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日神に捧ぐ呪歌12.

主がいなくなった抜け殻のような小屋に

苔や黴が押し寄せ雨も日光も辛く当たる

そうして人間の暖かみを失いつつ

異界に引き寄せられてゆく

なにものかが宿るまで

再び山野の精に還るまで

集落の中に野のただ中に

呆然と立ちつくしている