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『文』『詩』

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思ったこと感じたことを書き殴ったような文。 共感やこんな感情もあるのか、をコンセプトに。 不定期更新。
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2022年7月の記事一覧

文【今日も私は】詩

淋しいと 素直に伝えられたなら 沈みゆく気持ちは救われるのかな 滲む視界にあなたを捉えて 今すぐにでも抱きつきたいのに 悲しいかな 私の体は動かない 何も考えずに 飛び出せたら良いのに 動かしたい身体の未来に怯え 今日も此処から動けない 淋しいと 素直に伝えられたなら 沈みゆくこの身体も救われるのかな 不器用な心と身体は いつも私の思うようには動かずに 余計なことばかりする 感情をありのままに吐き出せたなら 願う通りに動かせるのかな そんなことを考えながら 今日も

文【星屑集めてばらまこう】詩

星屑集めてばらまこう 暗い顔してるやつらの上で 目が痛くなるほど眩しい屑に 影が見えないくらい照らされてしまえ 太陽なんて見続けるから苦しいんだ 月なんて見続けるから切ないんだ そんなどでかい明かりじゃなくて 微かな光を探そうぜ 輝き過ぎるのも疲れるよ 失い過ぎるのも悲しいよ みんなで星屑集めてさ 手を叩いて笑おうぜ 俯いてるやつらの上で 格好良くポーズでも決めて ドヤ顔しながら笑おうぜ お前だけじゃないってな 星屑集めてばらまこう 暗い顔してるやつらの上で 目が痛く

文【私の大切な、私自身】

私の内なる闇の、仄暗い部分を、引きずり出して光の下に晒したい。 だけれど、それを見たいと思う人は稀だろう。 私だって他人のそういう部分を見たら、一歩引いてしまうかも知れない。 なのに、最近では小説よりも、そういった醜いような汚らしい部分を書きたい欲が、どうにも治まらないで困っている。 私の、生き物の心情を書きたいという、作品自体のコンセプトには当てはまるが。 それを小説として整理し、推敲し、なんとか読める形にした上で提供しないというのは。 どうにも不誠実な気がするのだ。

文【私はいる】

自由に書くことの何が悪いのか。 知識だけあってもそれを生かせなければ宝の持ち腐れではないか。 そこに自分がいなければ 私が書く意味は無いのではないか。 難しいことは考えず ただただ文字を羅列したい。 そんな心の欲求を吐き出し 電子の海に晒しても良いじゃないか。 感情のままに書き続け 書いて書いて書いた先に 私はいるのだから。 私は私自身を 暴き晒しひん剥いて 自分の知らない触れたことのない場所まで 書いてみたい。 これが私だと 受け入れなくていい。 理解もし

文【いない】詩

僕の心は空とおんなじ曇り空 君の澄んだその声で 雲ひとつなく 晴れ渡らせてくれ だけれど僕の隣には 君は いない いない いない 僕と君との間には 確かに 恋も愛も無くなったのに それでも たまに探してしまう だけれど僕の隣には 君は いない いない いない 淋しいから探しちゃうんだよ 新しい子でも見つけなよ 友人たちはそう言うけれど 不思議とそんな気にはなれない 僕と君との間には 確かに 恋も愛も無くなったのに それでも 声が聞きたくなる 隣に君は いない い

文【睡魔の海】

眠気に抗わず、睡魔の海を揺蕩う。 流れに身を任せ、ただ漂う。 思考回路の奥深く。 深層心理の底までも潜り込んで。 深く深く眠りにつく。 睡魔の海から抜け出し、冒険が始まるよう祈りながら。 大それたものじゃなくていい。 道端に可愛らしく咲く花を見つけるくらいの そういう冒険でいい。 僕はベッドに繋がれたままの身体を 虚ろであろう瞳で見つめながら そう願わずにはいられない。 あぁ、今日も。 睡魔の海が襲ってくる。

文【独りはもう嫌なんだよ】詩

この気持ち 叫びたい 胸の中に押し詰まっているこの虚しさを 吐いて 吐いて 吐き出したい 南に光る太陽 睨みつけて 中指立てて 先制布告 暑さになんか負けないからって 水の入ったペットボトル片手に 今日も突っ走る 体が悲鳴をあげたって 心が泣き叫んだって 走るしかないんだ 走って 走って 走るしか 黄昏に染まった空に微笑み 指を二本立て 胸をはる 今日も生き残ったぞって 空になったペットボトル ゴミ箱に捨てて 虚しさを押し殺す 体が悲鳴をあげたって 心が泣き叫ん

文【素敵な私になるのです】詩

やり直そうって言ったじゃん ずっと待っていたのに 大好きだって言ったじゃん 信じて待っていたのに あー はいはい もう良いです 待ってた私が馬鹿でした あー はいはい もう良いです 信じた私が阿呆でした もう 道は違えたのです あなたの道は あっちです もう 道は違えたのです 私の道は こっちです バイバイって 手を振って 笑顔の欠片を集めまくって 素敵な 素敵な 作った顔で あなたに別れを告げるのです さよなら バイバイ またねは無いよ 新しい道へ 行くの

文【羞恥心】

窓を開けたら壊れた蓄音機みたいな音が聞こえた。 煩くて堪らないと思ったけれど。 何が鳴っているのか無性に気になった。 耳障りな音に耐えて、耳をすませると。 何の曲かも分からないくらいの音痴な歌声だった。 恥ずかしさも隠さずに歌えるのは、正直に羨ましい。 私はそう思いながら、そっと窓を閉めた。 そしてふと思った。 人の羞恥心は、一体どこからやってくるのだろう。 遠い遠い昔。人は裸で生活をしていた。 化粧品も無かった。シャンプーやリンスも無く、水で洗っていた。 それなのに。 今

文【水平線の向こう側には】詩

全てぶち壊して あてもなく歩き続けた 水平線の向こう側には 何が見える? 転がっていく石ころみたいに 存在感のない僕ですが 大声で叫ぶことくらい出来るんだよって 証明したい 伝えられなかった言葉は 今でも胸の奥を抉るけど そんなんどうでも良いんだって 投げ捨てたい 今をぶち壊して あてもなく歩き続けた 水平線の向こう側には 何が見える? 転がっていく石ころだって でかけりゃ木だって薙ぎ倒す それくらいのことが出来るんだよって 証明した先には 伝えられなかった言葉を