ゆる観劇記録「ねじまき鳥クロニクル」

・ずっとねじまき「島」クロニクルだと思ってました。すいません。
・お仕事がたまたま休みの平日に演劇でもみたいな〜と思ったところ、最近見たドラマに出てた渡辺大知さんが出てたのと、初心者向け?大箱の(行ったことある会場の)演劇だったのと、お昼の公演があったのと、前日にwebで簡単にチケットが取れたのと、色々重なって前情報なしでふらっと観劇。
・座席は1階の後ろから2番目の真ん中あたり。演者さんの顔はあんまり見えなかったけど、舞台全体はよく見えた。今回の舞台芸術の凝り具合からして見渡せたのはよかったポイント。
(過去に芸劇で前すぎて首痛&舞台装置見えないで残念だった思い出もあり)
・演劇は性と暴力、抽象の世界。目を背けたくなるようにドキッとするし、理解できなくてモヤっともするんだけど、やはり人の圧というか感情みたいなものが直接伝わってくるところ、そして舞台装置そのものに感心しながら楽しめるところ、そこが良くてちょっとチケットは高くてもまた見たくなってしまう。
・今回は原作未読。もともと村上春樹は抽象度が高くあまり得意ではない上、演劇という抽象の最たる空間となると、不安も残ったが、思った以上に見やすかった。
・とにかくダンサーさんが美しい。美。コンテンポラリーダンスって意味というより感じる世界だと思うけど、意味とか役割とかどうでもよくて、本当ただ美しい。人の体ってこんなにしなやかに動くんだ、こんなに遠くからでも指先まで神経通ってるのわかるんだ、って感動。一回だけ出て来たタップも素晴らしかったなー
・演劇のメタファーの部分には政治とか戦争とか思想とか宗教とか、重いものが隠れてて、日々に疲れてる私はちょっとウッて来てしまうことも多くて、例に違わず今回も間宮、ナツメグ、そして綿谷ノボルのシーンは苦しかったんだけど、それを断ち切るような門脇麦ちゃんの声色や明るい演技に救われた。役柄としては完全なる陽ではないのに、現実に引き戻すガード役というか。
・そんなふうにメタファー、抽象、精神の世界は現実とは距離があるように思えるけど、実はそんなに遠くないのかも。演劇世界と現実は表裏一体なのかも。(今回の岡田トオルと同じく)
・そういう意味では岡田トオルは成河さんの陰の精神世界と渡辺大知さんの穏やか?な現実世界と、両方でバランスがとれていた。最後の渡辺大知さんと門脇麦さんのシーンで現実に戻れたおかげで、終演後も引き摺りすぎずに済んだと思う。
・音楽も生演奏で素晴らしかった。目立ちすぎず、でも心地よさや感動の一要素としてしっかりそこにいる感じ。アクションと全くずれない効果音?にもびっくり。
・演劇ってその世界に引き込まれつつ、生の人間なので噛んじゃったりすると、残念だけどちょっと冷めちゃう瞬間があるんだけど、今回長い出演でもトチリが全くない演者さんに感心。その分最後の方のシーンでちょっと出てた方が割とボロボロで目立ってしまったかな、、、
・演劇ってマイクありだっけ?歌うシーンがあったから?
・演劇は疲れる。時間の長さや音を出さない窮屈さもあるけど、何より生の人間の熱?感情にほだされてしまう。だけど、後から噛み締めたり振り返って感じるものが大きくて、疲れるけれど心地よさがある。これが何度も引き寄せられる要因だと思う。
・渡辺大知さん顔ちっちゃ。公称より身長高く見える。そしてハスキーボイス。(よき)
・麦ちゃん無邪気。最後のカーテンコールの素の無邪気さに救われた。
・もっとライトに見られる演劇が増えたらいいのにな(出演者のファン、もしくは演劇ファン、慣れた人が多そうでちょっとニワカは躊躇してしまう)
・演劇って高いし何が残ったか理解できない部分多くて何を得たのかはっきりわからないけど、演劇を摂取する機会は継続したい。

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