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マネジメントにおける"副詞"の役割をふくしゅーしよ。

みなさん、おはようございます。ハタノです。

毎日60人の社員たちと働く社長の気づきをnoteにメモしています。マネジメントをされる方や、これから起業されたい方の参考になれば幸いです。

さて、本日は、日本語の話し方、特に「副詞」について。

なぜ文法!?ということですが、マネジメントを進める上で重要な課題の一つに、日本語問題があると思っています。

マザーテレサの名言にもありますが、

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。

その人が、どのような言葉を使う(話す)かは、その人の思考パターンや、その時の感情が色濃く反映されています。

その中でも特に、私は副詞の使われ方に注目しています。

そもそも副詞の用法とは

副詞は、程度状態、または呼応を表現する目的で使われる言葉です。

例を挙げると、
とてもかなりもっと非常にずっと
などになります。

考え方1

会話中に副詞を挟むことによって、相手に状況を具体的に伝え易くなるという役割を果たしています。

コミュニケーションにおける呼応の2つのパターン

この中でも、呼応の副詞は、以下の2種類に分類されます。

■良い流れになる副詞 <肯定と呼応するもの>
 とても〜でした。
 ちょうど〜できた。
 しっかりと〜する。

■悪い流れになりやすい副詞 <打ち消し・否定と呼応するもの>
 決して〜ない。
 全く〜ない。
 ぜんぜん〜ない。

その他にも、否定的な文が後ろに続くものとして、必ずしも 少しも たいして ちっとも とうてい めったに ろくに 一向に 断じて もう 〜ばかり

などが挙げられます。

ネガティブな言い回しをしてるなと感じる人、感情的なのかな?と感じる人は、こういった否定につながる副詞を口癖として多用している傾向があります。

会話の中での副詞は、自分の感情をよりしっかりと伝えたいという気持ちが働くので、それ自体は問題ありませんが、否定的な印象を増幅するだけなく、相手の受け取り方によっては、感情を傷つける場合もあるため、注意が必要です。

考え方2

例えば、「ぜんぜん〜なんだよねー。」という話し方はよくあると思いますが、実際、可能性が0%ってことは、稀なケースだと思いますので、あくまでその人の主観として、ない、と感じてることを、副詞を使って、大袈裟に強調している、ということです。

つまり、本来の副詞の目的である、程度感がうまく調整できてないという場合がありますね。

合理的な思考、適切な程度の副詞を使うとは

ネガティブ系の副詞を頻繁に使う人は、思い込みが強いといった印象を与えている可能性もあります。

そういったことを防ぐためにも、また、時には、相手との口論にならないためにも、合理的な思考につながる副詞の使い方ができたらすごく良いですね。

コツとしては、2つ考えられますが、これは、もう癖のトレーニングですから、誰にでも習得できると思います。

1、意識してポジティブ系の副詞を使うようにすると、会話が良い方向に流れるのでとてもスムーズです。話す相手にも嫌な気持ちを与えずにすみます。

2、否定系になる場合は、可能性を残した言い方にする。このことによって、適切に伝わります。

例えば、待ち合わせていた人が、現れない場合、

「ぜんぜん、来ないですね。」→「なかなか、来ないですね」

と言うようにする。といった感じです。

これによって、万が一、もしかしてもしかすると来るかもしれない、という可能性を残す正確な表現となります。

それに、実際に、来る可能性もまだ残されていますので、全然というのは、不正確と言いますか、細かくいうと、非合理的で大袈裟な言い回しとなります。

人は、他人から否定されたりするのは苦手ですから、こういった可能性ごと打ち消さない話し方ができる人は、会話の中から相手から安心感を持たれることにもつながります。

それと、こういった否定系の副詞には、文脈(その人の本当の意図)が含まれている場合が多く、「ぜんぜん」の部分は、(いい加減にしてくれよ、という)その人の感情があって、それが潜在的に使われているので、これを相手が予測して、汲み取って会話する必要があるため、相手の会話に負担を与えます。

