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SLばんえつ物語で会津から新潟へ |青春18きっぷの旅④

結論。
素人は軽い気持ちでSLに乗ってはいけない。特にハイシーズン。

何か不都合が起きた時、それは周りの誰かが悪いのではない。自分が悪いのである。他の人が悪いとしても他人を責めていてはキリがない。犯罪にあったわけでない限り、大体のことは自分が悪いと思うことに私はしている。自分の選択が間違っていたのだ。

旅では楽しいこともあるが凹むことも多々ある。だがトラブルがあった方が記憶に残るものだ。悲しいかな不平不満は筆がすすむ。


できれば武家屋敷や末廣酒造も見学に行きたかったが腹6分目くらいの観光にしておいた。暑さだけですでに消耗している

会津若松から新潟駅へは新津で乗り換えて約3時間。そんなに電車の本数もないし、乗り遅れたり不意に途中下車して次の電車が無い!なんてことになったら大変なので元々早めに会津若松を出発するつもりでいた。

会津若松駅前の1枚。バエズ

電車本数も少ないし、18きっぷ旅行者もごまんといる。満員電車で新潟まで耐えられるだろうかと危惧。快速等の指定席が取れるならその方が良いのではないかと思い、昨日の時点で「えきねっと」で会津若松〜新津(新潟県)間の指定席の類があきがないか調べいたら多少空いていたのでどこでもいいやと席を確保した。

思ったより早く福島を出発。名残惜しい。

指定席といっても4人がけの狭いボックス席なので他人と一緒に長時間顔を突き合わせて座ることになる。

行きの電車でそれがとてもつらかったので、全員が前向き座席のグリーン車が空いてないか直前まで検索していたがついに空きはでなかった。補足だが、SLばんえつのグリーン車は「指定席」なので、たとえ空きがあったとしても青春18きっぷでは乗れなかったらしい。グリーン車「自由席」は18きっぷでOKなのだが…。え??ややこしい。むずかしい。乗りながら体得していくしかない。

それにしても列車はなんで向かい合わせのボックス席なんだろう。ぜんぶ基本前向きの新幹線のスタイルか山手線仕様にしてほしい。

で、その指定席が取れる列車がたまたま「SLばんえつ物語」という蒸気機関車だった。

SLと聞けばそりゃ乗ってみたいが、それよりも「指定席券を追加すれば青春18きっぷで乗れるから」「疲れているから座りたい」という理由だった。

列車が来たぞー

まず誤算だったのは、観光的なSLなので停車時間も長く、スピードも遅いから普通列車よりも50分も到着が遅い。結果的に新潟到着までに4時間近くかかった。

クラシカルで美しい車体

よかれと思って指定席を取ったが、逆にいうと全席指定のため、逃げ場がないまま長時間乗っていなければならなかった。普通列車なら、他の席があけば移動できる。ドア付近に気軽に立っていることもできる。

風光明媚な景色

次に誤算だったこと。窓際の席がすべて埋まっていたので通路側にした。じっと座ってられないし、窓際は狭くなるので通路側でよかったが、乗ったのはSLである。鉄道大好きな人たちが窓際に座っているのである。窓際の人も席から四六時中出たり入ったり出たり入ったり…立ったり座ったり、カメラいじくったり、駅弁食ったり呑んだり、非常に落ち着かない。

展望車である4号車には郵便ポストや
乗車記念スタンプがある

パノラマ展望室のある4号車、展望車両は人でいっぱいだったが、駅で停車してみんながSLを撮影している最中に展望車両が空いていたのでなんとか場所を確保して自分の座席からしばらく逃げた。あまりに息苦しくて。

5号車には売店がありますよ

長めに粘ったが、あまりに座席に戻らないと、もうこいつは戻ってこないもんだと誤解されて隣人に席を占領されてしまうし立っているのも疲れるため自席へ戻った。そもそも占領してもいけないし。

気品ある大正ロマンなインテリア

展望車両にはソファ席もあるが、団体に占領されていた(本来共有スペースなはずである)。各駅で停車している時も全ての席に荷物を置いて場所取りをし、見張り役が必ず1人いた。こんなの許されるの⁈この人たちはそもそも指定席券取っているのだろうか?取っていないような気がする。

