「この辺りには神様の木があるんです。 何か碑があるわけじゃない。 ただ静かにずっしりとこの地に根を張っています。 そうやって長い間この地を見つめる神様にはきっと 僕たちの今までもこれからもお見通しなんでしょうね」 と、彼は私の横で言った。 なんだか初めて会った気分になった。