常日頃からお孫さんの習い事の送迎や、子守りと忙しくされていたそうです。
しかし、最近は股関節が詰まった感じがして、段差がある道がしんどく感じ出し、お孫さんの足のスピードについていくことも出来なくなったそうです。さらに、ご自宅で料理をしている時間だけでも、立っているのがしんどくなり、歩いて行う子守りや送迎は断らなくてはいけなくなったそうです。
なんとか車の運転は問題なく出来るので、家から習い事だけは送り迎えをしてあげることができるけれど、以前のように家を行き来したりはできなくなったそうです。
「ばぁちゃん大丈夫?もう遊びに来ないの?」と聞かれるたびに胸が苦しくなるそうです。本当は大好きなお孫さんの事をしてあげたいのに、やってあげることが出来ないのは本当に辛いですよね…。
改善のヒント
股関節は、腰と膝に挟まれた場所にあります。またはたらきとしては、大きく動く「動」を担当しています。
逆に腰と膝はあまり大きく動かすことはできない関節で、安定感を出す「静」を担当しています。
この関係性は身体が動く上で、とても大切です。自分の仕事をしっかりと行えているうちは、お互いにストレスがなく実力を発揮できます。しかし、動を担当している股関節が詰まって、動きが悪くなると、静であるはずの膝や腰が、股関節の動きを負担してあげなくてはいけなくなります。
このような関係性があるので、身体は痛い所だけではなく全体でバランスを見極めることが大切となります。またそのバランスは自分ではなかなか判断できないため、専門家にみてもらうことを強くオススメします。
腰痛や膝に比べると、股関節が痛くなる方は少ないですが、広い範囲に悪影響を出す可能性を秘めていますので、きちんと早めに対処しておくことはとても大切です。つまり股関節がしっかりと動くようにすることは、ひいては腰や膝の痛みを未然に防ぐことにもなります。
改善の軌跡
最初は、股関節の状態を調べる検査の体勢もとれないくらいに硬くなっていました。少し痛くても家の事や運転してお買い物など必要最低限のことはされていたので、その時の力みが重なって固まってしまったと思われます。
また詰まり感は左だけに出ており、右側は比較的いい状態でした。このことから、なんらかの原因で、全身のバランスが左に傾いており、左に余分に体重がかかるといった形になっていることが予想されました。
そのほかの部分も検査をしていくと、足の指をうまく使えていない事で、身体全体のバランスが崩れていたこと。また普段の立ち方や座り方も左に体重を載せることが多いということが分かりました。
これらの要素を潰していきながら、早く全体の状態を改善しなければ股関節だけでなく、腰や膝にも影響が出る事をお伝えし、最初は短期集中で治療に臨んでいただくことになりました。
初回は微弱電流にて全身の筋肉を柔らかくして、足の指と足の甲を調整しました。その時点で片足立ちのバランスは随分と改善しました。また腰を含めた下半身も調整して初回は終了としました。
そして翌日、その次の日と3日続けて診せてもらいました。
驚くような変化が出たわけではありませんでしたが、股関節の動かせる範囲が確実に広がっていきました。また夜寝る時は、横を向くとクッションを脚に挟まないと痛かったのが、なくなったと教えて下さいました。
実は、股関節は内転という動き(うちくるぶしどうしを近付ける動き)は、関節に負担が大きく、筋肉が硬くなっている時では、痛むことがあります。
この頃には股関節の検査ができるまでに、動かせる範囲が広がっていたので、少し間隔を空けて診せてもらうことにしました。
一週間後に診せてもらった時は、少し痛みを強く感じる時間があったものの、全体的には痛みのトーンも落ちて、家事は全く問題なく出来るようになったそうです。とくに二階に洗濯物を持って上がるのが辛かったそうですが、ラクになったと喜んでいただけました。
そこからは2週間、3週間と空けていただきました。痛みが完全になくなった訳ではなかったけれど、動けることが嬉しくて、出来る限り今まで通りに過ごすことを心掛けられたそうです。
今ではほとんど痛みもなくなり、4週間に1回程度のペースでご通院いただき、検査と細かい調整をするだけになっています。
改善の先に
危惧していた腰や膝への影響もほとんどなく、股関節も動かせる範囲の左右差が改善し、痛みもかなり和らぎました。
今ではお孫さんの送迎はもちろん、家の行き来もできるようになったそうです。時期的に、一緒に食事をすることは控えておられるそうですが、台所に立つのも辛くなくなったおかげで、凝った料理を作って、持っていくことができて、お孫さんにも好評だと喜んでおられました。
今までやりたくても股関節が怖くて始められなかった、家の断捨離にも取り掛かることが出来てたそうです。しゃがむことがラクになったので、衣装ケースやホワイトボックスを持ち上げて運べるようになったと、大変喜んでいただけました。
まとめ
股関節は痛くなる方が少ない分、治療や手入れの方法が分からない方も多いのではないでしょうか?また意外に身体の中でも大切な関節です。放置すると広範囲に影響が出ますので、違和感があれば早めにご相談いただきたい場所でもあります。
今回の方の様におこさんやお孫さんを想って、無償でいろいろとやってあげられる、女性の献身的な愛情って本当にすごいですね。男性ではなかなかそこまでしてあげられる方はいないと思います。
またお互いに相手の事が好きなのも美しくて、本当にいいご家族です。これからも仲のいいご家族でいてください。お母さんが仕事しながら子育てするのは、本当に大変なことをよく知っているからこそできるサポートは、なくてはならない力だと思います。
これからも習い事や学校、通園がスムーズに進むように、キッチリと身体をいい状態に仕上げておきましょうね。全力でお手伝いさせていただきます。
はぎの台整骨院
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