ちなみに、私も感情的に向かってこられる相手の意図を汲み間違えるというミスを過去に何回も犯していますが、これは正直とても難しいです。

「もう少し、正確に言ってくれたら、こちらも理解できるし、すぐ対応できたのにな。。。」と何度も思ったことがあります。

その他会話で気をつけた方が良い副詞

曖昧な副詞
 だいぶ
 とりあえず
 いったん

これらは、相手にはっきりと伝わりにくい副詞の言い回しになります。相手に意図をしっかりと伝えたいなら、使わない方が良いと思われます。

ただ、私も時々、わざと使っているときがあります。笑

例えば、直接言いづらいことをやわらかく伝える時など、あえて曖昧にする(何かを誤魔化そう)という時は、こういう副詞が使われます。

相手がこの副詞を使ってきたら、そこを質問してはっきりさせる、と有効かもしれません。(質問が鋭いですねー。と言われる人は、ここを見逃さない気がします。)

上司はどのようなアドバイスをすべきか。

話しが長くなりましたが、ネガティブ系の副詞の使われ方が蔓延して、組織内のコミュニケーション問題が起きるのは、うちの会社でも日常です。

この副詞の使い方(話し方)によって、そういった誤解を生み、◯◯さんってネガティブですよねー。とか、〇〇さんとは仕事がしにくいです。

というような面倒な話が、その人がいない場所で展開され、上司を困らせることになります。

この対処には、どのような策があるでしょうか。

■まず、受け取る側へのアドバイス

まず、前提として、話し方は、思考の癖話し方の癖であって、決して、その人の性格自体がネガティブなわけではありません。ここをしっかり理解した上で取り組みましょう。

受け取る側は、この打ち消し系のネガティブ副詞に対しては、基本はスルーが望ましいです。

あー、◯◯さん、ちょっと感情的になってるな、とかその程度で流して、言葉の文字ヅラに反応する必要はありません。

ただし、どうしても相手に理解・納得させなければいけない、という状況の場合は、

例えば、「先ほど、全くないとおっしゃいましたが、こういう部分もありますよ、」と、全く〜ないの部分について、反論をしたくなります。

しかし、この全く〜ないの部分について反論については、その指摘が図星であったとしても、相手は事実を認めるどころか、たいてい話を逸らしてきます。なぜなら、相手が言いたい(伝えたい)ポイントは、そこではないからです。

相手が本当にわかってもらいたいことは、嫌と感じる気持ちや、不安などであって、言葉じりは本質ではなく、ネガティブな副詞は、そのサインである場合が多いと思います。

したがって、矛盾のある言い方の指摘や反論はあまり有効ではなく、受け取る側は、なるべく聞く力を発揮して、まずは受け止めて、その人の感情に寄り添いつつ、その場をなんとかしのぐ、というのがベストではないかと思います。

この感情は、一時的な場合も多いので、話を受け止めた後は、しばらく放置して、観察する(その人に委ねる)ことで、また状況も変わっていくことでしょう。

■話す側へのアドバイス

これはシンプルです。

「まずは、話し方は訓練が必要ですね。自分が話している時の副詞には特に注意を払い、なるべくポジティブな流れになりやすい言い回し(副詞)を選んで話すようにしてみましょう。」

とアドバイスするのはどうでしょうか。

さらに、

「たとえ、大きな問題があったとしても、ポジティブ系で相手に伝えると、相手は事実を受け取りやすいので、理解も得られやすいし、対策を一緒に立てて協力しながら取り組む時もスムーズだから、まずやってみよう。」と、メリットを説いてみてください。

もし、相手が詳しく話を聞ける状況であれば、

「そもそも、そう言った伝え方じゃなくても、嫌や、不安だという気持ちは伝えられます。気持ちを持つこと自体は、間違いも正解もないので、間違ってませんので、落ち着いて、うまく伝えられるようにやってみて」と、どのようにしていくかの指針についてまで話ができたら理想です。

考え方3

まとめ

実際、これはとても難しい話です。そこまで副詞がどうこう考えながら話している人は少ないですし、具体的に、他人に副詞の用法を説明したところで、理解は得られにくいと思います。しかし、マネジメントにおいて部下同士や上司部下ですれ違いがおきる原因の一つに、この副詞というロジックが潜んでいることがご理解いただけたら嬉しいです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

では、本日もよろしくお願いします。

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