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ILI(INTp)ベースでソシオニクスの「1次元性機能」を解説するぞ!
ソシオニクスには「機能の次元」という
特殊仕様が存在します。
ハッキリ言ってどのサイトを見て学んでも、
抽象度が高くて分かりづらい概念です。
そこで今回はILIベースで機能の次元の「1次元性機能」
に焦点を当てて意味を解説します!
※本来、ソシオニクスで心理機能のことは「情報要素」と
言うのですが、紛らわしくなるのでこの記事では
あえて心理機能表記で話を進めました。
基本説明
機能の次元とは?
まず機能の次元という言葉について説明します。
機能の次元は一言で言うと、
「各心理機能の能力の強弱」を表す概念。
次元が高いほど強くはたらき、次元が低いほど
弱くはたらくという特徴があります。
次元は1~4まで存在し、それぞれの次元には
「パラメータ」という属性が個別に付与されています。
この説明では想像しづらいと思うので
図に示しました。↓
![](https://assets.st-note.com/img/1736147819-JP69Zb7QGsvuoxgC2SBa3Y8d.png?width=1200)
1次元性機能が持つパラメータをそれ以降の次元が内包する
というマトリョーシカ方式の入れ子構造になっています。
一番薄くなっている「脆弱機能」「暗示機能」が
今回取り扱う1次元性機能です。
「経験」とは?
それでは次にパラメータの1つ、
「経験」の意味を補足しましょう。
経験は、1次元性機能から4次元性機能まで
全ての次元が所持するパラメータ。
マズローの欲求5段階説で例えると、基盤に位置する
生理的欲求みたいなものでしょうか。
人は、生理的欲求が満たされて初めてそれより上の
承認欲求を求めたりします。
「経験」も心理機能を扱う上で必要不可欠なもの。
以下のような意味があります。
・主観に溺れていて、個人的な内的評価に基づいたもの。
・他人に自分のそのままの感情や知覚を説明することが出来ない。
・他者の認識とズレが生じる。
例えと一緒に図解しました。↓
![](https://assets.st-note.com/img/1736228965-TxtWXb3AzLHuCjREhPBrF95y.png?width=1200)
Ⓐは感覚,Ⓑ は思考強め。
これで経験の説明は以上です。
1次元性機能の特徴
ここからは1次元性機能の特徴をそれぞれ
ILIの脆弱機能Fe or 暗示機能Seと照らし合わせて
解説していきます。
①不測の事態が発生すると混乱
1つ目はラッキーでもアンラッキーでも
不測の事態が起こると何をしていいか
分からなくなることです。
Feの場合、咄嗟に知り合いから話しかけられたり
すると「突然目の前に知り合いが現れた驚き」と
「苦手な会話をしなければいけない不安」で
頭がパンクし、言葉に詰まります。
普段は相手が話す内容などを予測して
「こう来たらこう返そう」と会話のアルゴリズムを
組み立てるのが得意なILIですが、
そんなILIも臨機応変の対応は難しいです。
ILIの皆さんはこんな形でふと訪れる雑談の時間を
やり過ごすのに苦労しているのではないでしょうか。
Seの場合、例えば学校での進路選択
などが思い浮かびます。
ILIは未来に起こり得る事態への対策はしっかりと
取るので「○月▯日に三者面談がある」などの
予定が判明していれば、その日に向けて先生に伝える内容を
親とシミュレーションする機会を持つでしょう。
しかし、ILIのSeは暗示機能に位置し、人に流されやすい
という性質があるので一度決めた進路も時間が経つと
「こっちの方が良いのかな…」と優柔不断な心理状態に
なってしまうのです。
結果、三者面談でAという進路を先生に告げても
面談終了後にすぐ「本当はBの方が良かった」などと
親に愚痴ることもしばしばあるでしょう。
進路選択という人生の大きな岐路と呼べる選択以外にも、
「今日着る服」や「外出先に持っていく持ち物」、
はたまた「記事のタイトル」なども考え込んで
迷走することが多いです。
②痛い目に遭ってハッとする
2つ目は失敗して学ぶということ。
ILIはFeを用いた人との繋がりや会話を元々
「優先順位の低い物」と位置付けているので、
そういったチャンスを自分から回避することも多く
中々重要性には気が付きません。
孤独になったり、誰かから「協調性が無い」などと
批判されても大して怯まないでしょう。
孤独になれば一人の世界に没入出来る!と喜び、
短所を指摘されたら言い分を無視して気に留めないはずです。
僕も想像できませんが、人間関係で取り返しのつかない位
大きな失敗をしないと多分態度を改めません。
脆弱機能FeはILIの最大の短所です。
しかし最大の盲点なので当人は欠陥性に何となくの危機感
しか持っておらず、「欠陥住宅だと分かっているけど地震で
