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日本の祈願・縁起物として知られるだるまの由来と目入れの起源を紐解く🌈
日本の文化には、古くから受け継がれてきた様々な伝統があります。
その中でも、赤い丸い顔に大きな目と髭が特徴的な『だるま(達磨)』は、私たち日本人にとって馴染み深い存在です。
だるまの由来は、『起き上がり小法師(おきあがりこぼし)』。
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室町時代に中国から伝わった、底が丸く斜めに倒れても勝手に起き上がる、縁起物として売られている張り子細工です。
江戸時代になると、この起き上がり小法師に『不撓不屈(ふとうふくつ)』の思いを込めて、『達磨大師』の名で知られる、禅宗(ぜんしゅう)の開祖『菩提達磨(ぼだいだるま)』の座禅姿が反映されました。
不撓不屈とは、どんな苦労や困難があっても決して諦めないこと。
この中の『撓』は、たわむと読み、転じて屈することを意味します。
手足のないだるまの姿は、転んでも転んでも起き上がる不屈の精神を表しており、現在では、目入れをすることで、願掛け(眼書け)だるまとして使われたりしています。
この目入れ、左目から入れるよう、指示されたことありませんか?
だるまを左目から入れる理由は、
・左を上位とする『左上右下(さじょううげ)』
・左を物事の始まりとする『阿吽(あうん)』
これらの考え方から来ていると言われています。
阿吽は、阿が五十音の始まりの『あ』、吽が五十音の終わりの『ん』、「宇宙の始まりと終わりを表す言葉」として有名です。
だるまの左目から入れる習慣は、中国の考え方(『陰陽五行思想』や『天子南面す』)から影響を受けて生まれたもの。
また、赤いだるまが多いのは、達磨大師のような高位の僧侶が赤い法衣を身に着けていたからとされていますが、赤色の『魔よけ』の意味合いも込められています。
だるまの目入れの起源は、江戸で流行したがん『天然痘』。
感染力や致死率が高く、助かったとしても、視力が低下したり、最悪の場合、失明することもあったため、大変恐れられていました。
もともと、目が書かれた状態で売られていただるまでしたが、購入者が綺麗な目のものだけを買うようになり、売れ残りが頻発してしまいます。
そこで、あえて目のないだるまを販売し、購入者が自らがだるまに目を入れる習慣を作り、天然痘よけの縁起物となったという経緯があります。
当時は、子どもに病気が蔓延しないよう、枕元に置かれていたと言われています。
現在、選挙用のだるまとして使われているだるまは『必勝だるま』といい、お腹に大きく『必勝』の文字が書かれています。
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これは「必ず勝つ」という想いを具現化したもの。
1955年の高崎市議会議員の選挙時に、高崎のだるま職人によって初めて必勝だるまが作られました。
必勝だるまが登場したこの頃は、ちょうどテレビが普及し始めた時期。
赤く大きな必勝だるまに政治家が目を入れているシーンは、当時の人々に、強い印象を与えました。
これがきっかけで一気に人気が出たようです。
現在では、若者が手掛けた『だるまアート』など、日本の伝統文化が世界へと広がっています。
時代とともに変化し続けるだるまは、縁起物から現代アートへ移り変わろうとしているのかもしれません。
だるまは、インターネットなどでも購入できますが、個人的には、日本各地で開かれている『だるま市』で購入するのがおすすめです😌
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最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
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