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コーチングstudy⑤|問題を捉え直す

ハニーベリー☆ハスカップ農家で新規就農を目指して、4月から研修をスタートさせている元教員のハタセンです。

マーケティングや農業経営など、その他あなたに役立つ情報を、1500〜2000文字で書き貯めています。

一番逃げられないことは、目覚ましが鳴った後に思わずスヌーズにして二度寝することです。
いつもご愛読ありがとうございます。

教員から農家へとキャリアチェンジをして、5ヶ月が経ちました。
ハスカップ専業農家をしながら、加工品販売、カフェ経営、ECコンサルタントなど複業での生きる道を模索しています。

そして、複業の一つとして、農家の方や教員の方へのコーチング業を行いたいと、現在、本格的にコーチングを習っております。

講師は、ニューヨーク在住のコージローさん。
一緒に学ぶのは、カタール在住のソーヤさん、日本在住のムサシさん。
なんとも国際的な学びの場となっています。

これまでに、学んできたことをマガジンにまとめています。

こんなふうに4回学んできました。

そして先日、初級講座の最終講(全5回)を終えました。

今回の学びは、この2つ。


1.アドラーコーチング4つの理論

これまで、初級講座全5回で学んできたコーチングは、アドラー心理学を用いたコーチングスキルでした。

最終回で学んだことは、「捉え直し」ということです。
コーチングは、コーチが問いやフィードバック、提案をすることによりクライアントの潜在意識に深く潜り、これまで気がついていなかったことや考えてこなかったことを言語化していく営みです。
ただ、潜在意識とは目に見えないものであり、出てきたものが上べだけの意識であったり、深度の浅いものであったりするかもしれません。その場合、コーチがそれに気づいて、クライアントが捉え直し(視点を変えること)をするように舵を切り直す必要があります。
そうしたときに、役立つのがアドラー心理学の4つの基本理論です。

4つの基本理論とは次のとおりです。
①認知論
②主体論
③目的論
④全体論

一つずつ見ていきましょう。

①認知論

アドラーは言います
「現実は自分の解釈で作られている」と。

自分がどのような解釈をするかによって、現実が変わってくるということです。

「仕事でミスをした」という事実があったとしても、それを「成長の機会」と捉えるか、「ダメな自分」と捉えるかは、その人の解釈によるものです。
ネガティブがいけないということではありませんが、否定ばかりしていると人生が苦しくなるに違いありません。

事実をネガティブに受け止めるクライアントは、5つの歪んだ認知のメガネをかけてしまっているのかもしれません。

(1)決めつけ
 「どうせ私はいつも失敗ばかり…」
と勝手にレッテルを貼って、それ以外の可能性を否定してしまっています。

(2)誇張(歪曲)
「もう全てが台無しだ…」「みんなが私を嫌ってる…」
と事実を大きく言ったり、ねじ曲げたりして、ネガティブになってしまっています。

(3)見落とし(省略)
「成功したところもあったけど、ぜんぜん十分じゃない…」
と良いところをスルーして、ネガティブに…

(4)一般化
「いつもうまくいかない….」「何をしてもダメ…」「みんなが…」
そんなわけはないのだけど、全部がそうであるかのように受け止めてしまう….

(5)誤った価値観
「〜〜しなければ…」」「〜〜しないとダメ…」
理不尽なことを押し付けて苦しくなってしまう….

クライアントがこうした歪んだ認知のメガネをかけて、事実を捉えてしまっていたとすれば、そこからいくら良き未来を描こうとしても、本当の自分とつながることは難しくなってしまいます。

クライアントがこのような状態にあった時、メンタルブロックを発動するといいます。
メンタルブロックとは、「怒り」「悲しみ」「怖れ」「寂しさ」「罪悪感」といった否定的な思い込みがもたらすマイナス感情のことです。

コーチングセッションで、クライアントからこうしたメンタルブロックを感じる時があります。その時こそ、その認知を捉え直すチャンス。
その歪んだメガネをそっと外してあげる必要があります。

②主体論

アドラーは言います
「自分の人生は自分で選び、自分でつくることができる」と。

私たちは、環境や過去に影響されない主体的な存在です。
自分の人生は、自分で道を切り拓いていくものです。
クライアントが今の環境・状態に戸惑っているとするならば、自分は主体的な存在であるということを一時的に忘れてしまっているのかもしれません。

