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前回の記事では、俺と聡汰が喧嘩?した話について書いた。これはどちらが悪いというわけではなくて、お互いに悪いところがあったと思う。
前回に引き続き、俺と聡汰の話を書くが、今回は過失割合10対0で俺が悪かった話について書いていきます(笑)
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いつもの土曜日。
部活の練習メニューを終え、疲労が少し残る中、気持ちいい風が競技場に吹いていた。
あとはダウンをして解散という中で、俺はめちゃくちゃふざけてしまった...
水を飲んでいる寺田を笑わせてやろうと思い、俺はある話をし始めた。
それは、寺田が中学時代の陸上部で800メートルに出場した奴の話。
初めて800メートルに出たらしく、前半の400メートルをかっ飛ばしてしまった。だが、そのスピードがめちゃくちゃ早かったので観客からも「あいつスゲ〜!!」みたいな空気が漂った。大型スクリーンにも映し出されていたらしい。
1週目をダントツの1位で通過したにもかかわらず、2週目(後半の400メートル)は全く体力が残っておらず、結局ビリで終わったという話だ。
俺はこれを実際に見たわけではないのだが、この話を面白おかしく寺田に話すと毎回爆笑してくれる。
この日も水を含んだ寺田にこの話をしたところ、寺田は水を思いっきり吹き出した(笑)
この流れに乗っかって、對馬は久貝を笑わせ始めた。
水を飲んでる久貝に向かって、囁くような小さい声で「俺の後ろの奴のパンツに穴が空いてるぞ!」と言い出し、久貝も水を吹き出した(笑)
俺もめちゃくちゃ笑っていたが、ここであることを思い出した。
(やばい!まだダウンしてない...)
短距離、中長距離は別だが、練習メニューを終えたら全員でダウンをして解散するという流れだった。
こういうふざけたことをするなら、ダウンをして解散してからすれば良かった。
他のみんなは俺たちを待っていたに違いない。完全に俺のミスだった。
すると後ろから何か視線を感じた。
振り返ると、聡汰が俺たちのことを今にも殺しそうな目で見ていた。笑
聡汰はこの日、用事があってすぐに帰りたかったそうだ。
俺は急いでダウンをして解散させたが、聡汰はすぐに帰ってしまったため、会話する時間もなかった。
俺は家に帰ってからもモヤモヤしていたので、聡汰にメールで謝ることにした。
「ごめん聡汰。周りが全然見えてなかった。終わるの遅くなってごめんね。特に返信はいいからね」
最後の一文を入れたのは、聡汰を気遣ったのもあるが、返信が来なくても自分が傷付かないようにするためだった。
するとすぐに聡汰は返信をくれた。
たしか、俺も態度に出しちゃってごめんっていう内容だったと思う。
無事仲直りすることができて、ほっと胸を撫で下ろした。
「返信はいらない」と言われたにもかかわらず、逆に返信をしてしまったのは、「カリギュラ効果」という心理が働いていたのかなと考察する。
「これ見ていいよ」と言われるより、「絶対これ見ちゃダメ!」って言われた方が見たくなってしまう心理現象のことである。
もちろん当時の自分はここまで計算できていたわけではないが、意外と理にかなっていたのかもしれない。
前回の記事ではメールやLINEだけではなく会話することも重要だと書いた隼人でしたが、
今回は逆にオンラインコミュニケーションが可能な時代に生まれてよかったなと思った隼人でした(笑)
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