あなたは閉じ込められている！「ずるい言葉」を読んで③
この本は、言われるとなんだかスッキリしない言葉、モヤモヤした気持ちになる言葉、何て返したらいいのか分からない言葉を「ずるい言葉」として紹介しています。
この「ずるい言葉」には裏腹な意味が込められていて、上手く「言葉」によって隠蔽してあるのです。
この本ではそんな「ずるい言葉」にどんな意味が込められているのか、言葉の本当の意味を教えてくれています。
誰でも言われた経験はもちろん、言ってしまった経験もある言葉が多数紹介されています。
そんな無意識でも使われている「ずるい言葉」について、自分なりの解釈も組み込んで紹介していきたいと思います。
前回の記事です。 「ずるい言葉」①
「ずるい言葉」②
『友達にいるからわかるよ。』
これは辛いとき、悲しいときなど悩みを打ち明けたときに返ってくる言葉として紹介されています
悩みに対して「あ～そのことね。友達にいるからわかるよ。大変だよね」といった具合に使われています。
打ち明けた側は「詳しく話していないのに、いったい何がわかるのだろう？」と疑問に思ってしまうでしょう。
これは打ち明けた側の気持ちではなく、過去の経験をもとに決めつけてしまっていますよね。相手に失礼な言葉だと思います。
では言った側は、なぜこんな言葉を使うのでしょう？
考えられるのは
①物事をよく知っていることをアピールしたいから。
②相手の経験をよくあることとして軽く扱いたいから。あまり踏み込みたくない気持ちがあるから。
③善意から分かっていると言って相手を安心させようとしたから。
これは「理解のない人間ではないから心配ないよ」と言い変えられます。打ち明けた側としたら、その善意はまったく役に立たない、ただ勝手に決めつけた失礼な言葉として受けとってしまうでしょうね。
③だとしたらかなりのディスコミュニケーションですよね。
この場合、言った側がもし善意を表すのならばもう少し打ち明けた側の話を聞いてみるといいでしょうね。
何のどんな話をしたかったのか聞いてみる。もしかしたら見当違いの話かもしれませんからね。
すべてを聞いて理解してからの「わかるよ」の発言なら、打ち明けた側は頼もしく感じると思います。
この言葉のずるいところは、「最後まで話を聞かなかったこと」「勝手に決めつけたこと」です。
打ち明けた側の事情を聞かずに、似た経験を引っ張り出して共感したつもりだと相手を傷つけただけになってしまいます。
それぞれの抱えている事情が違うことを念頭に置いて、まずは話を聞きましょうよ。
『身近にいないから、わからない』
これは持病（喘息）があることを伝えられた時に返ってくる言葉として紹介されています
わからないことならば「わからなかった」で十分伝わりますよね。なぜ「身近にいないから」を付け加えたのでしょうか？
それは自分がわからなかったのには、ちょんとした理由があったことを示したいからでしょう。
言い換えれば「身近にさえいればわかったことなのに～」と言いたかったのです。
また「身近にいない」という言葉には更にポイントが隠されています。
「身近にいない」は、「わかる」ことのハードルを上げる目的で使用されています。そんなに高いハードルなら越えられるわけがないということにしたいのです。
「身近にいないほど稀な病気だから、わからない人のほうが多いでしょ」と言いたいのです。つまり「わからないわたしは悪くない」と言い逃れをしているということです。
素直に「わからなかった。ごめんね。」と謝れば済む話だったんですけどね。
この２つのずるい言葉には共通点があります。
『友達にいるからわかるよ。』は「知っているふり」、『身近にいないから、わからない』は「知らないふり」、どちらも自分を装っているところです。
知っていると言い張るのも、知らないと言い逃れるのもずるいということです。
これは「知ってる」「知らない」を言ってはいけないわけではありません。
相手に向き合わずに、知ってる、知らないに焦点をずらしていることがずるいことなんです。
このずるい言葉、言われることもあると思いますが、自分で言ってしまうことも注意したいところです。
どこまで知っていて、どこまで知らないのか、素直に話せばいいだけのことなんですけどね。無理に背伸びする必要なんてないんです。
知ってますよ。簡単に言いますが、それが難しいんですよね。
ですが「知っていると言い張る」「知らないと言い逃れる」この2つは相手を傷つけてしまうことも頭に入れておく必要があると思います。
自分のことを優先するよりも、困っている相手と向き合うことを優先したほうが、相手の気持ちに寄り添えて良好な関係は築けるのではと思います。
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わたしはこんな人です(*'ω'*)
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