四季を纏いし君のこと

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秋の時読み

5年前

迎え火の頃、その人は毎年その木の下で涙を流し手をあわせます。 色褪せない心の陰。それを集めてできた結晶は漆黒ながら光を通すと柔らかな夜色を散らすのです。それが本当に美しくて。 「ほら」と、いつか手渡せたならと思いつつ その横顔に何も言えなくなるのです。 #四季を纏いし君のこと

7年前

足を止め乱れた息を整える少年がいた。「最近毎日走ってるね」彼は戸惑ったように視線を泳がせ「運動会の練習」と言ってまた走り出した。「晴れるといいね」背中に向け言葉を送る。雨の匂いがした。秋雨は空の汚れを落とし澄み切った秋晴れを呼ぶだろう。秋桜が揺れていた。  #四季を纏いし君のこと

7年前

れとろは夏の陰集め。夏独特の心の陰をこっそりと収集する。集めた陰は磨くと小さなクリスタルとなりそれを眺めるのが好き。夏の日陰が好きで日陰のある場所によく現れる。 #四季を纏いし君のこと https://shindanmaker.com/648209

7年前

みそらは秋の日和人(ひよりびと)。秋の晴れの日を愛しそれを司る者。晴れの日だけに現れそれ以外の日には姿を消してしまう。他の姿に変えているのではないのかという話もある。 #四季を纏いし君のこと https://shindanmaker.com/648209

7年前

夏空にそびえる入道雲は、学校のプールによく似合っていた。気象庁の発表した“冷夏”の長期予報をあざ笑うように暑い日が続き、プールサイドには水面で跳ねた光がこぼれている。「気に入った。しばらく雨雲には遠ざかっていてもらおう」 俺は小さく呟き使役した式神を放った #四季を纏いし君のこと

しるてっくは夏の日和人(ひよりびと)。夏の晴れの日を愛しそれを司る者。晴れの日だけに現れそれ以外の日には姿を消してしまう。他の姿に変えているのではないのかという話もある。 #四季を纏いし君のこと https://shindanmaker.com/648209