読了「怪物」佐野晶
「豚の脳を移植した人間は?人間?豚?」
シングルマザーの早織に、息子の湊が投げかけた
奇妙な質問。
それ以降、不審な行動を繰り返す湊に、早織は
学校でのいじめを疑うが……。
母親・教師・子供の3つの視点から
語られる物語に潜む”怪物”の正体とは。
日本を代表とするストーリーテラー・坂元裕二と
映像作家・是枝裕和が初めてタッグを組んで描く
圧巻の人間ドラマ、完全小説化!
宝島社文庫 306ページ
読了カラーイメージ
以下より、ネタバレが含まれる場合があります。
前日、投稿した↓こちらの作品と近い気がしました。
同じことが描かれているはずなのに
こうも語る人の視点が変わることによって
こちらの捉え方も変わるもんだな。と
自分でも驚くほど、心が揺さぶられるというか
振り回されるというか…
もちろん、いい意味でですよ!
まぁ、現実世界で起きてることもそうですよね…
こういう作品を読むと、個人的には
やっぱり分かり合うとか、共有とかって
不可能に近いんだろうな。と思ってしまう。
真実は当事者にしか分からないですからねー…
「独生独死 独去独来」と言う言葉が
お経にあるのですが
「独りで生まれ、死んでゆくときも独り
独りで出てきて、独りで去る」
と言う意味だそうですが
本当そうだなーと思う。
そんな切ない気持ちになるような作品ですが
個人的には終わりは光が見えた気がして
面白く、好きでした✨
「怪物」という題名も読了後に
すごくピッタリな言葉を選ばれてるなーと
しみじみ噛みしめました。
映画はまだ観てないので、
全体的にどう描かれているのか気になります。
観たいですが、冬休みに入ってしまったので
終わったら、ゆっくり観たいです✨