読了「母という呪縛 娘という牢獄」齊藤彩
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
深夜3時42分。母親を殺した娘は、ツイッターに、
「モンスターは倒した。これで一安心だ。」と
投稿した。
18文字の投稿は、その意味するところを誰にも
悟られないまま、放置されていた。
母と娘ーー20代中盤まで、風呂にも一緒に入るほど
濃密な関係だった二人の間に、何があったのか。
公判を取材しつづけた記者が、拘置所のあかりと
面会を重ね、刑務所移送後も膨大な量の往復書簡を
交わすことによって紡ぎだす真実の物語。
獄中であかりは、多くの「母」や同囚との対話を
重ね、接見した父のひと言に心を奪われた。
そのことが、あかりに多くの気づきをもたらした。
一審で無表情のまま尋問を受けたあかりは、
二審の被告人尋問で、こらえられず大粒の涙を
こぼしたーー。
殺人事件の背景にある母娘の相克に迫った
第一級のノンフィクション。
講談社 288ページ
読了カラーイメージ 漆黒
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この先はネタバレを含む場合があります。
これは苦しかった。もはや虐待と変わりない。
私は彼女(娘)のことは知らないけど
母親があんな風じゃなかったら普通の人だったと
思う。言い方が悪いけど。
とは言え、母親だって好きであんな性格に
なってしまったわけではないだろう。
複雑な環境で育ったみたいだし
母親があんな風に歪んでしまう気持ちも
子どもに押し付けてしまう気持ちも分かる。
でもだからと言ってやって「良いこと」と
「悪いこと」「限度」ってものがある。
この本の中にある行動や言動は
とても異常だと私は思った。
殺人はもちろんしてはいけないけど
本当に罪深いのは誰なんだろうか…?
彼女が罪を認め、きちんと向き合ったことに
よかったと。
そしてきっとこれからの人生は間違いなく
甘くないけど幸せに生きてほしい。と
私は思う。
もっと思うことはたくさんあったけど
書いてしまうと長くなるし
不快に思う人もいるはず。
なので、これで終わり。
これは女性には読んでほしいです。
理解度の差はあるかもしれないけど
きっと母と娘の何かって
どこにもあると思うので。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?