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手抜きはわざとではない?集団での心理
忙しいときほど「誰かに手伝ってもらいたい」「猫の手も借りたい」なんて思うことありませんか?
人手不足ではどんなに能力があってもできる範囲は限られています。
わたしは看護師の仕事をしているので、急変が重なるとどの患者を優先すればいいのか、どっちが助けられる可能性が高いのか決断を迫られるときがあります。「もっと人がいれば」と何度も悔しい思いをしたことがあります。
「もっと人がいっぱいいればスムーズに終わらせられるのに」「ヘルプがあればもっと良いものが作れるのに」そう思ったりしますよね。
ひとつの事を行うのに人手が多いほうが時間は短くスピーディーに、そしてクオリティの高いものが多く出来上がります。
では人手が多ければ多いほど時間が短縮され質も向上していくか、といいますと実際にそうはいかなかったりしませんか?
人数が多ければ多いほど、ミスが多くなったり無駄話が増えたり、場合によっては効率的が下がることもあります。
俗にいう手抜きですね。
必要以上に多い人数で共同の作業を行うと「これだけ人数がいれば自分がやらなくてもいいか」と一人の責任感が薄まってしまうデメリットが生まれます。
こうした状況での手抜きを「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」と呼びます。
これは大人数になると「自分ひとりが力を抜いてもばれない」「自分の力を少し弱めても問題ないだろう」と無意識的に考えてしまうからです。
また楽をしようとするだけでなく「自分一人だけで全力でやる必要がないだろう」と自然と力を抑えてしまう効果があるのです。
リンゲルマン効果は綱引きの実験が有名です。
綱引きに参加する人数が増えれば増えるほど、一人あたりの力を入れる量が減っていく結果が実証されています。
人数が多くなると「頑張ろう」の気持ちが弱くなり、一人のときとは異なる行動をとってしまう、不思議な心理が人にはあるんです。
ではどうすればリンゲルマン効果を防ぐことができるのか。
対処法を調べてみると以下のようなものが見つかります。
・罰を与える
・社会的手抜きをしない人物を選考する
・リーダーシップにより集団や仕事に対する魅力の向上を図る
・パフォーマンスのフィードバックを行う
・集団の目標を明示する
・個人のパフォーマンスの評価可能性を高める
・腐ったリンゴを排除し、他者の存在を意識させる
・社会的手抜きという現象の知識を与える
・手抜きする人物の役割に気づく
中には罰則や選別など厳しい内容も含まれていますね。
リンゲルマン効果はわざとサボっている訳ではなく、環境によって起こる無意識な心理現象です。なので気づかずに手抜きを行っていると考えると懲罰的な対処は避けたいところです。
先程も良いましたが、多い人数で共同の作業を行うと一人の責任感が薄まってしまうことが原因でリンゲルマン効果は起こります。
ということは人数が多くても個人に責任感を持たせれば防ぐことができるということになります。
個人の行う作業ノルマが明確であれば手を抜くことができないですからね。
集団の達成目標を掲げると同時に『個人の達成目標を決めて、個人の業績をできるだけ明確にする』ことで対処ができます。
作業の中でサボっていると思われる人がいたのならば、まず「リンゲルマン効果」を疑ってみてはいかがでしょうか。
本人は他の人がいるから安心しきってホワホワしているだけかもしれませんからね。
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わたしはこんな人です(*'ω'*)
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