![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/158551545/rectangle_large_type_2_a208d14cd2787fe48ec5873a0aa7557c.jpeg?width=1200)
【柔整国試】急増する「梅毒」徹底対策レジュメ
皆さんこんにちは!
柔整国試模試をnoteで公開しています
花田隼人(@hokkaido_wakate)です。
今回は、
昨今急増しており
時事的にも出題意義が高い、
「梅毒」
について
柔道整復師国家試験対策として
必要な内容をまとめたいと思います。
ぜひ最後までお読みください!
◇一般臨床医学ではこう聞かれる!
●梅毒スピロヘータによる感染症。
※スピロヘータはらせん状の細菌群のこと
※トレポネーマは梅毒菌そのものの呼称
●主に性行為を介して感染。
●母親から乳児へ垂直感染することもある。
●第1期
・感染後10日〜3ヶ月
陰部に無痛性の硬結
潰瘍(=硬性下疳こうせいげかん)
無治療で自然消退する
●第2期
・感染後3ヶ月以降
バラ疹…淡い紅斑(手掌や足底など広範に出る)
※肝疾患でみられる「手掌紅斑」は別もの
扁平コンジローマ…集簇性の丘疹が会陰に好発
※集簇性=小範囲に集まること
※丘疹=直径1cm以下の皮膚隆起
→第2期のあとは無症候潜伏期に移行
●第3期 「晩期梅毒」
・感染後3年以降〜
潜伏期のうち約1割が移行する
ゴム種…肉芽腫性病変が臓器に発生
⭐︎心血管系梅毒…動脈炎・大動脈瘤
⭐︎神経梅毒…中枢神経系の各種症状
診断→血清反応
ガラス板法
TPHA法
IgM抗体
治療→ペニシリンG
■脊髄癆
・深部感覚検査異常
✔︎位置覚
→脊髄後索の障害(脊髄癆)で異常となる
✔︎振動覚
→脊髄後索の障害(脊髄癆)で異常となる
✔︎深部痛覚…筋肉・腱板・睾丸の圧迫痛
脊髄癆では鈍くなる
◇病理学ではこう聞かれる!
●炎症形態分類
・滲出性炎…滲出液や滲出細胞が主体
・増殖性炎…結合組織の増殖が慢性に生じる
・特異性炎…結節形成された肉芽腫が発生する
└結核・梅毒・ハンセン病・サルコイドーシス
●梅毒トリポネーマによる
慢性特異炎症性疾患
・生物学的外因
└病原微生物
└スピロヘータに分類される
●梅毒で形成された肉芽腫性の結節は
中心部に壊死巣
それを取り囲む類上皮細胞・巨細胞
最外層に形質細胞が存在する。
●結節の周囲は線維形成により硬化し
「ゴム腫(※gumma ほかグンマ・ガマなど)」
と呼ばれる。
●第1期
・感染後3週間
初期硬結
硬性下疳
リンパ節炎(無痛性横痃)
●第2期
・感染後3ヶ月〜3年
梅毒疹
リンパ節腫大
●第3期
・感染後3年以上
梅毒疹
ゴム種...全身の臓器に発生する
※日本では年間100人程度罹患するが
ゴム種に発展する例は少ない
●脊髄癆
・全身性神経筋疾患のひとつ
・神経梅毒の代表
・梅毒感染後10年〜25年で発症
・腰髄や仙髄の後根と後索に病変を起こす
・進行性運動失調症を呈する
◇公衆衛生学ではこう聞かれる!
●スピロヘータ感染症
・スピロヘータは
細菌と原虫の中間に位置する生物。
✔︎梅毒
✔︎黄疸出血性レプトスピラ症(ワイル病)
└ネズミの尿汚染との接触感染
✔︎鼠咬病
✔︎回帰熱
●梅毒
・梅毒の潜伏期間は最大で70日程度
・多くは接触感染
・5類感染症(感染発生状況の収集と分析を行う)
・消毒薬の適応は「一般細菌」に属し
特異な性質はない
◇外科学ではこう聞かれる!