そんなときは、次のような問いや提案を、コーチはしていきます。

(1)行動の選択
「あなたがこの問題を解決できるとすれば、何をする?」
「あなたが自分で変えられる部分は?」
というようなクライアントの行動を自分で選べるように問いかけてみます。

(2)主体的な思考
「あなたの行動次第で、結果はどう変わる?」
「自分の力をどこでどのように発揮する?」
というように、あくまでクライアント自身で結果を変えていくような思考を促します。

(3)視点の転換
「別の角度からみると、どのような解決策が見える?」
「自分の解釈に新しい視点をもつと、どう変わる?」
というように、固執していた視点を変えてみるよう促します。

このように主体論を生かして、捉え直しをしていくことで、解釈を変えて、自分が主体的な存在であることを取り戻すことができるでしょう。

③目的論

アドラーは言います
「行動は未来の目的によって決まる」と。

ある問題事象が起こっている時、その原因や理由にフォーカスをあてて捉えがちになります。これを原因論と言います。
原因を探ることは、もちろん大切なこともありますが、その原因がわかったとしても勇気を奪ってしまうというリスクは避けられません。

一方で、原因ではなく、その目的にフォーカスをあてて捉えることもできます。これを目的論と言います。
起こっている問題事象を捉え直し、その目的はなんなのかということ探っていくことで、その問題を解決することができます。

(1)目的を明確にする
「どのような目的があって、その行動をしたの?」
というように、まず、目的をはっきりと認識します。

(2)目的の意義を強調
「その目的が重要な理由は?」
というように、その目的の正当性にフォーカスします。

(3)未来志向の質問
「その目的を達成することで待っている未来は?」
というように、目的につながる良き未来を想像します。

(4)行動計画
「その未来に向かって、取り組む最初の一歩は?」
というように、具体的な行動計画を思案します。

(5)障害対策
「どんな障壁がありそう?それを乗り越えるには?」
というように、考えられる障害についても検討しておきます。

(6)勇気づけ
「確実に目標に向かっていますよ!」
アドラーコーチングの醍醐味、勇気づけで終わります。

このように目的論を生かして、その問題を捉え直して、より良き未来を創造していきます。

④全体論

アドラーは言います
「人は両極の感情が統合された存在である」と。

自分でたてた目標にむかって、行動ができないというお悩みがセッションで語られる時があります。
それをクライアント自身が否定的に捉えて、メンタルブロックを発動させることがあります。

そう。人は、行動できている自分を良き自分、行動できていない自分を悪い自分と捉えがちです。
コーチも、行動できていることに対して「いいですね!」とポジティブにジャッジしてしまったり、逆に行動できていないことに対して「残念ですね」とネガティブにジャッジしてしまう時があります。

しかし、車に乗って目的地に向かおうとした時、アクセルがなければ前に進みませんが、また同様にブレーキがなくても、安全には辿り着けないのです。
つまり、目標に向かって行動できているクライアントも、行動できていないクライアントも、良いも悪いもないのです。

アドラーは言います
「非建設的な行動にも、建設的な目的がある」と。
一見マイナスなことにも、その裏には価値が隠れているのです。
どちらか一側面を見るのではなく、あくまでその事象全体を見ることで問題を解決することができます。

