住民が語る、デンジャーゾーンだと思ってた香港は案外安全なのかもしれない話
もしかしたら次の旅行先が決まったかもしれません。
つい先日、香港からの一時帰国された日本人の方とお話をする機会がありました。便宜上HKさんと呼ぶことにします。HongKongだけに、ね。
僕は職業柄、実店舗で色んな方とお話しする機会が多いのですが、ある時、このHKさんがご来店されたんです。
最初は普通に接客をしていたのですが、HKさんが「香港からの一時帰国中なんです」と教えてくれました。
時々そんなお客さんも来ます。
この瞬間、海外志向の僕のアンテナがピーンときました。
(聞いてみたい!香港のあれこれの事!)
そんな僕の思いをよそに、HKさんは続けます。
「香港はなんでも高くて…だから日本に来たら爆買いする人多いんですよ」と。
確かに今日本は円安で、とにかく海外から見たらいいものが安く買えるそうです。実際外国人のお客さんもめちゃくちゃ増えましたね。
(HKさん、意外と話してくれる方だぞ!こりゃいくしかねー)と、下心全開の僕は、根掘り葉掘り香港のことを聞くことにしました。
すると、ちょうどお暇だったのかわかりませんが、色々と語っていただけました。とてもよい方です。
ですので、実際に香港に住まれている方の率直な印象について、ここでシェアしてみようかなぁと思います。
今、香港を旅しようか迷っている人の、参考になるかもしれませんし、ならないかもしれません。
香港の今の治安ってどうなの?
僕は以前から香港には行ってみたいなぁと思ってはいたんです。
でも、大陸の力が香港を飲み込もうとしている状態を受けて、どうしても怖いイメージがあったんですよね。
しかも、少し前に日本人が中国で捕まったじゃないですか?
僕はあんまり知らなかったんですけど、アステラス製薬の人らしいですよね。なんでもスパイ容疑だとか。
それに限らずですが、特に日本人に対して非常にまずい状況になっていると思っていたんですよ。
だから、香港も正直危険だから行きたくない…と思っていました。
ところが、HKさんからお話を聞いてみると、実は治安はだいぶ良いそうなんです。むしろ近いからと、めちゃくちゃ日本人観光客が増えているそうな。
正直意外でしたね。
日本人がそんなに観光に行っているとは。
国際政治の中では今、日本と中国との関係がかなりナイーブな状況です。そんな緊張感がある中なのに、足もとでは「わたしにかんけーないよ」で、香港旅行を慣行している人たちがたくさんいる。
もうね、国際政治なんてどこ吹く風じゃないですか。
これを知っちゃうと、行くのにビビってた僕がバカみたいな状態です。
治安がいい理由。
どうもそれは、対外イメージをよくするために、とにかく強引に治安を安定させようと躍起になっているから、なんだそう。
いわゆるメンツみたいなものですかね。
中国系はこの「メンツ」というものが非常に大切らしいのです。
とにかく表は綺麗に見せたい。
「安全な国だから遊びに来てお金をいっぱい落としてね」をどんな手を使ってもいいので、世界に見せたいと考えているようです。
だからこそ、色んな意味で治安は安定しているので、安心して旅ができるそうですね。
そういえば、タクシーはぼったくりらしいので気を付けてくださいとのこと。うん、らしさが残っていて安心できます。
やはり東アジアは、ぼったくりがいてなんぼです。
香港の経済状態について
なんちゃって経済オタクなので、今の香港の経済状態についても聞いてみました。
HKさんによると、とにかく飲食店がバンバン潰れていっているそうです。
どうも、カネの廻りが急激に悪くなっているみたいですね。
お金を持っている人からどんどんと国外に逃げて行っているそうで、特に華僑の国でもあるシンガポールに移住しているようです。
実は全く別なルートからも同じ話を聞いていたので、より確証が得られた印象です。
欧米の資本家も逃げて行っているそうで、資金流出を止めるべく、あの手この手を講じているようです。
そういえばこの話関連で思い出したことがあります。
これまた別ルートの話ですが、僕のちょっとした知り合いに、テンセントに事業を何百億だかで売却した起業家がいるんです。中身はあんまり詳しく言えないんですけど、今中国で一番人気のアレソレなんだそう。
で、その人は今何やってるかというと、ずっと前から資金がショートしてて、従業員に給料も払えなくてとんでもないことになっているそうです。
なんでそんなことなってんねん。何百億も持ってるんだったら悠々自適ちゃうんか?と思われがちですが、全然そんなことはないんです。
その数百億のお金が、日本に持ってこれないみたいなんですよ。
なにやら、香港の銀行から日本へ送金できない…というか拒否?されているみたいなんです。上海だったかもしれません。この辺曖昧です。
これってつまり、国が出金規制をかけているってことですよね。
大きなお金を国外に出されないように、ブロックしていると。
人様のお金なのに、こんなことができるんですね。
力技すぎます。
でもこれ、先ほど書いた資本家の流出と関連してますよね。
大金を出金させない。特に海外に流出させない、というやつ。
つまりこれが今の香港(とその裏にいる中国)の状況なのでしょう。
カネがないし、流出させないように強制的に止めているってわけ。
こういう状況ですから、もし香港に投資を考えている人がいたら、一度考え直した方がいいかもしれません。
お金を稼げても、使えなきゃ意味ないですからね。
おわりに
「香港好きなんですよね」
HKさんは最後に、そうおっしゃっていました。
もう1年住んでいらっしゃって、あと3年は居るそうなんです。
政治的な背景がありつつも、この香港に対してそう言えるってことは、それだけ人を惹き付けるなにかが、この土地に眠っているのだと思います。
貴重なお話を聞けて、感謝感激でしたね。
また夏にも日本に来られるということで、ご縁があったらまたお話できたらいいなと思っています。
実は僕が香港に行ってみたい理由の一つに、「深夜特急」という書籍の影響を受けてるからなんですよね。
これは作家である沢木耕太郎さんが、抱えていた仕事をすべて投げ出して、一路ロンドンを目指すという物語です。
そのスタートの土地が、香港。
西洋と東洋の文化がまじりあった混沌とした世界です。
そして彼は、そんな香港に魅了されてしまいます。
それからの彼と言えば、訪れた国々、土地でそのカオスを探し求めます。
好きなあの子を目で追ってしまうような、そんな状態ですね。
もう一度あの世界を味わいたいがために。
幻想を追い続けてる様は、引き込まれる何かがありますねぇ。
そんな彼を魅了した土地である香港を、味わってみないわけにはいきません。僕の(なんちゃって)バックパッカーマインドが、そう語りかけてくるのです。
そんなわけで、もしかすると海外11か国目の渡航先は、香港になるかもしれません。味わえるうちに、楽しまなければなりませんからね。
とりあえず、香港エクスプレスのセール情報をチェックしなきゃ!
「ところでさ、お前、話するのはいいけどさ、仕事中じゃなかったっけ?」
………
…………
「そうでしたっけ?ウフフ」
(このネタ、便利だなぁ)
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