中間管理職 今日も"やる気のある無能な上司" と戦う
ブラック上司のもとで働く皆様 本日もお疲れ様です。
少しコミカルなタイトルですが、本日は組織論(チームビルディングに関すること)について書いてみようと思います。
タイトルにあるやる気のある無能はサラリーマンやチーム運営をするものにとっての"超・天敵"です。
僕はこう言った方達を"やる気のある無能"と認定しておりますが、ビジネス関係で色々検索すると、もっと分類をしたり定義づけしている人も多いですよね。
古くはドイツ人軍人の名言だとか、かつてはナポレオンも言ったとか言わないとか。歴史上だろうが現代社会だろうが「やる気のある無能」に苦しめられてきた方は多いのではないかと思っております。
もし自分の上司や会社のトップがこれに当てはまる場合、間違った方向に周囲を巻き込み一気に突き進み危険が潜んでいます。
この"やる気のある無能"は運営がうまくいっていない組織では、必ずと言ってよいほど存在する危険人種です。これに運悪く巻き込まれるのは残念ながら中間管理職やリーダーそして一般職の人々です。無能を上のポジションに配置しないことは、本当に大切なことです。
ではここから本題です。
やる気のある無能の特徴
「やりたいこと」と「やるべきこと」が区別できていない人です。
・自己判断で勝手に行動する人
・周りに迷惑をかけていることに気づいていない
・間違った判断で行動し、余計な業務を増やしてしまう
迷惑な項目は挙げるとキリがないですが 結局のところ
やる気と行動力があるが、やるべきことはしていない
これに尽きるのではないかと思います。
見方や言い方を変えると正しい判断ができない人であり実力不足です。ポンコツ車がガソリンいっぱいにして暴走する姿を想像してましょう。
うーん恐ろしい・・・
行動力は人一倍 判断力は未熟
こういう人は不思議と行動力を評価するような組織や上司から好かれる傾向にあります。
「行動はするけど、まだまだ甘さがある」
これは上の立場からするとまさしく部下っぽい!!判断は上がフォローできれば良いという思考であれば、行動力があることは長所にしかみえません。
ですが「やる気だけで行動してしまう上の人」がいるだけでも、下の立場にとっては迷惑です。特に組織やチームの責任を持つ人の場合には…上の決定に対して自分の掌握する組織が沈没しないようにうまく操縦しなければいけなくなります。
結果としてお尻拭きに奔走される周囲は、本人のやる気と相反して意欲や行動力の低下を起こすわけです。これでは組織論もへったくれもありませんね。
上司はポンコツかガラクタかはこちらでもしっかり解説していますが、人に振り回されるのは結構なストレスになります。健全な組織ではありませんね。
行動する前に深く考えない
彼らは迷惑なことに、計画や戦略を立てることなく思いつきで行動します。立てたとしても行動が優先であれば中身は正直稚拙です。
この時点で明らかにリスクマネジメントが不足しており、よくない何かが起こる準備が整ってしまいます。
さあ、悪い準備は万端だ!
