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谷村新司さんの「昴―すばるー」は結核に罹った遣唐使の歌である
谷村新司さんの「昴ーすばるー」という歌があります。
いままでは全く気がつきませんでしたが、あらためて詩を読むと、結核を歌っています。
日本から唐の国に渡って学ぶ遣唐使になった若者が、結核で死ぬ話です。
いや、まだ死んでない!
こがらしのような呼吸音、発熱、蒼白き頬、これらはまさしく結核の症状。
密閉された船の中で、唐への留学生たちは集団感染したかもしれません。
「こがらしのような呼吸音」のフレーズは、石川啄木の歌を参考にしたそうです。
呼吸をすれば、胸の中にてなる音あり。凩よりもさびしきその音!
遣唐使は、唐の国で進んだ学問や政治制度、宗教などを学び、日本に持ち帰りました。
医学も学んでいます。
朝廷は、留学生たちが異国で安心して学ぶことができるように、大量の砂金を渡していました。
日本と唐を往復する船は、半分くらいは沈んだと言われていますので、まさに命がけでした。
「昴」の冒頭は「目を閉じて何もみえず」で始まっています。
昔、ある漫才師が「目を閉じたら何も見えんがな。当たり前や!」と突っ込んでおりましたが、これは意味深な言葉です。
何回か歌ったことがあるのに、これまで還暦になるまでボーっと生きていたので、気がつきませんでした。
見えていたはずなのに、見ていなかった。
「昴」は、公衆衛生の歌と認定します。
急に上から目線になった気がしますが、まあいいか。
縄文時代には日本には結核はありませんでした。
その証拠に、骨結核の人骨は出ていません。
大陸から多くの文化や技術が伝わってきた古墳時代の遺跡からは、骨結核の人骨が見つかっています。
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