建物が倒壊するまで問題を放置する」といった野蛮な特徴が
あります。
暗示機能Seも同様に、Youtube上にどうしても見たい
ゲーム実況動画が投稿されていたら「寝る前にブルーライトを
浴びると睡眠の質が低下する」という事実を無視して
深夜まで動画を見てしまうことがあるでしょう。
やっちゃダメなのは分かってる。でも、
「やめられない、とまらない」状態になって暴走してしまう
のが1次元性機能なのです。
③情報に極端な反応を示す
3つ目はFe,Seの関連情報に触れると
両極端な反応を示すことです。
言い換えると、0か100かで考える
白黒思考になってしまう感じでしょうか。
Feに関連する情報、つまり「人との繋がり」を
重視する言葉に遭遇するとILIは身構えます。
例えば先生が不意に放つ魔のセリフ、
「2人1組ペア作って」。
この言葉を聞いた瞬間にILIは恐怖を通り越して
放心状態になります。
既に自分にはペアを作る相手が存在しないと
分かりきっているので、ただ諦観して先生から
「ここだけ3人で作れ」の特例が出るまで
指示待ち人間化するのです。
Seの場合は「力」が鍵なので、偶に無性に
かの有名な狩りゲーを遊びたくなったり、
何某かのRTAを見て興奮したりします。
そしてパタッとやらなくなる空白期間が生まれて、
また時が経つと己の動物としての本能が呼び起こされます。
ILIはMBTIでいうところの「INTJ」。
全タイプの中で1番内向型だからエネルギーの
消費量も含蓄量も少ないのでひとたび解放すると
充電するのに相応の期間を要するのでしょう。
④快,不快問わず”効く”
4つ目はポジティブな意味でもネガティブでも
「”効く”」のが多いことです。
先にネガティブな方から行きましょう。
Feで”効く”とズバリ、凍結反応を起こします。
凍結反応は心理学のポリヴェーガル理論で取り上げられた
防衛反応を示す用語の一つ。
この他によく言われる、闘争・逃走反応はシンプルな反応で、
ストレスが掛かると単純にその場から逃げ出そうとする
素振りを見せたり、相手への敵対心を顕に牙むき出しの
状態になります。
凍結反応は一瞬のうちに「逃げても戦っても良いことはない。
無反応が1番だ」と脳が判断して体をフリーズさせる
ストレスへの反応。
要は、死んだふりです。
死んだふり中は体を硬直させることに
全集中しているので単に「この拷問時間早く終わって欲しい…」
ということしか考えていません。
相手からのマーキングが解けてストレスが取り除かれてから
その時の恐怖体験を回顧して反芻思考に陥る(何度も
同じ考えを頭の中で巡らせる)ことがあります。
僕も虐めを受けていた時は何されても無反応だったので、
いじめっ子からスマブラに登場するオリキャラ「サンドバッグくん」
というあだ名で呼ばれていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1736242382-hT7fSn1kV0NCGK8rXZoIBR4d.jpg?width=1200)
ダメージを蓄積され続けるキャラ。
どれだけ殴られて吹っ飛ばされても顔の表情一つ変えない
サンドバッグくんのような状態に心身変貌するのが
凍結反応なのです。
次はポジティブな”効く”を考えましょう。
(全ての行動がポジティブと言えるかは怪しいですが)
Seのキーワードは先程述べた通り「力」なので、
五感を通じて何かを発散したり吸収した時に効きます。
例えば
・独り言を話す
・カラオケで大声で歌う
・思いっきりクッションをぶん殴る
・ランニングマシンで走る
・紙に好き勝手,文字や絵をかく→破り捨てる
・筋トレする
・好きな食べ物を食べる
・好きな音楽を聞く
・読書して知識を得る など。
これらの行動を行った時に何かとスッキリするような
感覚に浸ることが出来るでしょう。
ただしFeが脆弱機能で感情表現が平板なため、
そのスッキリした気持ちを上手く言語化することは
難しいです。
恐らく上記の活動もストレス発散以外の何かしらの
目的意識を持った上で実践していることでしょう。
⑤「恐怖」と「憧れ」がガソリン
5つ目は脆弱機能(Fe)=恐怖、
暗示機能(Se)=憧れが
エネルギー源となることです。
「脆弱」はもろくて壊れやすいという意味を持ちます。
もしあなたが今、「ペーパーマリオ」になって
これから人間世界で生活することになったと
しましょう。
体の材質が紙になったらどんな生活を送ることになるか、
自分の頭で考えてみてください。
![](https://assets.st-note.com/img/1736247826-dTX8icVSK1t3JyIzMaUuPrR7.jpg?width=1200)
(※ペーパーマリオはスーパーマリオシリーズの派生作品
「ペーパーマリオシリーズ」に登場するキャラ。体が紙で出来ている。)
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・
想像してみましたか?
