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【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第9回「遠くの国」
2024年3月3日(日)20時『光る君へ』第9回「遠くの国」を視聴しました。
<始まる前に>
庶民のヒーロー直秀はどうなるんでしょうか?
気になります。
そして寛和の変へ
<NHKのあらすじ>
東三条殿に入った盗賊の正体は直秀(毎熊克哉)ら散楽一座だった。
道長(柄本佑)の命で検非違使に引き渡される。
一方、直秀らの隠れ家を訪ねていたまひろ(吉高由里子)は盗賊仲間と勘違いされ、獄に連行される。
宮中では、花山天皇(本郷奏多)と義懐(高橋光臣)の関係が悪化し、代わって道兼(玉置玲央)が信頼を得始めていた。
その頃、兼家(段田安則)を看病する詮子(吉田羊)を思いもよらぬ事態が待ち受けていた。
■プロローグ
前回の回想からスタート
●寛和2年(986年)
直秀が捕まり、散楽仲間が盗賊でした。
道長がこの者たちは人を殺めていないと、検非違使に引き渡されました。
(感想)
穏便な道長、死罪にはならないのかな?
---音楽---
冬野ユミ
---テーマピアノ演奏---
反田恭平
■和歌サロン
猫の小麻呂(ニモくん)登場。
東三条殿に入った盗賊の話題で盛り上がっていますが、人ごとのように笑っています。
赤染衛門(凰稀かなめ)に、夫と仲を疑って機嫌が悪い穆子(石野真子)です。
■散楽の館で
散楽の館に、藤原の家人がやってきて、残党と間違えられまひろも捕まってしまいました。
牢屋に入ってる散楽グループ
余罪について取り調べています。
道長は、何も盗られていないので放免を願っています。
それに対し、看督長にお金を渡して解決しようとします。
そこにまひろが捕らえられてきました。
知り合いなので、放免になりました。
まひろは、なぜ検非違使に引き渡したのか道長に問います。
盗賊を見逃せば、武者たちが何をするかわからないのです。
信用できるものなど誰もいないとも語ります。
直秀の敵は貴族だということを貫いている、まもなく放免されるだろうと。
心づけを渡しただけ、直秀は自分に借りを作りたくないだろうから。
(感想)
直秀が放免となりそうで良かったです。
結局、流罪になるようですが。
●帰路に
帰宅途中、民が何かやっています。
盗賊の施しを受けたものが盗賊等の無事を祈っているそうです。
まひろは、家に戻ると、弟の惟規(高杉真宙)が書を読んでいるので驚きます。
為時は、髙倉の女の元に通っているので帰らないそうです。
■花山天皇の側近たち
花山天皇の側に道兼が仕えています。
藤原実資(秋山竜次)に、藤原義懐は帝の側に女を注ぎ込めと命令します。
帝の心が慰められなければ新しい女を入れても同じことだと実資は反論します。
一触即発の雰囲気です。
義懐は蔵人頭には頼まないと言いました。
実資は、公卿になれなかったことに執着し、藤原義懐のことで憤懣やる方ないです。
妻の桐子(中島亜梨沙)に、もう言うなと諭します。
しかし、公卿であれば、公卿であればとしつこい実資です。
そのしつこさを日記に書けばいいと桐子に言われてしまいました。
(感想)
実資がなかなか面白い味を出してます。
為時が中国語で花山天皇に読み聞かせていたのは為時自作の漢詩でした。
「本朝麗藻」という平安中期の漢詩集に収められていたものです。
美術館展ナビより
https://artexhibition.jp/topics/20240302-AEJ1897142/
■兼家の容態
詮子は、目覚めぬ兼家が急に目覚めびっくりしています。
病気は偽りだったということのようです。
本当に倒れたが、家で目覚めた、しかし目覚めなかったことにした。
この経緯を命運にかかわる話として語り始めます。
安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が来た時、兼家が命がけでやっているので命は助けると言いました。
晴明の秘策は、このまま眠ったふりをしろということで、内裏に怨霊が右大臣に取り憑いたと噂を流します。
忯子の怨霊と知って帝は戦いています。
これから先が正念場、内裏でいろいろなことが起きる、晴明が霊が彷徨っていると流します。
帝がなすべきことは何か?これから帝を引きずり下ろすこと。
一家の命運がかかり、懐仁親王御即位しかないと思えと兼家は、檄を飛ばしました。
●兄弟
道兼が父・兼家に信頼されている理由を語り始めます。
道兼があざを見せると、帝はにわかに信用しだしました。
このあざも道兼がわざと自ら傷つけたのでした。
花山天皇に同情を買い、信頼させるようにしたのです。
(感想)
道兼は、やっぱり芝居でしたか。
じゃないと、寛和の変に繋がらないですからね。
■直秀の行方
盗賊等は、監獄の中で歌いだします。
盗賊の流罪が決まったそうです
明日の卯の刻に出立します。
別れを告げるなら卯の刻、百舌彦(本多 力)は乙丸(矢部太郎)に知らせました。
見送るため道長は牢屋に来ますが、すでに居ないようです、どこに向かったのか?
