自由創作#25 勇気が出ない

不意に死のうと思うことがある。

今死んだのなら、
どんなに悩んでいてもどんなに不幸でもどんなに幸せでも何もなくなるんだ。
そして、日常に死のうと思えばすぐ死ねる場面は数多く存在する。

そこが家で4階以上ならベランダから飛び降り、
そこが駅ならホームに飛び込めばいい。
その他にも首を吊ったり、銃で頭を貫いたり。
普通家に銃はないから無理か。

死んだ後の感情は無。
死ぬ前には残された人たちの事など色々考えるだろうが死んでしまえば無。
だが、厄介な事に死ぬ前にはとんでもない恐怖が存在する。

先程挙げた自殺方法は全て即死できる方法を挙げたつもりだ。

ただ一つ疑問に思う。
即死と言われる死に方。
果たして即死なのだろうか。

例えば飛び降り自殺したとする。
1ミリも動けず言葉を発することもない。
周囲から見たら死んだ。と思うだろうが、
実際は身動き取れず激しい痛みに襲われているかもしれない。
落ちた瞬間は、
本当の"死ぬほど痛い"を体感することだろう。
後悔するくらい痛みが続くかもしれない。
死してなお、焼かれて肉体が消えるまで痛みだけが残っている可能性がないとは言えない。
焼かれてる最中も苦しむかもしれない。
そんな事を考えていると生きてた方がいいかもしれないと思ってしまう。


え？そんな訳ない？


誰から聞いたんですか？
飛び降りたことあるんですか？
首吊ったことあるんですか？
死んだ人に聞いたんですか？





分からないじゃないですか。

死ぬほどの痛みってのを想像すると、とても僕には死ぬ勇気など出てこない。