水に濡れたら体を乾かすのに相当な時間が掛かるし、
外に出たら風に吹かれてどこかへ飛んでいってしまうリスクもあるし、
火の近くに行くと燃えて灰になる可能性があります。
考えただけで紙の姿での生活は大変そうですよね。
何をするにも「死」がすぐ身近にあり、
常に周囲の環境に気を配らないといけないのですから。
このように脆弱機能は能力に全くと言っていいほど
自信がないので「恐怖」を感じながら何とか必要な時に
作動させているのです。
暗示はハッキリ答えを示さず、答えへ導くヒントを与える
という意味を持ちます。
例えばあなたが追い求める答えが「人生を生きる意味」という
壮大なテーマだったら、その答えに誘導してくれるのは
誰でしょうか?
あなたが尊敬するメンターや先人たちの知恵です。
僕は精神科医の樺沢紫苑をメンターにしていて、
彼が座右の銘にしている「今を生きる」という言葉を
僕も心に刻んでいます。
彼の生き方は僕がこの先目指すべき道であり、
僕は彼に強い憧れを抱いているので日々の行動や
言動も影響を受けることが多いです。
このように自分より強いSeを持つ人間に魅了されて
様々な行為を変容させるのが暗示機能が持つ「憧れ」
というガソリンの効力。
「人に流されて動く」といった側面があるので
冬季の暖機運転のようにエンジンが掛かるのには
時間がかかりますが、
動き始めてからは凄まじいパワーが
発揮されます。
⑥良い情報は新鮮なまま吸収(経年劣化しない)
6つ目は暗示機能限定の話。
暗示機能が「自分に関係する」と判断した
良い情報は、原型を留めたまま吸収される
ということです。
今の一文だけだと頭の上にクエスチョンマークが
湧いて当然だと思うので例示します。
例えば、あなたが東京ディズニーランドに行って
「ビッグサンダー・マウンテン」に搭乗した体験が
強く記憶に残っているとしましょう。
目まぐるしく体勢が変わり、高速で山を登って急降下
するハラハラ・ドキドキの感覚。
普段叫ばないけど周りも叫んでるからと便乗して
叫んでみて気分が爽快だった瞬間。
それを見て意外だなと驚く周囲の人々の顔の表情…
これらの記憶が暗示機能の手にかかると
「その時の情景がそのまま目の前に映し出される」ような
感覚で激動の時間を追体験することが出来るのです。
たとえそれが旅行中に書いた日記を
見ただけだとしても。
実際にカメラで場面の動画を撮影していなくても
刺激的な体験をしただけで、その体験が直ぐ様
脳内にオートセーブされるようなイメージでしょうか。
このように暗示機能に限っては記名→保持→想起の
流れの効率化が期待されます。
憶測に過ぎませんが、感情を伴う出来事の方が記憶されやすい
「情動的記憶」という言葉が存在するので、これも一連の
不思議な現象に影響しているでしょう。
総括
今回はソシオニクスの1次元性機能について、
ILIの機能をベースに分かりやすく解説する
記事を作ってみました。
次は2次元性機能の解説をするかもしれません。
これから何が起きるか分からないので必ず書くとは
言及できません。
ここまで記事を読んでくれて
ありがとうございました!