屍の捨て場である鳥辺野だと言います。
流罪と言いながら死罪にすることが分かりました。
道長とまひろは亡骸となっていた7人を発見、金銭で解決しようとしたことを後悔します。
道長は、悔しがり、直秀の亡骸を見つけると、手に握っていた土を払い扇子を持たせ弔いました。
まひろも一緒になって土を遺体にかけて埋葬しようとしています。
死なせたのは自分だと責める道長、余計なことをしたと悔し涙が溢れます。
しかしまひろはなぜか冷静で、道長を介抱しながら二人は泣いています。
放心状態でその場を離れていきました。
(感想)
ショックですねー
直秀死んじゃった。。。
今後もドラマの回想シーンに出てきそうな重たい展開です。
鳥のように籠から出て自由になるはずが、無念でしょう。
■内裏では
狐の死骸、水漏れ、忯子の怨霊だと怯えています。
晴明は、成仏できない忯子の御霊が右大臣を離れ内裏に飛んできたということだと花山天皇に申し上げます。
忯子は苦しんで成仏しようともがいている、成仏できるのはお上しかいない、どうすればよいのか晴明に尋ねます。
晴明は、帝が出家するしか方法はないと回答しました。
●大学入学
惟規は、大学寮に行くことになり、家族に挨拶しています。
いと(信川清順)がなぜか泣いています。
赤子のときから育て一時も離れたことがないので悲しくて泣いているのです。
一念通天、率先垂範、温故知新、独学孤陋、肝に銘じよ
父の言葉に惟規は、一つ分かっただけでした。
「お前が男であったらと今も思う」(為時)
「男であったなら、勉学にすこぶる励んで、内裏に上がり世を正します」(まひろ)
----終わり----
次回は 第10回「月夜の陰謀」3月10日放送です。
■感想
為時が言った四字熟語、一念通天、率先垂範、温故知新、独学孤陋
惟規が知っていたのは1つでしたけど、私は2つでした、あまり変わらない。。。
「一念通天」は、どんなことでも、ひたすら信じて念じ続ければ、必ず天に通じて、成し遂げられるということ
「独学孤陋」は、師も友ももたずにひとりで学問すると、見識がひとりよがりになってかたくなになるからよくないということ
「温故知新」は、前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること
「率先垂範」は、人の先頭に立って物事を行い、模範を示すこと
ちょうど卒業シーズン、どの言葉もこれから大学生になる学生には良い言葉です。
さて、直秀とは永遠の別れとなり、ちょっと寂しいですが、前半の前半を盛り上げてくれて感謝しか無いです。
庶民のこころを代弁してくれたヒーローですね。
そして、まひろと直秀というより、道長と直秀の友情的な捉え方に変化していったのが、ドラマ的には意外性がありました。
次回は、寛和の変が描かれます。
兼家の仮病は、そうじゃないかなあと思いながらも、何度も目が覚めるところを伏線としていて、面白い展開でした。
やっぱり安倍晴明と演じた芝居だったということですね。
藤原氏の傲慢ぶりが描かれる次回が楽しみです。