HSPの本「繊細さん」の知恵袋 を読んで
『HSP』専門カウンセラーである著者が書いた「繊細さん」シリーズの1冊です。
『HSP』を軽く説明しますと
HSPとは
「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味で、
「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」、頭文字をとって「HSP(エイチ・エス・ピー」と呼ばれています。
HSPは生まれもった性質(先天性)だそうです。
環境や性格などの後天的なものではなく、疾病というわけでもありません。
『HSP』は1つの個性として捉えられています。
短気、マイペース、寂しがり屋などと同じ扱いになるということです。
統計的には人口の約2割、5人に1人が『HSP』に該当するそうで、かなりの人数が存在することになります。
ですが残り約8割の人はこの性質にはあてはまらないので、『HSP』の人は全体的に見たら少数派です。
なので『HSP』の特性を「気にし過ぎ」「敏感過ぎる」といったネガティブな特性として捉えられてしまうことが多いのです。
それにより『HSP』の人は自己肯定感を下げ、嫌悪感を感じ、周囲に合わせようと無理をして生きづらさを感じるとされています。
この『HSP』を「繊細さん」と捉えているとこが、著者の優しい捉え方だと思います。
『HSP』ではない人を「非繊細さん」としていて、繊細だから良い、繊細じゃないから悪いといった目線ではなく、繊細はあくまで特徴の一つであって隔たりを作っていないとこも配慮が行き通っていると思います。
この本の内容としては繊細ならではの
①人間関係の悩み ②仕事の悩み ③日々の悩み
の3つの悩みに対して、繊細さんたちへのヒアリング + 100名以上の繊細さんからのアンケートをもとに、繊細さんのみんながどう対処しているのか、ちょっとしたコツや方法が記されています。
毎日を元気に楽しく過ごすための「知恵」がたくさん書かれています。
例えば
【友達のことが好きだけど、長時間一緒にいると疲れる】
といった悩みに対して
・一緒に過ごせる時間を知っておく
・言ったら疲れやすいキャラであることを理解してくれるようになった
・一人の時間を作って休むとラクになる
・何時に帰るかをあらかじめ伝えておく
など具体的な内容が書かれていて、それぞれの違うタイプの繊細さんでも自分にあった対処法が見つかけやすくなっております。
たくさんの繊細さんの声が集まっているまさに「知恵袋」的な内容となっております。
そしてこの本もメインと言えるのは「繊細さんの素敵なところを生かす知恵袋」の章でしょう。
今まで繊細さんの特性は「気にし過ぎ」「敏感過ぎる」といったネガティブなものとして捉えられてしまうことが多かったと思います。
その「気にし過ぎ」「敏感過ぎる」というのはネガティブな視点を、「細かいところに気づける」「他の人が考えない部分まで考えられる」ポジティブな面に視点を変えているんです。
繊細な部分を短所ではなく長所として活用する具体的な方法が書かれています。
繊細さんの共通する5つの力
①感じる力 ②直感の力 ③考える力 ④表現の力 ⑤良心の力
この5つは非繊細さんよりも長けている繊細さんならではの能力です。
この能力が働くので「気にし過ぎる」「考え過ぎる」と周りから見られてしまうということになります。
非繊細さんからしたら、人間関係でも仕事でも発揮することができる魅力的な能力だと思うんですけどね。
上手に5つの能力を活用出来ている繊細さんは、「繊細で良かったところ」を次のようにあげています。
・小さなことで幸せを感じるところ
・些細な自然の変化が楽しい
・美しいものは美しいと感じる心がある
・ボキャブラリーが豊富、面白いひとだと言われる
・美味しいものはより美味しく、嬉しいことはより嬉しい、心全部でいっぱい感じられる
・あらゆることに感動できる
・人の素敵な気遣いに敏感に気づけるとこ
繊細さんのもつ能力は『幸せを味わうための大切な感性』と書かれています。
この感性はちょっとした工夫でうまく付き合うことができて、非繊細さんよりももっと幸せを堪能することができるのだそうです。
その能力を上手に発揮して生活に生かしていけるポイントが書かれています。
この本の中にあることで出来そうところを試してみて、「小さな実践を繰り返してたくましくなってほしい」という著者の思いが込められている愛のある本だと思いました。
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