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「かつくら」の思い出~やっぱり本が好き!~

お疲れ様です。
アマチュア物書きの葉咲透織です。

数日前、twitter(死んでも以下略)で「かつくら」こと「活字倶楽部」の話をRTで見たので、あまりの懐かしさに思い出話をしたくなり、筆を執りました。(と書いて、noteの編集画面を開きました、と読む)

「活字倶楽部」についてはWikipediaをどうぞ。

私が読んでいたのが、中学~高校時代なので、2005年くらいまでですかね。
毎号買って、あの小さい文字を舐めるように読んでいた記憶があります。
インタビューページはもちろんですが、読者投稿が盛んな雑誌でした。
オススメの本についての文章・イラストはもちろん、キャラクター人気投票があったり、はたまた毎号掲載されているような素敵なイラストを描く方へのファンレターのような文章も載っていて、さらにその返事が書かれたイラストはがきが載る……みたいな。
誌上文通をしている人たちを見て、わくわくしていたことを思い出します。


この雑誌のおかげで購入したり図書館で借りたりして読んだ本も数知れず。


人気投票でいつも上位の「エディ」なる人物が気になったのと、作者のインタビュー記事を見て、『プラチナ・ビーズ』(五條瑛)の単行本を図書館で借りて教室で読んでいたときのこと。
タイトルの「プラチナ・ビーズ」が指すものに気づいた瞬間、「✖✖かよ!」と叫んで立ち上がったのもいい思い出です
個人的には鉱物シリーズよりも、「革命を起こさないか、この国に」というなんとも言えない誘惑を仕掛けてくる(薔薇の花束付き)色男・サーシャの出てくる革命小説シリーズや、どう見ても三角関係に見える『スノウ・グッピー』の方が好きになりましたけれども、やっぱり最初の衝撃は忘れられません。
(そして革命小説シリーズ結局全部読んでない……5巻目くらいまでは文庫で買ったのに)


また、「直江(『炎の蜃気楼』)をなかなか一位にさせない、このルシファード・オスカーシュタインとは何者……?」と、慣れないSF小説(『三千世界の鴉を殺し』)を読んだりもしたものです。


どっぷりとかつくら読書ライフに浸っていた私は、大学に進学したときに、文芸サークルの扉を叩きました。
サークルオリで自己紹介シートに好きな作家や作品を書いていたときに、後ろから覗いていた先輩に、

「かつくら?」

と聞かれて、動揺しつつも、

「そ、そうです! あっ、『やっぱり本が好き!』」

と、初めて返すことができました。
「活字倶楽部」愛読者同士の合言葉で、「かつくら?」と聞かれたら「やっぱり本が好き!」と返すという風習があったのです。
誌面ではよく見ていたやり取りを初めてリアルですることができて、嬉しかったのをよく覚えています。

今のこの時代、SNS(twitterやYouTube、tiktokなど)で個人が全世界に向けて発信できる時代だから、今も刊行していたとしても、あの頃「活字倶楽部」に投稿していた方々のような情熱は、集まらないのかもしれません。

けれどブックレビューにしるしを貼って図書館で探したわくわくは、今でも通用すると思うのです。
読書コミュニティはネット上に無数にあるだろうけれど、あの雑誌の中に凝縮されていた「何か」は、「かつくら」の中にしかない。
そんな気がしています。


さあ皆さん、今の世の中に「かつくら」があったら人気投票は誰が一位になると思いますか?
私は一位はわかりませんけれども「八咫烏」シリーズのキャラはいいところにつけてそうな気がするんですよねェ……今、公式見てきたら作品内人気投票は一位が雪哉でしたね、順当に。(今やったらわかんないけど)
私は澄尾さんが好き。ポンポン言いたいこと言いあう主従が好きなので。
あと澄尾さんと真赭の薄ちゃんの夫婦がめちゃくちゃ大好きです。

いや、今もなおルシファード・オスカーシュタインが一位でも、それはそれでありですけれども(笑)。

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葉咲透織(はざきとおる)
いただいたサポートで自分の知識や感性を磨くべく、他の方のnoteを購入したり、本を読んだりいろんな体験をしたいです。食べ物には使わないことをここに宣言します。