ポジション取れば商品もブランドも作れる【コンセプトがある人が売れる時代に大切なこと】
まずはじめに。
コアブラとは?
”伝える”から”伝わる”へ。
『届く』スキルを身につけ合う定例会議
をコンセプトとした
非公開オンラインミーティング企画【コア・ブランディング・ミーティング】の略。ミーティングという名のオンライン講義です。
読むコアブラとは?
コア・ブランディング・ミーティングでは毎月2回オンライン会議をしております。その内容をまとめた記事とマガジンが、読むコアブラシリーズです。
この記事では
・9月13日開催分のオンライン講義、書き起こしとまとめです。
・ブランドコンセプトを作るための「ポジション設定」についてです。
・すでにZOOMメンバーの方にはPDFでお送りされますので記事やマガジンは購入されないようお願いいたします。
今回の議題:『自分らしさがより伝わる軸となるブランドコンセプト発見に必要不可欠な、ポジション設定とは』
中身はいいからポジションを取れ
今回はブランドのコンセプトを参考に自分のコンセプトを作っていこう、という話です。前回のミーティングでは『無印良品の「あれ」は決して安くないのに なぜ飛ぶように売れるのか? 100億円の価値を生み出す凄いコンセプトのつくり方』という本を紹介しました。
今回は『世界的優良企業の実例に学ぶ 「あなたの知らない」マーケティング大原則』をご紹介しておきます。
まずコンセプトって何?って考えると、抽象的で困ると思うので、私がいつもどういう風に考えてるかという話を皆さんに紹介します。
私は商品とかコンテンツとかを、人として、人間としてとらえて考えてます。人ってみんな唯一無二の存在だと思うんです。〇〇さんと△△さんとは“友達”っていう同じカテゴリーだったとしても、友達の種類が微妙にちょっと違うと思うんです。
何が言いたいかっていうと、人っていうのは、単なる○○さんとか、ビジネスパートナーとか、夫とか妻、友達とか親友とかってわかりやすく名前をつけることもありますが、ちゃんと見ていくと、その人にしか立てないポジションがあるということです。
逆に言うと、AさんとBさんが同じポジションだったらあんまり必要がない。言い過ぎかもしれないけど、かぶっちゃうんです。恋愛にたとえるとわかりやすくて、他の人と同じポジションだったら、その人の魅力ってすごく弱まってしまいますよね。
商品やコンテンツの魅力は、たとえば機能性とか効能、値段、希少価値だとか、表面的に見えるものはいろいろありますが、実は人々があまり顕在意識で認識してない魅力のひとつにポジションっていうのものがあります。
自分が潜在的に必要としているポジションに、そのコンテンツが立ってくれるかというのはすごく重要なことで、どのポジションを担っている商品なのかを考えると、コンセプトっていうものが見えてきやすいわけです。
「ポジション」というのが、今回のひとつポイントだとまず覚えておいてください。
存在としてのポジションを考えてみる
ポジションっていうのはまだ抽象的だと思うので、みなさんご自分でも考えてみてください。人間関係で考えてみたり、自分の身の回りにあるもので考えてみたりするとわかりやすいです。
たとえば、好きな家具とかありますか?私は家にあるガラス棚が好きな家具のひとつです。
ガラス棚はずっとほしい家具だったんですけど。ポジションって考えたとき、このガラス棚が人間だとしたら、私にとってどういうポジションの存在なんだろうか?って考えてみました。
私を癒してくれる存在なのか、自分に気付きをもたらしてくれる存在なのか、自分の大事なものを忘れないでいさせてくれる一つの軸となるような存在の人間なのか…っていう風に考えながら、ポジションを探ってみます。
そう考えると私にとってガラス棚は、私の理想とする生活の中にあるシンボルのひとつなんです。こういうおうち、こういうところに住みたいって思ったときに、おうちの真ん中にきれいなガラスのショーケース、ガラス棚がほしいってずっとありました。
機能的に考えたら、そんなに物は入らないし、むき出しだし、古いからっていうのもあるけど、あの棚の近くを歩くとグァグァンってガタガタ音がするんですよ。
それなら他の普通の家具でもいいのに、なんであのガラス棚を買いたかったかと言うと、私にとってガラス棚という存在が、自分の理想とする生活や暮らしっていうものをいつでも思い出させてくれるようなポジションだからなんです。
あともうひとつはチェア。1週間に2回とか1回くらいしか乗らないけど、ストレスフリーチェアっていうリクライニングの本革ですごくいいものがあります。
そのチェアも、私にとってどういう存在なのか、チェアが人間だとしたらどういう存在なのかなって考えると、そのチェアを見た時に、私はこのすごく素敵で素晴らしいチェアが置いてあるようなお部屋に住みたくて、似合わない空間はいやだなと思ったのです。
これは私にとっての理想を常に思い出させてくれる基準です。自分が大事にしているものや大事にしている気持ちっていうものを思い出させてくれるポジションとして存在してるんです。
だけど普段の買い物では、ブランドが有名だからとか、なんかかっこいいからとか、〇〇さんが持ってるからとか、人気だとか、あとはものだけじゃなくてセミナーとかコンテンツも一緒です。受ける理由は、なんか効果が出そうだからとかいろいろありますよね。だけど、実は気付かないところで何かしらのポジション性をすごく感じているはずなんです。
なので、ポジション性を感じずに、表面的なメリットとか機能性とかで買った商品は、あまり長く続かなかったり、ブランドのコアなファンにならずに終わったりとか、皆さんも経験あるかと思います。なので、ポジションを感じるような商品とかコンテンツちょっと思い出してほしいんです。
たとえばスーツとコート。年に1、2回しか着ないとしてもありますね。オイルランプだと癒してくれるポジションだとか、自分のハートをゆるめてくれる存在とかあるかも知れません。
私だったら、気合いを入れるとき着る服があります。店員さんに「こんな服は選ばれた人しか着れません」って言ってもらった自分の体型にぴったりの服なんです。この服がずっと似合う人でいたいから、私にとってこの服は戒めのポジションです。
そういう服は機能的に毎日使うものではなかったとしても、何がいいかっていうと、ポジションがとれるっていうこと、ストーリーが生まれるってことなんです。
だからオイルランプとかスーツとかも、ストーリーがありますよね。その商品との物語、ストーリーが生まれますよね。なぜその商品を買ったのか、なぜそのブランドにしたのか。
つまりポジションをとる、ポジションを作るということは、クライアントさんとのストーリーを作り出すことにつながっていくのです。逆に言うと、ポジションがないとストーリーが生まれづらいので、他のところに浮気しちゃったり、ブレたりしちゃうんです。
存在感のある商品とブランドとして自分をつくる
その商品は自分にとってどういう存在なのか、何を与えてくれて、どういう気付きをもたらしてくれるのか。ここから皆さんの事例をいくつか見ていきましょう。
(ZOOMメンバーからのチャットを読み上げる)
≪ダイニングテーブル≫
一番書き仕事をする場所、すわると質のいい気分になれる場所だとして、何を与えてくれるかまではわかりました。ここからもうちょっと深堀してみて、潜在的な自分で気付いていないところを言語化するようなつもりで、どういうポジションなのか?仕事のベストパートナーなのかとか、その椅子とか机っていうものがどんな存在なのか考えてみてください。
≪大好きなヒール≫
すっと背が伸びて丁寧な所作になる。理想の自分が思い出せるとか、これも戒めかもしれないし、アンカリングでつながっていますね。
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