森と水とロマンの鉄道

この列車に指定席券が必要だと知らないのでは?と見受けられる人がちらほらいた。なぜなら座席番号と切符をみながらウロウロしている人がいたから。その人は自分の席に座ってる人に声をかけるがイマイチ反応がにぶい。まったく指定席であることに気づいていないようだ。どうして退かなくてはならないのかわからないようで、下を向いたまま無言で横の席にずれただけだった。そうじゃなくて…!イヤホンをしていたのだろうか?日本人に見えたのだけれど…。

車体は77歳で喜寿のヘッドマーク。
貴婦人の異名あり

ずっとスマホを見たままなんとなく乗り込んでしまって、SLだともわかってないのかも。アリエール。

車掌さんが席をチェックしない?いや、車掌さんは回ってきた。指定席券に記念スタンプを押してくれた。でも記念スタンプがいらなければ別に券をださなくて良いようだった。

駅川津

SLだから黒い煙を常時吐き出している。窓を閉めていても隙間からそれは入ってくる。トンネルではもろに車内に入ってくるので窓を閉めるように注意喚起がされるが、それ以外は窓を閉めろとは言われない。窓を開けて風を感じたい気持ちはわかる。他人と一緒に狭いところに座っていて息苦しいし。常時窓を開けて外を見ている人もいた。新潟のホテルで気づいたときにはマスクが真っ黒だった。

ハーイ♪ オコジロウだよ!

そう、車内ではマスクを途中からずっとしていた。なぜなら全員がずっとカシャカシャ写真を撮っていて(私も含め)、私は他人をあまり写さないようにしようとしていたが、お構いなしにこちらに何度もレンズを向けている人がいて怖くなってしまい、そういう理由でマスクで顔を隠していた。

オコジロウとオコジロウの家@津川駅

一度気にしてしまうとレンズが目に見えてすごく不快になってしまったが、自分もスマホを電車内で触っているときに対面にいる人はカメラのレンズが自分の方に向いていて怖いと感じる人もいるかもしれない。私自身、iPhone14Proのトリプルレンズが怖く感じる。レンズカバーをしたいが、そんなものをしていたらシャッターチャンスを逃すのでできない。

狐の嫁入り行列で有名なのかしら?
狐の嫁入りとか興味津々


映画「スノーデン」を見たことがあるだろうか?見たことある人はわかってくれると思うが、パソコンやスマホの内蔵カメラで知らない内に監視されているという映画だ。

フェイスブックの創業者のマーク・ザッカーバーグもPCカメラにシールか何か貼ってるのを見たことがある。そういうことよ。

全然楽しめなかった。とんでもなく疲労してしまった。やっぱ大人は新幹線使うか、お金払ってなるべくゆったり旅行しないとだめだ、と学んだ。それか、混雑を避けた時間帯やシーズンを選択するべきだ。

サーモンピンクに染まる空。

やっとこさ新潟県内の新津駅に到着。新潟駅行きの電車に乗り換える。普通の電車。

自由席だ!
自由ってすばらしい!
自由がいい。
うれしい。やっと息ができる。

お気づきではないかもしれないが、本日これだけ苦労したのに青春18きっぷの元は取れていない。100円損しております。まあ余らせてもアレなので使ってしまった。

もう真っ暗。ヘトヘト。

新潟のホテルも食事なしのホテルを予約した。そもそも直前予約だったので食事付きプランはもうなかった。

昨晩もまともに食事していなかったから、夕食は美味しいものを食べたい。しかし、そういった洒落た店はどこも混雑していて入れなかった。

予約しておくべきだとは思ったが,予約すると旅の自由度が奪われてしまうのでなんとなくしなかった。とても疲れているし、食事場所がみつからずもう歩きたくない。

仕方なく回転が良さそうな駅前のロイヤルホストでギャザリングプラッターとフィッシュアンドチップスをビールで腹に流し込んだ。食べすぎだ。苦しい。ストレス喰いだ。

ハイハイわかってます、ここは新潟ですよね

今夜のホテルへ向かう。

今夜こそ美味しいもの食べたかったのに…。ロイヤルホストだってとても美味しいし決して安くはない。だけど新潟でわざわざいかなくてもうちの近所にもあるもん。

やはり一泊2食付きの温泉宿に行くべきだった。

明日は絶対ご当地のうまいもん食いまくってやるんだ!


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