●梅毒トレポネーマによる慢性全身性疾患。
※スピロヘータはらせん状の細菌群のこと
※トレポネーマは梅毒菌そのものの呼称
●梅毒性大動脈瘤が外科的には問題となる。
●先天梅毒と後天梅毒がある。
●後天梅毒は血液検査で発見される
「不顕性感染(無症候性梅毒)」である。
●後天梅毒は3つの病気に分けられる。
・第1期
初期硬結…感染3週後に硬結が発生する
硬性下疳(げかん)…梅毒感染部がただれる
無痛性横痃(おうげん)…リンパ節の無痛腫脹
・第2期
感染後3カ月から3年
バラ疹…皮膚に赤い発疹が表れる(皮疹)
全身症状…倦怠感・リンパ節腫脹・発熱・関節痛
・第3期
感染後3年~10年
感染が波及した臓器に応じて症状が発生する
梅毒性大動脈瘤…感染が大動脈に波及したもの
治療は主にペニシリン系抗生物質を投与する。
◇整形外科学ではこう聞かれる!
●脊髄癆(せきずいろう)
・全身性神経筋疾患
・梅毒スピロヘータの感染後10年〜15年で発生
・知覚障害(脊髄後根)
→腱反射消失
・深部知覚・位置覚障害(後索)
→ロンベルグ徴候(閉眼で立てない)
・電撃性神経痛
・痛覚脱出(脱失とも)
・瞳孔反射消失
●神経障害性関節症(シャルコー関節)
※神経病性関節症(Charcot関節)
・神経疾患で深部知覚・痛覚障害があるとき
進行性の関節破壊が発生したもの
・原因
✔︎先天性無痛覚症
✔︎脊髄空洞症
✔︎脊髄癆(梅毒による後索・後柱細胞変性)
✔︎糖尿病性神経炎
✔︎ステロイド関節注射乱用
●症状や特徴
・疼痛に相応しくない
無秩序で著しい関節破壊と骨増殖
・関節腫脹
・関節液貯留
・関節動揺性
・関節内遊離体
・重篤な関節破壊があるのに疼痛が少ない
・診断はX線所見から容易
・原疾患鑑別のため脊髄MRIや梅毒検査を行う
・装具を用いた保存療法が原則
・関節固定術を行うこともある
◇リハビリ医学ではこう聞かれる!
●運動失調
協調運動障害と平衡障害
・小脳性…小脳萎縮症・腫瘍・小脳脳血管障害
・大脳性…腫瘍・大脳脳血管障害
・深部感覚性
→末梢神経型…末梢神経障害
→脊髄型…脊髄癆ほか
→視床型…視床脳血管障害
●深部感覚障害による運動失調
・ロンベルグ徴候
起立時に両足をそろえてつけさせると、
下肢や体幹が揺れ、
さらに閉眼させると動揺はひどくなり転倒する。
・歩行障害
下肢を前に投げ出すようにして、
パタンパタンと踵がまず床をたたき、
次いで前足部が床につく音がする。
動揺を少なくするために
下肢や床をよく見るようになる。
◇解剖学ではこう聞かれる!
【触覚と深部感覚の伝導路】
●後根
【感覚器→脊髄神経節→後根】
・求心性線維
(感覚神経・内臓求心性神経)を通す。
・感覚受容器からの情報が通る。
・求心性神経の細胞体は
後根から伸びる脊髄神経節にある。
◯後角
★触覚と深部感覚は後角を通らない★
※温度覚と痛覚は後根に次いで後角を通る
・求心性神経と接続する神経細胞体が集まる。
・後根から侵入した求心性神経線維は
後角の神経細胞とシナプスをつくり
ニューロンを乗り換える。※温度覚と痛覚のみ
●後索
【後根→後索→後索核】
・後根から侵入した
触覚と深部感覚のニューロンは
後角を通らず後索に入り
延髄の後索核(薄束核・楔状束核)まで上行。
●内側毛帯
【後索核→内側毛帯→視床】
・後索核から反体側交叉し内側毛帯を上行して
延髄から橋、中脳を通過して
間脳の視床に到達しニューロンを替える。
●視床から内包を通り大脳皮質へ
◆柔整国試模試
梅毒関連の問題を多数織り交ぜている
柔整国試対策の「模擬試験」を
解説付きで販売しています。
ぜひ国家試験対策にお役立てください。
いいなと思ったら応援しよう!
![花田隼人|治療哲学人類学派|柔整国試対策](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/99819211/profile_8b4d263727f6210c67116c14b73b7b1c.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)