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家庭でもできる麹のつくり方②
比較的すぐに完結させようと思っていたはずのシリーズだったのですが、のんびりしている間に時間が空いてしまいました。
(※①回目はこちら↓↓↓)
前回、家庭で麹造りを間違えない簡単だけど重要なポイントが3つある、というお話をしました。
①種麹(麹菌)を買うこと
②米はしっかり水を吸わせてからたっぷり蒸すこと
③麹菌の温度を間違えないこと
今日は②をご説明していきますね。
「麴は炊飯器炊いたお米でも出来ませんか?」と聞かれることが稀にあります。
出来るとお答えしたいところなのですが、実は非常に難しいと言わざるを得ません。
何故かというと、実はこれでは水分が多すぎるから、なのですね。
炊いたお米は白米の時の2.2倍ほどの重さになる、と言われていますが、
麴をつくる時にベストなのは、蒸した後の重さが135~138%になるくらいです。
なので、炊かずに蒸す、という工程を経ます。
そこまでシビアにならずに130~140%の間におさまるくらい、というイメージで大丈夫ですが、
140%をあまりにも大きく超えると雑菌や納豆菌など別の菌に負ける可能性が高くなってきますし、
130%よりももっと低いと麹菌がうまく繁殖してくれません。
とはいえ、いちいち重さを確認しながらするのは正直めんどうくさいです笑
しかし、そこまで気にしなくても、以下のような工程でやれば、自然と130~140%の間におさまります。
<前日>
1.米を研ぐ
・ぬかを落とすような感じでよいです。ガシガシ研がなくても大丈夫です。
2.たっぷりの水に漬ける
・水を吸って膨らんでくるので、大き目のサイズのボウルにたっぷりの水をいれましょう!
・夏場は6時間程度、冬場は10~12時間程度が目安です。
(なお夏場に長時間水につけると、稀に米が赤く変色することもありますが見た目以外には問題はありません。)
<当日>
3.蒸す
・たっぷりの水を入れた蒸し器(下の鍋部分だけ)を火にかけ沸騰したら一度火を止めます。
・火傷に気を付けながら上のセイロ部分を載せます。
・米の上から蒸気を確認してから1時間ほどを目安にしっかり蒸します。
(※この時、水が無くなって空焚きになることにだけご注意ください!30分ほど経った時に一度火を止めて確認しても良いでしょう)
(※2 本当は40分程度蒸せば十分と言われるのですが、家庭では火力や沸かせる水の量が少なく蒸気量が不足する場合もあるので、水分や加熱不足を補うためたっぷり1時間をお勧めしています)
4.取り出し
・1時間経てば火を止め、再び火傷に気を付けながら、安全に配慮して蒸米を取り出します。
・消毒したバットなどに取り出して火傷に気を付けて広げます
(※僕は机の上に全面にラップやアルミホイルを敷き、アルコール噴霧して拭いたところでやったりしてます)
さて、作業の途中ですが、今日はここまでです。続きの作業は
③の説明とともに進めていきたいと思います。
今日のお話をまとめると、こういうことになります。
・炊くのは無理なので蒸そう!
・蒸す前日にたっぷり水に漬けよう!夏場は6時間、冬場は10~12時間が目安!
・空焚きと火傷に細心の注意を払いながらたっぷり1時間蒸し上げよう!
・取り出すときも火傷に気を付けながら消毒したバットなどに取り出して広げて冷まそう!
以上です!
(なんと肝心な部分の説明だと4行で終わります!笑)
なお、酒蔵ではさらに白米の時の水分量を計測するなど、より繊細に水分の調整を行いますが、ここでは家庭でもできる簡単製麹法ということで、余計な説明は省いて重量ベースで説明してます。
あとは、細かいところですが、余裕のある方は
・なるべく強い蒸気がいいので、たっぷりのお湯をしっかり強火で蒸す。
・蒸気漏れの隙間は埋める
ということも気にしていただけると蒸し上がりが良くなると思います!
さて、次回は温度編ということですが、こちらもとっても簡単な方法でご紹介していきたいと思います。
ご質問などありましたら、気軽にコメントくださいませ!
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