絶滅危惧種の鳥🌏無人島滞在記②保護区inニュージーランド💛美声のトゥイ、ベルバード👉「野鳥を守るやり方」は1つじゃない!
ティリティリ・マタンギ島は、オークランドの街からフェリーで1時間ほどの距離にある保護区です。
かつて、原生林が伐採され、農地となっていた島ですが、長い年月をかけて在来種の再生林を作り上げたのです。そこに絶滅危惧種の鳥や爬虫類を放ち増やすプロジェクトが続行中です。
教育目的で、外部の人も訪れることができる島です。まるで、野鳥天国のような無人島に今年、訪れる機会がありました。その時の滞在記のパート2です。
前回の「絶滅危惧種の鳥🌏無人島滞在記①」の内容もあわせてご覧ください。
今回は、美声が特徴的な2種類の鳥を紹介します。ニュージーランドの森では、ずっと鳥がさえずっているような印象があるんです。天国みたいですよね。
私は休みの日、家の中でニュージーランドの鳥の声を録音したYOUTUBEをずっと流しておくことがあります。ご紹介する2種類の鳥の声も時々聞こえて嬉しくなるんです。
レイチェル・カーソンの「沈黙の春」のようなことには絶対になってほしくない。強く願います。この本は、いろいろ議論になりましたが、やはり地球の将来を考える上で、大事な1冊だったと思います。若い時に読んで、まだ忘れていないのですから。焦燥感や恐怖が情景と共に心に刻まれた本でした。そういう本は、何と言われようと名著だと思います。
では早速、ご紹介します🥰
①トゥイ(tui)
トゥイは、日本に帰国してから恋しかった鳥、3位内に入ります。
ヘッダー画像の右の方にいる首に白い房羽が付いた鳥です。
姿だけでなく声も素晴らしい、というか面白い!
高い音でさえずっていたかと思うと、急に低音を出したり、コロコロウゲッギッ!みたいに鳴いたりするのです(笑)
よく鳥図鑑などに鳴き声をカタカナで表記しているものがありますが、トゥイの声は何て書いたらいいですかね……。相当難しいはず💦
幸い、本島(北島と南島)のトゥイは絶滅危惧種ではなく、よく見かける鳥です。ただ、他の絶滅危惧種の為に害獣コントロールしてから数が増えたとされます。やはり人間が持ち込んだネズミやポッサムの脅威はこの鳥にも降りかかっていたようです。
チャタム諸島の亜種のトゥイだけは、絶滅危惧種です。チャタム島のは体が一回り大きく、首の飾り房が長いのが特徴です。
トゥイは花の蜜を主に食料としているので、在来種の木々の受粉のために重要な役割を果たしています。
賢いトゥイは、次にご紹介するベルバードの無き声をマネしながらさえずることができるそうです。(参考文献:Department of Conservation NZ)
キレイに録音できる機材は持っていないので、引用動画ですが、ぜひ声を聴いてみてください。この動画が、声に関しては典型的な鳴き方をしている瞬間を録画していておススメです。
(引用:YOUTUBE New Zealand Tui bird song around Wellington. by joachim Rozek)
ニュージーランド保全省は、国民に、
「庭を在来種の鳥たちが喜ぶようにしよう!
どんな植物を植えれば、在来種の鳥に魅力的になるかな?」
と言った内容の呼びかけをしています。そうやって、国の在来固有種の保護のために国民ひとりひとりが出来ることがあるんだよ!と教えてくれているのです。
寄付できなくても、在来種を守りより良い環境を整えるために個人レベルで出来ることを具体的に教えてくれています。
すごいわ~!と思いました。
日本で、そんな話、聞いたことないですよね。日本は、一軒家も公営の公園すらも、外来種の植物でいっぱいです😢
すべてのプロジェクトに大金が必要なわけではありませんよね。環境問題は、机上での勉強だけでなく、外に出て実際に見たり、具体的に何をすると良いのかを伝えることも大事です。
「パンは与えないで!代わりに砂糖水を!」
と書いてあります。花の蜜や果物を食べる在来種の鳥が多いのが理由です。
水が飲めるようにボトルをつり下げたり、在来種の花が咲く種類の木を育てたり、落ち葉を残したエリアを作ったりすると良いとも書いてあります。
パンを食べる在来種の鳥は少ないのに、たくさんのパンが国中の庭にまかれている現状とデメリットをわかりやすく訴えています。野鳥にエサを与えたい時の注意点を説明している動画が以下のものです。
(引用:Attract birds to your garden, DOC NZ)
「鳥の好物のなる木を家の中から見える場所に植えるといいけれど、家の近くに植えすぎてはダメ!窓に反射して鳥が混乱し、窓にぶつかる事故につながりますよ!」
という鳥の安全対策についても説明があります。
すごいわ~!と再び脱帽です。
感心ばかりしていないで、次の鳥にうつりましょう。
②ベルバード(bellbird)
その名の通り、ベルを鳴らしたような声が特徴です。
これもまた、絶滅危惧種とまでは少なくないのですが、北島のオークランド近辺ではもう見られないのだとガイドの人が話していました。哺乳類が持ち込まれたことにより、数は少ないままの状態が続いているそうです。
オスはウグイス色。メスは茶色です。よく見るとわかるのですが、眼の色も雄雌で違います。オスは赤、メスは茶色です。
滞在中、満足のいく写真は撮れなかった……💦
というか、ピントすら合わなかった……💦
写真撮影については、今後も精進を続けます!
ということで、素晴らしい写真を引用させて頂きます!
額に飾っておきたいようなきれいな写真ですね♪
日本語だと「ミツスイ」と訳される鳥で、花の蜜を食料にしています。
とにかく、ユニークな声をお聞きください。
複雑なさえずりです。高らかに鐘が鳴っているような済んだサウンドですよね。トゥイのように、時々、ギギッという声がはさまります。
(引用:YOUTUBE New Zealand Bellbird Song by Tony Palmer)
トゥイと、鳴き方は似ていますよね。
歌は地域によってバリエーションがあり、違うようです。
もし、トゥイやベルバードがもっと減ってしまったら、ニュージーランドの森や林や植物園を歩く楽しみが激減してしまうでしょう。
生態系は、本当に奥が深く複雑に生物が関係しあってバランスを保っています。ベルバードやトゥイのくちばしのカーブは、花の蜜が吸いやすいようにこの形になったと言われます。木々の受粉のためには、これらの鳥がどうしても必要です。
ティリティリ・マタンギ島の近くにあるモトゥタプ島にはベルバードは100年以上いない状態でした。でも、政府の害獣のコントロールが成功した結果、2010年にやっと再来して住み着いたと報告されています。(参考資料)
プロジェクトにはお金も時間もかかりますが、成果は出るということですね。
今回は、ニュージーランドの人に愛される声の美しい2種類の鳥と共に、野鳥を保護するために家庭で出来る対策もあることをご紹介しました。
続編では、また違う絶滅危惧種&愛される鳥たちをご紹介しています!
★島への行き方はコチラ⤵⤵⤵✨
【追記】
無人島滞在記は、サインペンと色鉛筆で手描きした鳥の絵をアイキャッチ画像に使っています。少しずつ上手く描けるようになるかな~と楽しんで毎回描いてます~
拙い絵ですが、愛はこもっているので、あたたかい目で見て下さるとありがたいです!
最後まで読んでいただきありがとうございます🥰
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よろしくお願いいたします!
鳥見はつみょん💛