(1)問題の表面化と感情の確認
「目標に向かって行動できていないと感じているようですね」
と、クライアントが問題だと感じていることについて、話してもらいます。

(2)全体論的視点の提案
「行動しないことで守られているものや、大切にしている価値観がない?」
と、一見マイナスにみえることに、価値を見出します。

(3)マイナス裏に隠れた価値の発見
「〜〜が行動しなかった裏に隠れていた価値かもしれません」
と、クライアントとその価値観を共有します。

(4)価値の意味の再確認
「〜〜は、どんな意味をもっていますか?」
と、発見した価値観に、意味を見出します。

(5)未来志向の行動計画
「〜〜を大切にしながら、どんな一歩が始められそう?」
と、具体的な行動計画を考えます。

(6)勇気づけ
「あなたは、自分を大切にしながら、目標に向かって進もうとしていますよ」
アドラーコーチングの醍醐味、勇気づけで終わります。

このように全体論を生かして、一見マイナスと捉えてしまいがちなことの裏に隠れている価値を発見し、それも含めて全体的に問題と向き合うことで、次に進むことができます。


アドラーは勇気づけの心理学と言われています。
勇気づけをするための「捉え直し」がこの初級コーチング講座の最後の講でした。

私は、この日までにのべ35人程度の方にコーチングの練習に付き合っていただきました。
当然のことながら、お一人お一人、毎回毎回、セッションで取り上げる話題や問題が違います。一筋縄ではいかないことばかりでした。
それは、最終講で学んだ「捉え直し」を理解していなかったため、迷宮入りしてしまいそうになったのかもしれません。
今後のセッションに、すぐに役立つ新しいスキルを学ぶことができました。

2.いざ、アランコーチングへ

しかしながら、「捉え直し」はまだまだ奥が深い。
そこで、さらに深く学ぶために中級講座へと進むことにしました。

中級講座では、アドラーの他に、アラン・コーエンに学ぶアランコーチングへと歩を進めます。

このコーチングのヒントは、アラン・コーエン著「今まででいちばんやさしい「奇跡のコース」」の中に書かれていると言います。
早速購入して一読してみましたが、どうもピンときません。
書かれていることが美しすぎて、なんか実感がないのです。
やはり、中級講座を受講し、自分に落とし込むことが必要なようです。

アドラーコーチングは、「問題解決」のコーチングと捉えることができます。
一方、アランコーチングは、「問題消滅」のコーチングとされています。

アランは言います。
「私とは魂である。 この世界は幻想である。 故にどんな怖れも解放可能である」と。
そう、問題を捉え直すことで、問題などなかった、問題など消えてしまう。
そんな不思議なことがおこるのが、アランコーチングです。

アドラーコーチングは、問題に向き合い、解決するために、勇気づけを行うコーチングでした。
一方、アランコーチングは、問題の根底にある怖れを発見し、その怖れを解放させるコーチングなのです。

コージローさんから、アランコーチングの概要が話されましたが、そんな不思議なことが本当にできるのか、できるとするのなら、どのようにアプローチするのか、とっても興味をもち、これから始まる中級講座が楽しみで仕方ありません。


いかがでしたか?
コーチングって、本当に奥が深いですよね。

これまでに、多くの方とコーチングセッションをしてきました。
みなさん、これまでコーチングを受けてきたことのない方ばかりでした。
初めての体験に、新しい気づきを得たと満足していただくことができました。
そうなんです。コーチングというのは、世の中でキラキラしている人たちだけに必要なツールではないのです。この社会でまっすぐ生きていきたいと思われる方全ての人に必要なツールだと思うのです。
すべての人のすぐそばにコーチングがあって、対話を通して、その人の潜在意識にアクセスし、新しい気づきや目標を言語化できる。
それがもっと日常にあってもいいのに、と思うのです。

「そうだよね。私もコーチングを受けてみたいなぁ」と思われる方は、どうぞ私に練習をさせてください。

コーチングとは、対話を通じた対人支援となります。
ですので、多くの対話を通じて、スキルの向上が図れると思っています。
さらに、練習とはいえ、クライアントにもコーチングの良さを体感していただけるというメリットもあります。

そこで、今回も厚かましくも、また練習にお付き合いくださる方を募集させてください。
現在ご用意できるコーチングメニューは、
①未来に向けての展望が開けるかもしれない6ステップコーチング
②人生におけるさまざまな視点からチャートを結ぶライフチャートコーチング
③やりたいことを実現するための目標を一緒に立てるコーチング
があります。
①②は60分、③は90分くらいのセッションとなります。
お礼はできませんが、あなたのコーチとして、何かのお役に立てることがあるかもしれません。
リピーターの方もご新規の方も、ぜひお待ちしています。
「いいよ!協力してやるよ!」とおっしゃっていただける方は、コメント欄で教えてください。

日程調整させていただければと思います。

よろしくお願いします!

いつも最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
次回も、新たな発見を一緒に楽しみましょうね!

他にも、教育×○○や、マーケティングの話なんかもいろいろ書いています。

読んでいただいたら、うれしいです。
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継承事業予定の畑嶋ハスカップ農園では、Instagramによる、情報発信も行っています。
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