感情優先
深く考えることなく、感情や衝動で行動します。よく言う周りが見えていないやつですね。情報不足
情報収集ができておらず、勢いよく行動します。表面だけで判断するスピード判断パターン。結果としてリスクマネジメントができていないやつですね。他人の意見を聞けない
自分の意見だけで行動することがあります。「自分の意見は素晴らしい」と誰もが思っていると考えられちゃう幸せなやつです。
組織とは "築城三年 落城一日"
このようなことわざがあるように、組織やチームの力は短期間では構築できません。長い時間をかけ、良し悪しを確認しながら細かく細かく車のメンテナンスをするように作り上げていくのが組織やチームの作り方です。
これは職場や社会だけに関わらず、学校のクラスやスポーツのチームなどにも同じようなことが言えると思います。
担当者が変わった瞬間に組織が崩壊した、というケースはよくあります。学校ですら転校生一人で大きくクラスの雰囲気が変わることがありますよね。
どこに誰を配置しどんな役割を持たせるか。チームビルディングはとにかく慎重に考えるべきものです。これをミスると成果どころか組織運営までおかしくなります。悪い意味で人の入れ替わりが激しくなり不満も溢れてきてコントロールが効かなくなってきます。
これまで時間をかけて作ってきた効率性や、成果から逆算されたルールなど、変な奴が1人紛れ込むだけで全てが一瞬で崩壊する可能性があります。
やる気のある無能に組織を任せてはいけない
やる気のある無能の特徴として、新しいことを取り入れたがる傾向があります。もっというと、溢れる思いからなのか自分のカラーを出したがります。僕はこれを実力の伴わないリーダーシップと呼んでいます。(強制的にやらされるからね)
・新しいルールや仕組みをつくる 変える
・新しいものを導入する
課題改善であれば構わないですが、うまくいっているものまで手をつけてしまうことがあります。明らかに余計なことです。
ここで再び行動力の話をしますが、この行動力こそが厄介なのです。
上の立場に求められるのは
・課題の整理であって改善や着手はその後の話
なのです。
ここでの行動力は不要です。結果、今までうまくいっていたものがうまくいかなくなり新しい課題が生まれてしまいます。(ルービックキューブ現象)
「中間管理職 VS 組織」 は最悪の構図
本来、中間管理職(リーダーなど)は、会社の意向や方針をスムーズに実行させるために存在しています。しかし、上から「やるべきこと」ではなく「やりたいこと」が落とされてくる場合は、組織の下にいるリーダーには苦しみしかありません。
明らかに現場の意向や考えと乖離してしまっていると、いくら優秀なリーダーでも会社側に立ってものを言える状態ではなくなってしまいます。組織が崩れないようにするための行動や発言に変わっていってしまいます。
組織は成果を出すためのグループ
(急な方針転換や難しいこと)上がやりたいことを課してくることで成果達成が遠のいてしまう場合・・・もうこれは無能認定で問題ありませんね。
優秀なリーダーは ”やるべきことと行動がイコール”
例えば優秀な組織のリーダーは、成果のために何が必要なのかかをよく理解していますし、改善のために細かい分析もします。当たり前ですが、我や勢いだけで動かないのが優秀なリーダーです。
人的リソースを重要視する場合は、特に関わるメンバーそれぞれの良し悪しを理解しようとします。掌握範囲の人材配置を間違えないよう細心の配慮を行います。
システムやルールを重要視する場合は運営上のエラー確認(メンテナンス)を欠かしません。課題がみつかれば、その要因や原因から解明します。
リーダーの行うマネジメントはメンテナンスみたいなものです。組織の成果を最大化するために「やるべきこと」と「行動」がイコールになるように考えることができます。そのため、やりたいことが先にふってくると大変苦労する訳です。
組織は変化を嫌う 変えないことから入る
僕は、安易に何かを変えることはしない方がよいと考える立場です。組織を管理する立場であれば、課題が整理できるまではすぐの変化を加えてはいけません。
川下の課題が全て見えるのであれば良いですが、上流からは全てがみえないため、その影響が思ったより大きくなることがあります。
・これまでうまくいっていたものが崩れる可能性がある
・課題解決とともに新たな課題が生まれやすくなります
(ルービックキューブ現象)
中間管理職は戦うべきかコマになるべきか
川下の課題が全て見えるのであれば良いですが、上流からは全てがみえないため、その影響が思ったより大きくなることがあります。
内部から昇格していく人の強さはそこにあります。一連の事業の流れを理解している人や現場経験者であると川下のことをはじめから理解できています。
見ずに判断しても大きく間違えにくいのはメリットです。
中間管理職に求められることは、川下の状況を正確にうえにあげることで上の判断が間違えないようにすることです。そう言う意味ではコマになる必要もあるし、言うべきことは言う(戦う)べきですね。
まとめ
中間管理職に求められることは自分の組織のマネジメント以外にも、現場の状況を正確に上にあげることで上の判断が間違えないようにすることです。
上司や組織に苦労している人は世の中に数多くいると思います。
かく言う僕もその一人でしたし、過去に事業改善や業務改善で関わる場合は大抵「大丈夫ですか?」という人が上に立っていたりしました。
無能な上司は確かに悪い。ですが、無能を無能なまま放置して良いかはまた別の話です。自分の掌握組織を守る上でも正しいことはきちんと伝えていく意識を持っていくことをお勧めします。