ショートケーキは背中から
どうも、平野紗季子になりたいガールです。(唐突)
食への愛が海よりも深く、あらゆる食体験から感じたことを素敵な言葉で紡いでくれる平野紗季子さんに憧れています。
とっても可愛らしくて、クリエイティブな発想力があって、それに伴う行動力も抜群で。
素敵女性すぎないか、、、
そんな平野紗季子さんが10年ぶりに発売したエッセイ集!大切に大切に読んだよ〜。
今回も心に響いた分の備忘録📝
p26
➓ボエムへの恩を忘れない
何かをいいと思う時に他の何かを下げる行為は最低だって「美味しんぼ」から学んでいたのに、それをやってしまったことを反省したことがあるらしい。
自戒を込めての意味でぐさっときた。
食だけじゃなくて人生全般に言える話。平野紗季子のこのマインドがやっぱり好きだ、、、the平和主義者
日頃気をつけてはいるけど、無意識的にそういう行為をしていることもあるだろうし、
友達がそういうことを言って心がモヤモヤする経験もある。なーんでそういうこというの!って軽めに突っ込むこともあるけどそれが正解なのだろうかとかね。
p55
苦手なものを好きになってしまう瞬間にこそ強烈な印象を伴って心に刻まれるのだ。
わからない味にこそ醍醐味は詰まっていて、人生をかけてそれらの謎を解き明かしていくことは、ひょっとすると好きなものを食べ続けること以上の刺激や喜びを秘めているのかもしれない
平野紗季子の食体験は、ホームとアウェイを行ったり来たりして深く厚くしていくことだと。それでもホームがアウェイになってしまうことを肯定するのは難しくて、それができるくらい大きい人間になりたいんだって。
あーーーわかるよわかる!これを言語化してくれて本当にありがとうっていう気持ちになった。
わたしも平野紗季子にあこがれてか、元からそういう思想を持っていたのかわかんないけど高級レストランも地元の定食屋もファミレスやファストフード店もおうちご飯も、初めて知ったような異国の料理も全部全部取りこぼさずに愛することができたらどれだけいいかとよく思う。幅広く、深く知ってこその愛の方が説得力があるだろ!!!!って本気で思ってるからこそ色々と食を体験したいという気持ちが大きい。
きらいなパクチーだって、まだまだ克服できそうにないけど料理に載ってたら毎回克服運動してるよ。
そこの部分の自分の思想を素敵な言葉で言語化してくれているような気がしてやっぱりこの人流石だと嬉しくなった。
ホームとアウェイのはなし。
その後のひとことに、シュークリーム×ホテルのベッドの上、美容室×ザラメ多めのカステラ合うだろってあって、平野紗季子カステラ好きか〜うれしい!!!!ってなるなどした。
p64
ふーん、平野紗季子も朝食食べない派なんだ、一緒じゃーんとツンデレな嬉しい気持ちを隠せなくなった回。
素敵な朝ごはんを食べる生活を送りたいけど、面倒が勝ってしまう、丁寧の敗北。
丁寧の敗北ってことば好きすぎる、、、
p136
按田餃子、ずっと前から平野紗季子さんが推してて行きたい行きたいと思ってた。ある日代々木上原の大好きなピタパン食べようと思ったらあまりに大行列すぎて、比較的列が短かった按田餃子に思いがけず初めましてすることができた。
思ってた斜め上を走り抜けてくるようなお店で、メニューも一行一行面白いし、ドリンク一つとってもなにこれ!?っていうのがたくさん。マルマルツルンとした水餃子は、4種類の味を各2個ずつ楽しめるしご飯の下にお肉が隠れているそぼろ丼はスパイスが効いた味が美味しすぎてペロリと完食した。
あー不思議なお店だった〜って感想だったんだけど、数日後読みかけのショートケーキは背中からを開いてみるとちょうど按田餃子について書かれたエッセイの部分からのスタート。
いやいやいや、数日前いって平野紗季子さんとおんなじ体験をしてるはずなのに、、、ここまで素敵な言葉で表現しちゃう!?と脱帽したよね、さすがに。
「茹でたてちゅるんの水餃子は4種類もの味があり、頬張るたび生姜が登場したかと思えばパクチーの風が吹き、気づけば多様な風味に魅了されている。ひとつの味が延々と続くマッチョな餃子には不可能ないろんな顔味の存在は、最後の一口を惰性で押し込む事態を招かない。バリエーションは優しさだ。」
ねえ!!!良すぎませんか???
あーこんな素敵な文章を書ける文才と感受性を私も身に付けたいわけよ〜。
p164
ラジオなどで平野紗季子さんの過去のエピソードを聞くと、
福岡から都心に引っ越し、家族で外食をよくしていた話が多く、他にも中学生から留学してたりと裕福な家庭で家族仲もすこぶる良い感じなのかな〜と勝手に想像していたんだけど、今回のエッセイの終盤の方には小さい頃のちょっとした家族不和のお話や今はご両親は同じ道を歩んでいないことが書かれていて平野紗季子像の新しい一面を見せられたような気がした。
(どこかでエピソードとして発信してるのを私が追いきれていないだけかもしれないけど。)
家族みんなが笑顔でいられた外食の時間が平野紗季子さんにとってかけがえのない大切な時間で、そんなきらきらな瞬間を残しておきたい!という気持ちが今のお仕事につながる動機の一つなのかな〜。
p180
本のタイトルにもなっている「ショートケーキは背中から」。
私だけが気づいた!って思ってたことも、また別の食体験に追い越されて、また解き明かしての繰り返しですって話だったんだけど、普通に機会があればショートケーキを背中から食べてみたいと思います。
p185
にしても、彼女の食に対する探究心はすごすぎる。
和食のお椀の特別さとおいしさをわかりたいがために、全力で味わう、昆布や鰹節の原産地を尋ねる、超軟水の1番出汁を飲んでみる、など行動力見習いたい!
しかもそこからちゃんと自分でお椀マップを形成できる頭の良さ、、、
大好きです本当に。本の最初から最後までビッグなラブをかかえながら読了。