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【感想】NHK大河ドラマ『どうする家康』第22回「設楽原の戦い」

<始まる前に>
長篠の戦いでは、織田信長ばかりが注目されているところに徳川家康はどのように絡んでくるのか。
徳川家康の行動に注目です。

<NHKのあらすじ>
徳川・織田連合軍は長篠城の西・設楽原で武田軍と対じ。
だが信長(岡田准一)は馬防柵を作るばかりで動こうとしない。
しびれを切らした家康(松本潤)は、わずかな手勢で武田の背後から夜襲をかける危険な賭けに出る。
策は功を奏し、勝頼(眞栄田郷敦)は攻めかかってくるが、信長はその瞬間を待っていた。
3000丁の鉄砲が火を噴く!

■プロローグ

●天正3年(1575年)三河・岡崎城
井伊万千代(板垣李光人)はまた余計な口を挟んで家康から諌められます。
家族に見送られ岡崎城から家康・信康が出陣していきました。

●奥三河・長篠城
■ナレーション(寺島しのぶ)
「天正3年5月、三河防衛の要長篠城は、武田軍に包囲され落城寸前でございました」
奥平信昌(白洲迅)が守る長篠城に3万の援軍がやってきました。
「そしてついに、長篠・設楽原に我らが神の君と織田信長の連合軍は武田勝頼との世紀の大決戦を迎えようとしておりました」
●織田・徳川連合軍3万
織田本陣で信長の作戦が提示されようとしています。
●武田軍1万5千
武田勝頼(眞栄田郷敦)は、馬防柵を作るばかりでなぜ攻めてこないか不思議に思っています。

---曲---
稲本響

■作戦提示

家康は籠城のような戦いの信長の作戦に苛ついています。
信康の提案で信長の陣に行って様子を伺いに行きます。
秀吉(ムロツヨシ)や信長は、こちらから攻めず、向こうから攻めてくる手立てを考えていました。
酒井忠次(大森南朋)は、夜に長篠の背後に周り鳶ヶ巣山砦を攻めるという案を提案しました。
危険な策のため信長の家臣にはやらせず、暗に家康にやらせるように仕向けました。


(感想)
わざと家康の口から言わせるというのは面白いですね。
漫才でありましたね、みんなが手を挙げ、最後に挙げるとみんな手を下ろすというギャグ。
うるさい徳川の家臣が気になったんでしょうか。

■危険な戦い

この地をよく知る酒井忠次(大森南朋)が引き受けました。
石川数正(松重豊)がエビすくいの歌を歌いだし皆で踊りだしました。

■勝頼本陣
鉄砲隊1千が控えるところへ突っ込めば危険、後ろを断たれる前に引くしかないと言います。
勝頼の心理を読む信長です。

■翌朝 長篠城
鳶ヶ巣山砦から火の手が上がり、墜ちました。
勝頼は父親信玄(阿部寛)を思い浮かべながら、家臣の一旦退却という意見を退け、出陣することになりました。
風のように進む武田騎馬軍団に対し、家康は驚く様子を見せます。
そこに現れた信長は、敵の進撃の様子を観察しています。


(感想)
お互い腹のさぐりあいといったところでしょうか。
徳川お得意の忍びによる調略があったかもしれないですね。
結果から見ると、勝頼の性格、頭脳を読み切った信長の勝ちです。

■戦況

酒井忠次が長篠城に入りました。
武田を滅ぼすために来たという信長は、これからの戦を見ておけと言い放ちました。
近づく武田軍に対し、待ち構えていた馬防柵の鉄砲隊が一斉に射撃を開始します。
騎馬軍団はことごとく撃たれています。
鉄砲隊は代わる代わる交代しながら鉄砲を放ちます。
鉄砲隊の攻撃を驚きの表情で見守る、家康と信康、馬防柵に阻まれ更に倒れる武田軍です。
3000丁の鉄砲の威力に、信長は冷静な表情でその場を離れていきました。
臣下とならないでいいのかと秀吉に言われ、家康や信康はなぶり殺しだとショックを隠せませんでした。


(感想)

鉄砲3000丁だったとしたらすごい数です。
まだこの頃は鉄砲を主力武器としていない時代なので、それをみごとに使った信長はすごい。
戦で亡くなる人数も格段に増えたことでしょう。
さらに、残酷な悪人を演じる秀吉と良い人を演じる信康のコントラストが印象的です。

■勝頼
言葉の出ない勝頼、穴山信君(田辺誠一)です。
設楽原の戦い終結

■勝利に湧く信長

信長から今後最も恐るべき相手は誰かと問われ、佐久間信盛(立川談春)は北条、上杉と答え、信長からついてこれぬものは置いていくと叱責され、秀吉は猿だからわからないとはぐらかしました。
五徳にも同じ問をしました。


(感想)
佐久間信盛の評価の低さと秀吉のずる賢さが1シーンで表現されました。
信長恐るべし!

■家臣たち

対等な間柄とは笑い話だとショックが隠せません。
大久保忠世(小手伸也)や鳥居元忠(音尾琢真)もこれまで通りだと話します。
五徳の怒りを相手しろということに、なぜか嬉しそうな平岩親吉(岡部 大)です。

信長に従うという家康に瀬名は仕方がないと承知しました。

■家臣・家康

家康と信康は信長の家臣になりました。
相模の北条、越後の上杉、まだまだ敵は多い、勝頼の息の根を止めろという命令が出されました。

■二俣城攻め

信康自ら先頭に立って戦ったと自慢気に家族に話しています。
そのことを瀬名は心配に思っているようで、人が変わったようだと家康に相談します。
ゾンビのように生き返る敵が鉄砲で撃たれる夢に、信康は苦しむようになります。
五徳に信長は、恐るべき相手は徳川だと耳打ちしていました。
決して見逃すな、よく見張るように命じました。


(感想)
人が変わり狂気の信康を助けるために、瀬名は信長と対立したということになるのかな?
今川系の瀬名がこの頃までその怨念を持ち続けたと言うことですかね。
前回の千代と瀬名のやり取り、武田と徳川が同盟すればお互いハッピーになれるというのがフックなんでしょうか。
五徳がスパイ役になるというのは難しいでしょう。
忍びが家康側に入っていないと本当のことは見えてこないでしょう。

----つづく----

次回はどうする家康 第23回「瀬名、覚醒」6月18日放送です。

■感想

武田軍も多くの鉄砲を持っていたというのは事実のようで、鉄砲を主力武器とせず、旧来の戦法で闇雲に打って出て戦ったのは戦略ミスなのかな。
そして、徳川と織田の実力差を決定づけ、徳川が信長の軍門に下ったのも長篠の戦いだったという描き方には納得感がありました。

最近の「どうする家康」を見ていると、以前のように、見るものを失笑させる変な描き方や、現代劇を時代劇に混ぜ込むようなプロパガンダ演出が減少していて、違和感なくドラマに入り込めるようになってきました。
なかなか良いんじゃないでしょうか。


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