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君との約束

ユヅキが「全く、どうしようもない妹なんだから」と凄く嬉しく感じて居た。
ユヅキの携帯に電話が鳴った。
プルプルと言う携帯音は黒電話で昔と変わらなかった。
なのかが「ね?お姉ちゃん。最近、変わった事ない?」と急に気になる様な電話があった。
なのかは1人で外に出て居た。
なのかが歩くとコツコツと言う足音が聞こえて来た。
なのかが「怖いよ。お姉ちゃん、助けて」と言う電話で切れた。
ユヅキが「あ、しまった。1人で出かけさせるんじゃなかった」と慌てて周りを見渡しても、何処にも妹の姿は無い。
神隠しだろうかユヅキの額に冷や汗が流れていた。
ユヅキが「なのか?居るの?」と声のする方を見ても、なのかではなかった。
なのかは、ガムテープを付けられ、青いゴミ箱の中に詰め込まれて居た。
近所の人が「大変だ。助けなきゃ」となのかを救い上げて「ゲホゲホ。今まで家に帰るのに歩いて居ました。そしたら後ろから男が来て、気付いたら此処まで連れ去られていました」となのかは話し始めた。
なのかは、携帯から姉であるユヅキに電話を掛けると「今すぐ行くよ。待っていて」となのかの元まで走って行った。
ユヅキは「なのかが無事で良かった」と安堵して涙を流して居た。
なのかが「心配かけてごめんね」と謝り、ユヅキの背中におんぶされながらその日は、家に帰って行ったのだった。

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