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休職中「だからこそ」遊ぶ

最近、休職中にゴルフ大会に参加していた人が懲戒処分を受けたニュースを見かけた。細かい事情は不明だが、「ゴルフできるくらい回復したのなら働けるだろ」というわけだ。それなりに批判も受けてしまったようだ。
理屈としては理解はできるが、果たして休職中に遊ぶのはいけないことだろうか?

実は自分もその辺りが心配だった。適応障害の休職直後は趣味の楽器もやる気が起きなかったが、いずれ回復した場合でも楽器を演奏して楽しむことはやらない方が良いのだろうか?と。休職中はひたすら回復に努め、遊ぶことも楽しむこともしてはいけないのだろうか?と。

しかし医師と相談する中で、「何か趣味はありますか?」と聞かれ楽器演奏です、と答えると「それは良かった!気分転換できるものがあるのは病気の回復にも大切なので、楽しめそうになったら、ちゃんと楽しんでください!」と言われた。
ただひたすら休養するだけで病気が回復するわけではない。痛めつけられた精神を回復するには、まず楽しめそうなことを楽しむ、というのは非常に重要だ。趣味を楽しむ、という事は自分を元の完全な状態にするための、治療の一環として大切なことだったのだ。

だから、「休職中なら家に引きこもって何もするなよ」という意見には毅然と「No」を表明したい。それでは結局治療が遅れ、結果的に病気が長引くだけなのだから。

また今の自分のように、休職しているが一見すると趣味を普通に楽しんでいるように見える人もいるだろう。しかし実情は、睡眠状態がボロボロで、日中強烈な眠気に襲われてとても働ける状態ではなく、隙間時間になんとか趣味活動をしている、というパターンだ。SNS上でわざわざネガティブな発言をしたくないので、傍から見ると仕事を休んでただ趣味を楽しんでるだけに見えてしまうわけだ。
遊びは精神を回復させると共に疲労にも繋がる。疲労は質の良い睡眠に繋がるため、睡眠改善のためにもしっかり遊ぶ必要があるのだ。だからこういう人を見かけても、「仕事休んで遊びやがって」と思わず、「治療頑張ってるんだな」と思って欲しい。


というわけで、精神的な病気で休職中の皆様は、遊べるくらい精神が回復したらしっかりと遊んで欲しい。そして休職中に遊んでいる人を見かけた皆様は、それを温かい目で見守って欲しい。それが結局は早期回復に繋がり、社会復帰することができるのだから。

ちゃんと遊んで、ちゃんと治していきましょう。


────遊ぶことによって着実に減っていく貯蓄から目を背けながら…………

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ムラマサ
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