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不協和音

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エンジニアとライターが始めた共同執筆プロジェクトです。エッセイを軸に、自分の感じたこと、考えたことを発信したり、同じテーマで互いに呼応したりする作品を作っています。
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2022年12月の記事一覧

自分の心を解き明かすための手がかり

論理は重要か、感情は重要か、そんな対立をよく見る。正直、答えは明らかにどちらも重要で、どちらも上手く使える方がいいに決まってる。でもなんでだろうか、いつも二項対立にして、論評が繰り広げられているようにも見える。 理由はいつも後付け、論拠もいつも後付けなのだ。自然科学のような絶対的真理を追い求める時以外は、観察のような事実から機能的に結論が見出されることはなく、ほとんどの場合は結論が決まっていて、それをサポートする理由や論拠が見出される。「〇〇すべきか?」という議論は、結論が

ゆっくり歩くこと

せかせかした気持ちの時、どうしても歩くのが速くなる。「急がなきゃ、急がなきゃ」と思う自分の気持ちが、私の歩を速くしている。 でも最近は違う。最初は、本当に急がなきゃいけなかったから、早歩きしていたのに、早歩きしているから心もせかせかしている自分に気づく。気づいたらゆっくり歩けなくなっている。ゆっくりあること自体がかなり難しくなっている自分に気づく。 「いや、ゆっくり歩くだけだろ」と思うんだが、どうしたって歩く速度を遅くできない、というかとても不思議な違和感があって、早歩き

構ってもらえない猫の仕返し

私はたまに、キッチンでご飯を食べることがある。鍋の日とか、焼きたてのお肉を食べたい時とか、もう心底疲れていてキッチンからリビングに場所を移動するのがめんどくさい時とか。 うちには、二人掛けのダイニングテーブルがあるのだが、私はいつもその片方にしか座らない。キッチンのシンクにぎりぎり届く位置にあるその場所は、めんどくさがりな私にとってとても居心地が良い場所なのだ。コーヒーやバーボンなどを飲んだ後に、立つことなくシンクにコップを置くことができる。ただそれだけの理由でいつもそこに

煩悩と悩みは、捉え方次第で

ある人に「山本さんって煩悩なさそうですよね」と言われた。煩悩ってなんだっけ?と調べてしまった。Weblio によると以下のようなものらしい。 物欲も性欲もあるから、通俗的な意味合いでは私も煩悩を持っている。が、迷いや苦しみの原因となる心の汚れは確かに少ないかもしれない。荒むことはあっても煩悩に苦しむことはあまりない。 でも、これは私の気質的な問題というよりも、自分の心のうちで煩悩のタネみたいなものをなるべく早い段階で解消してしまっているからでもあるのだ。「モヤッとするなぁ