ソシオニクス 役割機能 解説する!
ユングのタイプ論から発展した性格分析の手段として
MBTI以外に「ソシオニクス」なるものがあります。
色々なサイトを見て学んだ情報をまとめる。
知識を得たサイトは記事最下部に記載。
基本知識
MBTIでは4つの心理機能にフォーカスしていましたが、
ソシオニクスでは無意識下にある機能にも焦点を当てて
8つの機能を取り扱います。
それらは「自我ブロック」「超自我ブロック」
「イドブロック」「超イドブロック」に
分かれます。
画像を見て下さい。
今回解説する役割機能は画像の数字の「3」
にあたります。
役割機能とは?
苦手意識がある。だけど自分なりに克服する努力をしたい
という向上心が湧き上がる情報要素。
(情報要素はMBTIでいう「心理機能」の
ソシオニクス版の言い方)
役割機能の特徴
特徴①スイッチONで一時的に作動する
役割機能は意識化にある機能なので自分でON/OFFの
切り替えをすることが出来ます。
しかし、意識下の機能の第一党は自我ブロック。
自我ブロックさんの方がパワーを持っているので、
彼らが動ける時は働けないのです。
例えるなら、自我ブロックがリレーの選手、
超自我ブロックが補欠のようなイメージ。
選手より身体能力には劣るけど
やるしかないから、やるのです。
「苦手だけど必要なことだから仕方無く…」と
いう経験が皆さんにもあるのでは無いでしょうか?
ILIやIEIの場合はSi(内向的感覚)なので睡眠不足で
あまりにも疲れている時に休みを取ったりします。
特徴②自覚アリの弱点
脆弱機能(第4機能)が「無自覚の致命的な弱点」で
あるのに対し、役割機能は「自分で分かっている中々
克服できない弱点」です。
そのため、これを他人に指摘されると苛立ちます。
自覚しているので盲点である脆弱機能よりは
精神的なダメージが少ないですが、
短所克服のための行動を起こして、それを継続
することは極めて困難。
なぜなら、先ほど述べた通り超自我ブロックの
機能は自我ブロックの機能に抑圧されてしまう
からです。
問題が解消された瞬間から主機能中心の生活に
戻ってしまうので、「出来たと思ったらまた
出来なくなった」という不安定な感情を抱くことが
多いでしょう。
ILIやIEIの場合は睡眠が重要だと分かっていても
睡眠不足が解消されたら、頑張りすぎて
また同じ過ちを繰り返すことがあります。
特徴③自分の理想像
役割機能は「なりたい理想の自分」です。
本来1番得意とするのは自我ブロックの機能群ですが、
人は欲張りな生き物。
自我ブロックの機能はその人が出来て当たり前だと
思っているので、称賛されても心に響きません。
意識化にある苦手な部分を克服した自分こそが
かっこいいと思いがちなのです。
でも、実際問題超自我ブロックが自我ブロックに
打ち勝つことは出来ません。
どうしても自我ブロックが優遇されてしまいます。
このことから、人々は無理な目標を立てて
理想と現実のギャップに苦しみ、自分のことを
責めたてるのです。
特徴④理想を追って行動する
無理だと分かっていても頭から離れないのが
役割機能で掲げた理想像。
理想の自分になるために人は行動します。
例えばILIやIEIだとSi(内向的感覚)に関する
知識を書籍などで得ようとするでしょう。
睡眠や運動に関する本を読んで少しでも
頑張りすぎてしまう自分を何とか出来ないか、
対策を取ります。
また、自分の習慣に運動を取り入れて
何とか「やる必要のある時間」を作り出そうと
します。
こんな風に、自分が成長した実感を持てるキッカケ
となる機能が役割機能なのです。
ぶつかり合う先導機能と役割機能
役割機能は先導機能と対立して、やりたくても出来ない
という感情を引き起こします。
抽象的な言葉だと分かりにくいので
例も合わせて説明してみました。
(今回は前者が主機能,後者が役割機能ということで
話を進めています。)
Ni vs Si
これはASDの感覚過敏という症状に注目すると
理解しやすいでしょう。
ASDは光に弱い、大きな音に敏感、偏食があるなど
五感に対しての刺激に過敏に反応します。
こういった刺激が与えられるとASDは不快感を
覚えるはずです。
しかし、先導機能と役割機能は同時に働かせられないので、
今後同じ過ちを繰り返さないための行動を
その瞬間に考えることは出来ず、
「ただ耐え忍ぶ」という受動的な対処
しか取れません。
その不快な時間が終わってからは
「サングラスをかける」
「マスクを付ける」
「イヤホンを差す」
などの具体的な対処法を考えて実行します。
Ne vs Se
簡単に言うと、「頭の中で色んな面白いアイデアが浮かぶけど、
それを実践する具体的な行動を起こすのが難しい」状態です。
例えば「将来美大に入りたい!」と思うAさんが
いるとします。
Aさんは自分の興味の赴くままに絵を描き、
独特な作品を毎回作り出します。
しかし、Aさんは計画性が皆無です。
絵をひたすら描き続けていれば美大に入れると
思っている節すらあり、美大に合格するための
具体的な手順を知りません。
そして色んな方向に興味が行きがちなので
絵を継続的に描くわけでもありません。
その後Aさんは美大には入れず、夢を諦めざるを
得なかったのです。
このように、勢いだけで進む癖があり目標達成の
行動まで頭が回らないのがこの対立の特徴だと
思います。
Ti vs Fi
簡単に言うと「社会でみんなが使うルールや法則に当てはめて
物事を考えすぎて、相手一人ひとりの感情を軽視する」状態です。
例えば,学校である優等生が宿題を忘れてきて
しまったとします。
そこでTiが先導機能に来る先生は言いました。
「何でいつも提出するはずのお前が
忘れてきたんだ。先生は失望したぞ。」
この一件は先生が生徒一人ひとりの忘れ物の回数を
データとしてメモしていたため、
また、優等生の子と先生は頻繁に質疑応答を交わし
親密な関係であったため、
先生が「コイツには正直に事実を言ってもいい」
と判断したという背景があります。
Ti先導機能の人はFiの重要性を理解しているので
初対面の人には過激な発言をしません。
一方的に相手と仲が良いと思い込んでいたため
キツイ言葉が出てしまったのです。
Te vs Fe
簡単に言うと「社交的な場では空気を読もうと努力するけど,
議論の場になると周囲の人の気持ちを無視してしまう」状態です。
例えばBさんは友達と楽しく会話している際、
周りに合わせて笑うべき瞬間に笑います。
しかし、意見の対立が起こると態度が一変。
相手の矛盾点を突いて正論で執拗に攻撃し、
場の空気を悪くしてしまうのです。
苦手意識はあるので、あとになって反省しますが
その努力は長続きしません。
総括
今回はソシオニクスの役割機能について解説しました。
僕は同じ行動を続けることに少し心理的抵抗を抱くので
シリーズとして解説していくかは分かりません。
解説したとしても、次に脆弱機能(第4機能)を取り扱う
わけではなく順番を無視したりするでしょう。
ここまで記事を読んでくれて
ありがとうございました!